旅の思い出「地図と測量の科学館」(茨城県) | ひつぞうとおサル妻の山旅日記

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ひつぞうです。
おサル妻との山旅を中心に日々の出来事を綴ってみます。

「地図と測量の科学館」

 

往訪日:2019年6月23日

所在地:茨城県つくば市北郷1番

開館時間:9時30分~16時30分(月曜定休)

料金:無料

アクセス:圏央道「つくば中央IC」より約10分

駐車場:170台ほど

 

≪地図好きの聖地≫

 

こんばんは。今年も集中豪雨がやってきました。異常が平常になっているのが怖

いひつぞうです。長らく引っ張ってきた福島旅行の記録も最終回。ほとんど記憶が

薄れてしまっているのでちゃっちゃっと片づけましょう。

 

★ ★ ★

 

二本松の智恵子記念館を後にした僕らは、常磐道に乗り継いで道の駅「日立お

さかなセンター」に向かった。ちょうど旬を迎えたメヒカリが並んでいた。常磐沖は

国内有数の漁場。深海性の締まりの悪い身も、揚げ物にすると絶品の肴に変貌す

る。涸沼産の蜆も足を覗かせ活きがいい。すまし汁にすれば最高のダシが出るだ

ろう。

 

(画像はネットより拝借いたしました)

 

晩の食材を確保した僕らは、この日の最終目的地である「地図と測量の科学館」

に向かった。国土地理院が官掌する公開施設だ。国土交通省の首都圏外郭放水

(通称:防災地下宮殿)と同じく、広く市民に国の行政を理解してもらうことを目

的としている。

 

ま、そんな堅苦しい前置きはどうでもいい。無類の地図好きの僕としては一度は

行かねばならない場所だった。

 

「おサル、ちょっとかったる~い」サル

 

まま。そう言わずに行ってみようよ。

 

 

一階フロアには巨大な日本列島の地図が描かれていた。ん?ちょっと画像がぶ

れているような…。そう。これ3D眼鏡を掛けると立体的に見える仕組みなんだよね。

 

どう?

 

「む~。ちょっと気持ち悪い…」サル

 

おサル、酔いやすいもんね。

 

どこから見学してもいいんだけど、一階から二階へと巡回して、最後に屋外展示

物を見るのが一般的コースらしい。だいたい所要時間60分だそうな。

 

 

この「たッちず」では過去の地図を見ることができる。もちろん今の航空写真も

ね。Googleマップに過去バージョンも加えたようなものだ。おサルが見ている

のは1980年頃のおサルの実家周辺。

 

「ここに白い大きなお屋敷があったにゃー。外交官が住んでいたのちよね」サル

 

ちなみに僕の実家の周辺を見ると、団地になる前の裏山があった。ここで虫を採

ったり野いちごを摘んだりしたんだよ。

 

 

二階に繋がる階段には測量関係の偉人のパネルが並ぶ。伊能忠敬とか、間宮林蔵

とか。あと映画「点の記」で描かれた、劔岳登頂に人生を賭けた陸地測量部の

崎芳太郎とかね。

 

「あ!三角点があるよ」サル

 

 

三角点って地上に露出している部分はごく一部で、大半は地中に埋まっているん

だよね。知っているでしょ。

 

「知らん」サル

 

何回も説明してるじゃん!

 

 

下方盤石を設置してあるのは一等三角点だけなんだね。これは初めて知った。

知らないことを知るって愉しいね。

 

「そうかにゃ。おサルはシャンパン飲んでる方がシアワセ」サル

 

はいはい。つれないヤツだ。

 

 

展示コーナーには古地図や測量器具などが展示してある。仕事柄測量機器は見

慣れているので、こんなものに気持ちが惹かれる。これはドイツ製の「べハイムの

地球儀」。もちろんレプリカ。本物は1492年製で世界最古と言われている。

 

中央右寄りのマダガスカル島みたいな島がなんと日本。左は中国大陸。ちなみに

アメリカ大陸は描かれていない。すでに南蛮貿易が始まっていたから、日本は海

事上、重要なポイントだったんだろう。

 

お勉強チックなコーナーは、実はそれほど面白くない。このチャレンジコーナー

が愉しい。下の写真は光の点った柱を基準に、その高さ、そこまでの距離と角度

を当てるもの。これが実は思ったほどピッタリ当たらないんだよ。けっこう自信が

あったんだけどね。

 

 

当たったのは角度くらい。おサルは角度はダメだけど距離と高さは殆どビンゴ。

ちびっこいから自分を物差しにできるのかな。

 

 

これは自分の二枚の写真で立体映像を作るコーナー。それよりね。一度写ったら

(次の利用者が現れるまで)自分の映像は暫く消えないんだよ。

 

 

不意をつかれたおサルの呆けた顔が放置プレイ(笑)。

 

モニターで47都道府県のシルエットを見て当てるクイズも面白かった。もちろ

ん僕はパーフェクト。おサルも47都道府県制覇しているのに、ぜんっぜん当た

らない。なんで?

 

「地図なんて覚えなくても生きていけるにゃ」サル

 

そりゃそうだけど。

 

≪江戸府内図≫(1815年-1816年)

 

伊能忠敬が率いた測量隊の手になる江戸城下の色彩地図。実用的観点からみて

も非常に精度の高い実用地図であるとともに、デザイン性にも優れた作品である。

 

地図が好奇心をくすぐる理由はこういう処にもあるのかもね。

 

★ ★ ★

 

最後に屋外。

 

 

平成二十八年に役目を終えた「つくばVLBIアンテナ」。新しいアンテナは石岡測地

観測局でその業務を継いでいるそうだ。

 

 

最後に敷地内に敷設された電子基準点を見学してこの章を終えよう。

 

全国1300箇所に設置された基準点の相対位置を衛星測量することで国土の微細

な変動を計量するGNSS連続観測システム。その中心がこれ。知らない処で国土

の測量は日々行われているんだな。将来の地震予知に応用される日がやってく

るかもね。

 

親子で訪れても好いし、大人の社会科見学やデートにもいいと思った。理系女子

には絶対うけると思う。

 

「オサルチはおサル系だから地図はもういいかにゃー」サル

 

(おわり)

 

いつもご訪問ありがとうございます。