契約の効果帰属要件と効力発生要件
〇契約の効果帰属要件
契約は、本人が締結するのが原則ですが、代理人による締結も認められて
います。
契約が代理人を通じて行われた場合、その効果が本人に帰属するためには、
効果帰属要件を満たす必要があります。
代理が成立するための要件(効果帰属要件)は、以下の3つであり、
すべてが満たされなければ代理は成立しません。
1、本人が代理人に代理権を与えていること(代理権の存在)
2、代理人が相手方に、本人のためにすることを示すこと(顕名)
3、代理人が本人のためにする意思で法律行為を行うこと(代理行為)
但し、これらの要件をすべて満たさない場合でも、民法では、3つの場合
の表見代理(ひょうけんだいり:代理人のように見える)という制度を設け、
善意無過失の相手方を保護しています。
1、代理権を与えたように見せかけた表見代理
2、代理権の範囲を超えた表見代理
3、代理権がなくなった後の表見代理
〇契約の効力発生要件
契約は、有効に成立した時から効力が生じるのが原則ですが、当事者は、
「特約」によって、条件や期限をつけることで、契約の生じる時期を特定したり、
ある効力を消滅させたりすることができます。
この「条件」と「期限」を効力発生要件といいます。
交わされた契約に条件がついている場合は、その条件が満たされないと
契約上の責任は発生しません。
日常の買い物やサービスの利用について、契約を意識することは少ないですが
法律行為を分解してみるとそれぞれ要件が成立していることがわかります。
次回は、具体的事例にあてはめて解説します。