先週の記事に書いたことですが、廻り観音に行ったのは、9月12日付けの記事の最後の方で触れていた、相良村の新プロジェクトの現場を見に行くためでもありました。
と「いきなり言われても何のこと?」と思う方も多い筈なので、何故か熊本日日新聞社のwebサイト下にあったパワーポイント(PDF版)の資料を基に話を進めます。
まず表紙です。
日本一の清流川辺川を切り口としています。
本当は、熊本県球磨郡相良村なのに、熊本県相良村としていることで意気込みを感じさせます。
英語表記でも、
Sagara-village,Kumamoto Prefecture
としていて、姿勢が一貫しています。
体裁が広告代理店風なのがアレですが、中身が大事なので構いません。
最初のページでは、
と、いきなり、
“熊本県相良村”を知ってください
と来ました。知られてないことを前提に話を進めるのは適切だと思います。
だからか、その次のページでは、
のように概要とアクセスから紹介しています。
そして、ここから具体的な話に入ります。
日本一の清流に沿って、地域資源が点在
とあります。川辺川沿いに開けた相良村自身の地形的な理由からだと思いますが、気にしないで下さい。
改めて、川辺川のことについて紹介したのが、
ですが、「夏になると、川で遊ぶ子供たち」のところは、もっと強調してよいと思います。
一度だけですが、私も川辺川で泳いだことがあって、今でも覚えているのは、
真夏なのに凄く冷たい川の水に我慢できなくて、川辺に上がって焼けた石に座ると熱くて直ぐに川に戻りたくなる
という不思議な体験です。
更には、産品の代表として「相良茶」を取り上げて、
としていて、
生産量は熊本県NO.1と言っていますが、煎茶堂東京編集部さんによると、2020年において、
第9位の熊本県で作られるお茶は、その名も「くまもと茶」と呼ばれます。煎茶とぐり茶を中心に生産している他、うれしの茶と並び称される伝統的な釜炒り茶「青柳茶」の主産地です。
だそうです。
同じ九州の中でも、
第4位 宮崎県:日本一の釜炒り茶産地を有する茶どころ
第6位 福岡県:八女茶で有名(※小生で補足)
第8位 佐賀県
の次ですから、今年のプロ野球セリーグで例えると、広島カープ的位置であり、
何らかの独自性がないと着目されない
と認識する必要があります。
一方で、文化面では、
にて雨宮神社を取り上げています。
トトロだけでなく、アニメ夏目友人帳の聖地巡礼先であることも書いて欲しいところですが、絞ったのでしょう。
でも、実は私は行ったことがありません。
そして、多くの人吉球磨の住人も同様でしょう。
何故ならば、国道からの入り口案内をしているだけで、訪れる人を受け入れるような整備がされていない(でも、だから逆にイイという意見もあります。)からであり、この辺りが今後の課題なのでしょう。
これらを踏まえた上で、
として、相良村の構造的な課題を列挙していますが、そこから、
「相良村ブランドの構築」が必要
とするのは飛躍があるように思います。
勿論、方向性としては正しいのしょうが、もっと身近なところから実績を積み上げることの方が現実的です。
また、次のページでは、
これまでの課題と、めざすべき復興の姿を掛け合わせた事業
としています。
更には、敢えて触れていないのかもしれませんが、川辺川ダムの今後の推移も考慮すべき要件です。
これらが一気に解決して大団円になればよいのでしょうし、絡めた方が予算が取りやすいという事情もあるのでしょうが、
二兎(三兎)を追う者は一兎をも得ず
にならないかが気がかりです。
また、先の「相良村ブランドの構築」のコンセプトは、
であり、
にあるような、
川辺川×相良茶
な~んだ、やっぱりハコモノを作りたかったのか
と思ってしまいます。
ここで、誤解ないようにお願いしたいのですが、私自身は、この計画に賛成であり、その運びについて、もう少し工夫が欲しいと考えるだけです。
話を戻すと、計画地は廻り観音の先ですから、Google Earthで見ると、
の中の赤〇あたりでしょう。
田畑を流用すれば、かなり広大な敷地が確保できます。
文字通リ、相良村の未来を賭けたプロジェクトになるでしょうから、
にあるように、この資料を叩き台にして様々な意見を集約する必要があるのでしょう。
ならば、相良村のweb siteのトップに貼り付けて、少しでも多くの人に見て貰うようにされることをお勧めします。