開業にまつわる法律 「個人事業の開始とそのメリット」
個人事業とは、個人が法人を設立せずに自ら事業を行っている形態です。
個人事業主のメリットとしては、設立の手続きが簡単で、登記の必要もないため、始めるにあたって時間とコストが、法人を設立するのに比べてかからないことや事業運営が手軽であることがあげられます。
個人の事業開始
300万円以上の事業所得(売上)などがある場合は、売上や経費を詳細に記載して報告する「記帳」の義務が発生します。また個人事業主として届出ることにより税務署に必要経費が認められ、所得税を安く抑えることが可能になります。ある程度の売上があり、記帳の義務がある場合は、個人事業主として登録をするべきだといえます。
個人事業主として登録するために必要なことは以下の通りです。
1、業種によっては、官庁等の許可・認可・届出・免許が必要ですので、関係省庁に問合せてみなければなりません。
2、「開業届出書」を開業後1ヶ月以内に所轄の税務署へ届け出ます。
3、「事業開始等申告書」を開業後速やかに(自治体により期限は異なる)都道府県税事務所に提出します。これにより、各都道府県や市町村は、それぞれ、地方税(事業税、法人住民税など)を徴収することになります。
4、青色申告でさらに税制上の優遇を受けたい場合は「青色申告承認申請書」を所轄の税務署に提出します。日々の取引を正確に記載した帳簿書類を作成する必要がありますが、数多くの特典があります。(税法上の特典については、別途取り上げます)
その他、必要に応じて提出しなければならない届出は、以下の通りです。
<税務署への届出・手続>
〇「青色事業専従者給与に関する届出書」・・・同一事業を営んでいる人と生計をひとつにしている配偶者やその他の親族(15歳以上)でその事業に専従している給与を必要経費とする場合。
〇「源泉所得税の納期の特例の承認に関する申請書」・・・特定の所得を支払う際に支払者が所得税を徴収して納付する「源泉徴収制度」を採用している場合、通常、各月10日までに納付のところ、給与支払人員が9人以下の場合で、7月と翌年1月の年2回にまとめて納入できるという特例を申請する場合。
〇「所得税の棚卸資産の評価方法、減価償却資産の償却方法の届出書」・・・棚卸資産を最終仕入れ原価法、減価償却を定額法で処理するのが通常であるのに対して、それ以外の方法で処理を行う場合。
〇「給与支払い事務所等の開設届出書」・・・事業主が雇い人に給与を支払うようになったとき、または青色事業専従者給与を支払うことになったとき。
<労働基準監督署への届出・手続>
〇「労働保険関係成立届」・・・労災保険への加入手続き。
<公共職業安定所への届出・手続>
〇「雇用保険適用事業所設置届」・・・雇用保険への加入手続き。
〇「雇用保険被保険者資格取得届」・・・雇用保険の適用を受けることのできる従業員一人ひとりについて提出しなければならない。
<社会保険事務所への届出・手続>
〇「健康保険・厚生年金保険新規適用届、新規適用事業所現況書」「被保険者資格取得届、被扶養者届」・・・健康保険、厚生年金保険への加入手続き。常時5人以上を雇用する事業所は強制適用。
<個人事業主の開業に関するリンク>
税について 国税庁タックスアンサー
http://www.nta.go.jp/taxanswer/shotoku/2090.htm
年金について 日本年金機構
http://www.nenkin.go.jp/main/employer/index.html
労働保険について 厚生労働省
http://www.roudoukyoku.go.jp/seido/hoken/hokentoha.htm
雇用保険について 厚生労働省
http://www.hellowork.go.jp/html/info_2_h.html
次回は、「法人の事業開始とメリット」について、お届けします。