サルヒツのグルメ探訪♪【第212回】
蕎麦 にしむら
℡)0266‐62‐7078
カテゴリ:蕎麦
往訪日:2023年8月19日
所在地:長野県諏訪郡富士見町富士見3679‐18
営業時間:(日月定休)
11:00~14:00(現在ランチのみ)
アクセス:JR中央本線・富士見町駅から徒歩約7分
駐車場:有(洋菓子キャトルセゾンと共有)
■25席
■予算:1,000円~2,000円
■予約:可(した方がいいです)
■カード:可
《初めて頂く富士見の蕎麦》
ひつぞうです。長坂の清春芸術村を辞したあと、国道20号線を走り、分水嶺の街、長野県の富士見町までやってきました。ここに人気の蕎麦屋があるというのです。以下、往訪記です。
★ ★ ★
国道20号の小手沢の交差点で右折し、ナビに導かれながら急な坂道を登っていった。富士見といえば堀辰雄の小説『風立ちぬ』の舞台となったサナトリウムの街。現在も富士見高原病院としてJR富士見駅の北方で患者を診続けている。400㍍ほど進んだところで車一台がやっとの細い側道に入った。こんな処に蕎麦屋なんてあるのか。少し不安になったが、暫く進むと急に開けて賑わいのある一画に出た。
「おう!期待できそうだにゃ」
蕎麦は久しぶりだった。しかも信州の蕎麦だ。期待も増すというもの。駐車場は道路を挟んだパン工房の前に広いスペースがあった。
レトロモダンだね。と喜んで飛び込もうとしたら、ここは洋菓子店キャトルセゾンだった。どうやら蕎麦屋と同じ経営らしい。そして、このケーキもかなり評判らしく、続々と客が押し寄せていた。別荘族の御用達らしい。
「えーのー♪」 サルもサルも。別荘別荘💦
こっちね。
ところがである。喜びも束の間。この日は貸し切りの満員御礼だった…。
「どうしよう」
ここで諦めるおサルではない。かくかくしかじか、交渉の末に物置き場のテーブルを片付けて、一席用意してもらった。僕にはできない芸当だ。
「使えないよね」 木偶の坊だし
以前は夜の部もあったようだが現在はランチのみ。
テレビの取材を受けてから客足が増したらしい。危なかった。
内装は黒い柱に白壁を基調としたチューダー様式。流れる曲はクラシック。奥様方々が“女子会”の真っ最中だった。とても蕎麦屋とは思えない。それに引き換え、僕らは端っこの合板のテーブルである。客単価では負けないつもりだが。
「お腹すいたよ」
とりあえず注文して飢えを凌ごう。
蕎麦は普通盛りと大盛りにした。腹が減っている時に麺類は禁物だと改めて実感。それでも一品物の天ぷらを追加。おまけに僕だけデザートも頼むことに。というのはここは蕎麦よりケーキという説もあるくらいスイーツが旨いらしいのだ。
「だって隣のケーキ屋から運ばれてくるんだもん」
結局、ほぼ同じ構成ながらコースより高くなるといういつもの展開に(笑)。
「全体的に量が多くなるからにゃ」 食えるんか夕食
突き出しの煮しめをつまみに…
久保田の千寿を一合頂戴した。やっぱり蕎麦には酒だ。
久しぶりに飲んだ千寿。昔は随分ありがたがって飲んだものだ。淡麗辛口のイメージだが、改めて飲んでみるとフルーティな上立ち香。さらりと米の甘味が舌を這う。そしてスッキリ切れる。人気が出たのも判る気がした。
「よかったにゃ」 サルが運転するからタンとお飲み
天麩羅はコロモ少なめでサクサク。食感がいい。ウェット系の天日塩の方が味が引き立つ。飽くまで好みだが。
「おサルも塩派」
そしてお蕎麦。
造りは丁寧。ただ風味がやや軽い。コシのある蕎麦が好きな客には物足りなく映るかもしれない。だが普通に旨いことだけは保証する。それにケーキもあるし。
「そっちかよ」 本末転倒だにゃ
この日はこの五種類から。悩むなこれは。
好みから言えばクレームブリュレ。しかし、やはり季節の果物だろう。
桃のショートケーキ
贅沢にもジェラートとのセット。桃ではなくてスモモだったが、むしろ甘さ控えめで食感もいい。何といっても果実の量に加減がない。加えてクリームは生乳の風味しっかり。牛乳を口に含んでいるみたいだった。
客の感想も様々。「人生で三本の指に入る」というのはさすがに大袈裟だと思うが、一定レベルの蕎麦であることは間違いない。慾を言い出せばきりがない。創業1990年。浮き沈みの激しい業界だけに、成功している口なのだろう。何にしろ旨いケーキであることは誰もが疑いを入れない筈だ。焼きたてパンもそそられる。帰りに買って帰ることにしたが、再訪した日曜は定休日だった…。
「やっぱヒツジやん」
このあといよいよ温泉。いったいどこでしょう。
(つづく)
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