準委任契約とは
準委任契約とは
「委任契約」とは、委任者が法律行為をなすことを受任者に委託し、受任者がこれを承諾することによって成立する契約です。
「法律行為をなすこと」の委託が「委任契約」であるのに対して、「法律行為以外」の委託が「準委任契約」です。
施術やマッサージ、エステのサービス提供は、医師の治療行為と同じく「準委任契約」になります。
契約の主体は、受任者=施術者、委任者=患者・お客様 です。
委任は、無償が原則の契約です。
したがって、お客様からお金を頂くには、料金表の明示や、口頭での施術内容と料金の確認など、サービスを行う前に報酬についての合意が必要です。
また、委任契約の報酬は原則として後払いですので、前金を頂くには、利用規約等に前払いである旨を決めたり、事前に前払い制となっていることを説明し、ご了承頂く必要があります。
受任者(=施術者)の義務とは
「準委任契約」の受任者である施術者には、以下の2つの義務が発生します。
1、善良なる管理者の注意義務(善管注意義務)
受任者には、一般通常人に要求される注意ではなく、その事務に従事する者(=専門家、玄人)の平均レベルの注意を尽くすべき義務があります。
そもそも受任者の負う義務は「結果債務(=ある成果を約束するもの)」ではなく、「手段債務(=ある成果に対するプロセスを約束するもの)」であるため、常に新しい施術方法を知る努力をし、知らなかったために他施設では達成可能な成果を出せないということのないようにしなければなりません。
2、報告義務
症状、施術内容、施術に伴うリスク等について、事後の報告のみではなく、事前の充分な説明(=インフォームドコンセント)を行わなければなりません。
委任は継続的な契約関係ですが、当事者間の高度な信頼関係が契約存続の基礎となっていることから、両者にとって信頼関係が失われた様な場合、契約関係を続けていくことは苦痛です。
故に、民法651条1項は、両当事者は、いつでも理由を問わず委任契約を解除できるものとしています。
次回は、「非典型契約の例」についてお届けします。