無学だった三島由紀夫   | 人差し指のブログ

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『 「名著」の解読学 』

谷沢永一 (たにざわ えいいち 1929~2011)

中川八洋 (なかがわ やつひろ 1945~)

株式会社徳間書店1998年12月発行

 

 

 

 

 

中川 それに からんで もう一つ、三島について教えて下さい。

 

 

     三島のフランス語を読む力は一流です。

     しかも 「盾の会」 をつくりました。

 

 

楯の会(楯の會、たてのかい)とは、間接侵略に備えるための民間防衛組織(民兵)として、三島由紀夫が結成した軍隊的な集団。     ~Wikipedia

 

 

    とすれば、「軍人論では世界一」 と定評のあるド・ゴールの 

    『剣(つるぎ)の刃(やいば)』 を愛読していて当たり前です。

 

 

    ところが 『剣の刃』 を読んだ形跡がない。

 

 

谷沢 だって、知識を入れてる暇がないじゃないですか。

    あれだけ忙しく書きまくってたら。

 

 

中川 つまり読む時間がない と いうことですか。

 

 

谷沢 三島は無学なんですよ、一言で言うと。

    だってね、あの若さでね、全集をご覧なさい。

 

 

中川 すごい量です。 『全集』 が三十六巻。『評論全集』 が四巻。

 

 

谷沢 書きも書いたり。 全集の編集者が溜息をついたとか(笑)。

 

 

     三島の生活は、よそで会合があっても、どんな場合でも、

    夜の一定時間には必ず引きあげる。

 

 

    だいたい十時に引きあげるのかな。

 

 

    それで、十一時には書斎にこもる。 それから夜明けまで執筆する。

    夜明けから昼まで寝る。

 

 

    午後はボディ・ビル。  本を読んでる暇などありますか。

 

 

    どうしても読まないかん、書評せんならん本とか、文壇的な付き合い

    上 必要な本は読んだでしょう。

 

 

    しかし、冷静に広く書物を漁る、そういう時間的な余裕はなかったで

    しょうね。

 

 

 

                                                                                                                        

 

 

 

 

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    石段を急いで降りてきて猿沢池の方へ行きました。 10月4日

 

                 観光客もだいぶ戻ってきました。 猿沢池付近