参考資料3149 | シフル・ド・ノストラダムス

シフル・ド・ノストラダムス

ノストラダムスの暗号解読

”あらゆること”は最後の滅亡の前に起こる
「ノストラダムスは、人類滅亡の大異変は、地球が水瓶座の時代に入る少しあと、あるいはちょうどそのときにひき起こされるだろうとたびたび予言している。彼はこの水瓶座の時代には、すべてが水によって破壊されるだろうとつけ加えながら、大洪水や浸水による大滅亡をひきあいに出している。
 そして、その大異変は、つづいて天空から落ちてくる炎の雨によってしめくくられ、あらゆることは”最後の滅亡”の前に起こるであろうと予言もしている。
 セザールへの手紙のなかで、ノストラダムスは次のようにいっている。

 火星は・・・そのみずからの”世紀”を完成する道すがら・・・現在、われわれは月によって導かれ、永遠なる神の意志により、火星が12宮をめぐり終える前に、太陽とさらに土星もやってくるであろう。そして土星の支配が再開するとき、天宮の星の配置は、”二度目の末期的な”変革に世界が近づいていることをわれわれに示すのである。

 このようにノストラダムスは、火星・月・太陽・土星という神秘年代学を用いて、『諸世紀』の謎の暗号通信法の解読法を示した。こうした暗号通信法は、本来、その時がくるまで隠されていなくてはならないものだったが、じつは、すでにある人物によって発表されていたのだ。
 その人物の名は、ジャン・トリテーム(1462~1516)。歴史家であり、司教でもあったトリテームは、同時にまたドイツの錬金術理論家でもあった。
 ノストラダムスとトリテームは、どちらも、人類を惑星の神秘年代学の影響のもとに置いて、直行方向に週の日付を、逆行方向に黄道上の各周期の第六番目を置いている。彼らが発表した作品は難解ではあるが、神秘年代学とはなにかということをわたしたちに教えるとともに、いかに当時、この二人の学者が自分たちの研究をそのままの文章で発表することが不可能な状況に置かれていたかということを物語っている。
 トリテームの発表した作品についてはあとでふれることにして、ここではふたたび、ノストラダムスの『諸世紀』の序文(セザールに宛てた手紙)から、神秘年代学とはなにかをさぐってみよう。」
「ノストラダムスの遺言書」ダニエル・ルゾー著・流 智明監修より

感想
>火星は・・・そのみずからの”世紀”を完成する道すがら・・・現在、われわれは月によって導かれ、永遠なる神の意志により、火星が12宮をめぐり終える前に、太陽とさらに土星もやってくるであろう。そして土星の支配が再開するとき、天宮の星の配置は、”二度目の末期的な”変革に世界が近づいていることをわれわれに示すのである。

「ノストラダムスの大事典」と「ノストラダムスサロン」の原文でも該当箇所を探してみた。

「42. というのは、火星がその周期を完成するからであり、その直近の区切りの最後に、火星が再び巡ってくるだろう。しかし、宝瓶宮に何年間もとどまる星々もあれば、巨蟹宮に一層長く継続的にとどまる星々もあるだろう。
43. そして現在、我々は永遠なる神の全き御力によって、月に支配されている。その全周期が完成する前に太陽が来るであろうし、その次には土星が来るであろう。
44. というのは、天の徴に従えば、土星の支配は戻り来るからだ。そして、あらゆる算定で、世界は(過去と)断絶する変革に近づいている。」
引用元:https://w.atwiki.jp/nostradamus/pages/2649.html

「25. なぜなら火星がその世紀を終了させるのだが、その最後の期間の終りに火星がその世紀を支配するからである。これら異変のいくつかは数年間は宝瓶宮に、また他のいくつかはさらに長年月にわたり巨蟹宮に集中するだろう。今、永劫不滅なる神の全能に助けられて私たちは月に統轄されていて、月がその周期を完うするや、太陽に続いて土星に統轄されることになろう。というのは、天の徴にしたがうと、土星の統治が再びめぐって来るからだ。いかように予測しようとも、世界は天地がひっくり返るような変革に近づいているのだから。」
引用元:https://www.ne.jp/asahi/mm/asakura/nostra/proph_text/Preface.htm

