旅の思い出「犬吠埼灯台」銚子ジオパークの旅①(千葉県) | ひつぞうとおサル妻の山旅日記

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ひつぞうです。
おサル妻との山旅を中心に日々の出来事を綴ってみます。

犬吠埼灯台

℡)0479-25-8239

 

往訪日:2021年11月27日

所在地:千葉県銚子市犬吠埼9576

開館時間:8時30分~16時(10月~2月)(年中無休)

料金:大人300円

アクセス:東関東道「大栄IC」より約1時間

駐車場:約80台

 

≪青空に映える白堊の灯台≫

 

こんばんは。ひつぞうです。連日のバリ登山で山を見るだけで吐きそう(笑)。そこで先週末はおとなしく千葉の銚子ジオパークをブラリ旅しました。最初に訪ねたのは登録有形文化財の犬吠埼灯台。やっぱり斜光線のあたる観光客が少ない時間を押えたい。

 

 

ということでやってきた。天気は快晴。開場間もないこともあって観光客も疎ら。早速登ってみよう。

 

「結局どこいっても登るのちね」サル

 

 

倖せを呼ぶ白いポスト。日々倖せなので投函すべきものはない(笑)。たぶん。

 

「好きなことばかりやっているし。たまにはおサルに感謝おしよ」サル

 

じゃ温泉で。

 

サル

 

 

敷地内にはかつての官舎がある。木下惠介監督の名作映画「喜びも悲しみも幾歳月」で佐田啓二さんと高峰秀子さんが演じたように、昔は灯台守が住み込みで管理していた。灯台は場所によっては辺境の地。ずいぶん過酷な生活だったようだよ。

 

 

中には九十九段の階段が螺旋状に続く。これは離合が大変。早めにきて正解。

 

「99段に意味があるのかにゃ」サル

 

九十九里浜じゃない?

 

「珍しく説得力ある」サル

 

さっき説明読んだもん。

 

 

最上部にレンズの基部が覗いてみえる。この脇をすり抜けて外に出る。結構たいへん💦

 

「おサルはラクラク♪」サル

 

 

開口部から出てみると…正面に太平洋が広がっていた!地球が丸いのが判る。

 

 

左側には君ヶ浜が続いている。

 

 

右側には長崎鼻に続く海。山ばかりではなくて、たまには海もいいね。

 

 

一階は資料館になっている。海事関係や灯台の歴史について展示。

 

 

犬吠埼灯台は1874(明治7)年に英国人の招聘技師リチャード・ヘンリー・ブラントンによって設計・施工された。灯台そのものも素晴らしいが、建物自体を国産煉瓦を積みあげて建設したこともすごい。その数なんと18万3千枚。ほぼ時を同じくしている世界遺産の富岡製糸場も国産煉瓦によって堅牢さを維持したと言われていたよね。

 

「忘れただよ」サル

 

やっぱり…。

 

 

灯台資料展示館の建物も登録有形文化財。かつての霧信号所(霧笛舎)で、リベット打ちの鋼製建屋なんだ。

 

 

中には初代の8面フレネル式閃光レンズが搭載されている。

 

「フレネルってなに?」サル

 

開発者のフランス人の名前らしいよ。太平洋戦争で破損したので現在のものと取り換えたって。灯台って軍事的にも重要な施設でしょ。だから徹底的に破壊されたんだよ。戦後の日本はこんな点でも再整備が必要だったんだね。

 

 

電球の芯はこんなに小さい。プリズムの原理を応用して約20海里の海原に信号を発する光源を生み出すんだ。凄いね。(一時期、愛知の明治村に嫁入りしていたそうな)

 

「なんかよく判らんけど」サル

 

実は僕もよく判らん(笑)。電気工学苦手だし。

 

 

ボタンを押すと霧笛を聞くことができる。

 

「パパリンがよく唄っていた」サル

 

〽霧笛が俺を呼んでいる

赤木圭一郎だね。

 

「齢いくつよ」サル

 

古い昭和の映画も好きなんだよ。

 

 

外には尻屋崎灯台(青森県)霧鐘も。なんでも寄贈されているんだね(笑)。ここ。

設計はスコットランド人のスティーブンソン。製作は川口鋳造所。現在の川口金属だね。

 

 

「まだ展示館あるよ」サル

 

そろそろお腹いっぱいだな。

(結局観るんだけど)

 

 

ふむふむ。意外に少ないものだね。

 

 

これは福岡県の沖ノ島灯台で活躍した一等レンズだそうだ。85年間も活躍した。日本製は素晴らしい。

 

 

中でレンズが回転しているんだよね。

 

 

ほら。

 

 

こんな感じで。その巨大さに圧倒されるよ。

 

もうひとつレアスポットがあるんだ。

 

「これじゃね?」サル

 

 

おサルよく見つけた!

 

 

これが明治7年建設時の煉瓦。1983(昭和58)年の補強工事で漆喰で覆われたんだ。ここしか見ることができないんだよ。

 

「地味すぎゆ~」サル

 

 

充分堪能したので海岸にいってみよう。

 

 

凄い波しぶき!外洋に面した海岸が、隆起した白亜紀の堆積岩の地層にぶつかる。

 

 

地層が左斜めに浮きがっているでしょ。

 

「なんで?」サル

 

銚子の先端は白亜紀の古い浅海地層が隆起してできているんだよ。そこに長大な砂洲が形成されて九十九里浜鹿島灘の地形が生まれたのよね。陸繋島と同じ原理。

 

「遠いむかしに理科で習ったような…」サル

 

 

砂岩と泥岩の互層になっているので浸蝕によってこんな地形になるんだよね。なので化石も産出するらしいけれど、僕、化石見つけるの下手なんだよ。

 

 

ほら。上と下で地層の色が違うでしょ。

 

 

あれ?海岸伝いに進んだらここまできちゃっよ。

 

 

そういえばここって東映のオープニングシーン(荒波が岩で砕けるあれです)が撮影された場所なんだよね。たしか三つの岩が寄り添っていたはず…。

 

「詳しく調べようという努力はしないのにゃ」サル

 

うろ覚えだけど…きっとここだ!

 

 

巧く荒波を撮ることができた♪

 

「なんか違うよ」サル

 

調べたら別の場所だった…。いいところまで行っていたんだけど。

 

(つづく)

 

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