サルヒツの酒飲みライフ♪【第139回】
光栄菊 幾望 無濾過生原酒 2021BY
製造年月:2022年5月
生産者:光栄菊酒造㈱
所在地:佐賀県小城市
タイプ:天然乳酸菌仕込み 無濾過生原酒
原料米:北海道産きたしずく100%
精米歩合:非公開
アルコール:14度
杜氏:山本克明氏
販売価格:1,850円(税別)
※特約店限定販売品
※味覚の表現は飽くまで個人的なものです
ひつぞうです。今夜の酒は天才杜氏・山本克明さんが醸す光栄菊。二月に戴いた月光は八反錦でしたが、今回の幾望は北海道の代表的好適米きたしずくです。違いが愉しみ。以下、テイスティングメモです。
★ ★ ★
光栄菊誕生の物語は月光の回で触れたので割愛する。購入したのは先月だが、三期目2021BYの製造月は2022年5月。生原酒にしては長く置きっぱなしという気もする。しかし、信用ある酒屋からの購入。問題はないだろう。
生産量も増えて、超レア酒という印象は薄れつつあるが、眼にすれば“絶対買い”の逸品だ。
幾らか望むと書いて《きぼう》か。節度ある言葉が奥ゆかしい。
「幾らでも飲む」
いいよ。そんな貪欲に宣言しなくても。
早速フルートに注いでみた。
あら~。やっぱりシュワシュワ感は落ち着いたね。
でも飲んでみると優しく酸が感じられる。まろやかさが増したとはいえ、シュワシュワピチピチ加減も。
「香りも落ち着いたにゃ」
二月に飲んだ月光はメロンみたいでフルーティだったものね。
「それしか覚えとらん」 旨かったなー
しかし…しみじみ味わってみると、心持ち乳酸的な、生酛系にも繋がる複雑な味わいがじんわりと。これがこの季節に蔵が準備したテイストなのだろうか。なにしろ、ますます格落ちして350番目のベロの持ち主。自信もなにもあったものではない。
ひょっとしたら、穏やかな味わいはリリースのタイミングの他に、使用好適米のきたしずくの個性に由来するのかもしれない。実は北海道産ながら、道外の意欲的な蔵が率先使用している。その醸せる酒の味わいは洗練されて穏やか。複雑玄妙。やはり、凡庸な味覚の持ち主には少し遠い存在かもしれない…ちょっぴり複雑。
「なんか食ったら?」
そうそう。高崎のくろ松のメンマがあったんだった。合うね。これだけでいいかも♪
「そう云わんとこれも食べてにゃ」
出かける前の晩に大量にパテとハムを買っておいたんだった。忘れてた。
「ワインみたいな酒だから相性いいよ」 パテめっちゃ好き~♪
しかしおサルよ。これは…
「大根とナメコの豚しゃぶ鍋」
ぜんぜん味覚が噛み合わないんじゃ…。
まあ、食べてしまえば何でも旨い。二回目の光栄菊。初冬の晩餐を彩る良い酒だった。
「なんでも食うんだよキミは」 文句は言うクセに
(おわり)
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