この1行目は、10巻72番の詩の4行目の事だろう。

10巻72番の詩
L'an mil neuf cens nonante neuf sept mois,
Du ciel viendra vn grand Roy d'effrayeur:
Resusciter le grand Roy d'Angolmois,
Auant apres Mars regner par bon-heur.
年は一九九九年と七ヶ月
恐怖の大王が天より姿を現わすだろう
彼はアンゴルモアの大王を蘇生させ
その前後は火星が幸せに支配する(山根和郎 訳)

因みに、「bon-heur」は「bon heur」で「bonheur」ではない。よって、「幸せ」と訳すのは誤訳である。ノストラダムスの大事典によれば「幸運によって」と訳されるべきだろう。ただし、「fortune」とあるので、「良い巡り合わせによって」と訳しても良い。
また、43節からは1巻25番の詩を連想した。

1巻25番の詩
失われ、見つけられ、とても長い世紀の間秘められる
牧者は半ば神のごとき人と栄誉をたたえられるだろう
月がその崇高な周期を仕上げる前に
別の祈りによって名誉を傷つけられるだろう
引用元:https://ameblo.jp/hitorinomeaki/entry-12788901165.html

「別の祈り」が「太陽」だとしたら「イエスの再臨」の可能性もある。「月」からしたら望むところだろう。一応、1巻48番の詩も挙げておこう。

月の支配の二十年が過ぎた。
七千年をこえて、その君主政を保つだろう。
太陽が残された日々を受け取るであろう時に、
私の予言は成就し、終わる。
引用元:https://w.atwiki.jp/nostradamus/pages/446.html

また、44節の「土星」はフランス語では「サチュルヌ」でローマ神話の「サトゥルヌス」でもある。

百詩篇第3巻92番
世界は最後の時期に近い。
サトゥルヌスが今一度ゆっくりと戻ってくるだろう。
帝国はブロドの国の方に移し変えられ、
目はナルボンヌでオオタカに刳り貫かれる。
引用元:https://w.atwiki.jp/nostradamus/pages/1506.html

因みに、「サトゥルヌス」は「黙示録の獣一派」(反キリスト)で「オオタカ」は「イザヤ書」の「猛禽」と解釈している。

サチュルヌ
「リシャール・ルーサやノストラダムスは悪い影響を及ぼす星と理解していた。」
引用元:https://w.atwiki.jp/nostradamus/pages/816.html

「10 わたしは終りの事を初めから告げ、まだなされない事を昔から告げて言う、『わたしの計りごとは必ず成り、わが目的をことごとくなし遂げる』と。
11 わたしは東から猛禽を招き、遠い国からわが計りごとを行う人を招く。わたしはこの事を語ったゆえ、必ずこさせる。わたしはこの事をはかったゆえ、必ず行う。」
「イザヤ書」第46章10節~11節(口語訳)

「46:10わたしは初めから既に、先のことを告げ
まだ成らないことを、既に昔から約束しておいた。わたしの計画は必ず成り
わたしは望むことをすべて実行する。
46:11東から猛禽を呼び出し
遠い国からわたしの計画に従う者を呼ぶ。わたしは語ったことを必ず実現させ
形づくったことを必ず完成させる。」
「イザヤ書」第46章10節~11節(新共同訳)

さらに44節の「世界は(過去と)断絶する変革に近づいている」を「革新に近づく」と解釈すると、1巻16番の詩。

1巻16番の詩
Faulx a l'estang joinct vers le Sagitaire
En son hault AUGE de l'exaltation,
Peste, famine, mort de main militaire:
Le siecle approche de renovation.   (ラメジャラー本の原文)
射手座の頃に結集されたエスタン(池)における偽者達
かの賛美の気高きオージュ(かいば桶)の中で
疫病、飢餓、軍隊の手(仕業)による死
時代が革新に近づく 

解釈
「AUGE」(かいば桶)が全て大文字とすると、前後の修飾部の内容から考えて「キリストの再臨」の暗喩と考えられる。また、「魚」は古代キリスト教徒のシンボルより、「池」はキリスト教会の事で「偽者」は偽キリスト・偽預言者の事か。
引用元:https://ameblo.jp/hitorinomeaki/entry-10540642325.html

「世界は(過去と)断絶する変革に近づいている」が「最期の審判」後の世界を意味している可能性は高いだろう。

おまけ