参考資料2025 | シフル・ド・ノストラダムス

シフル・ド・ノストラダムス

ノストラダムスの暗号解読

ユディトという女 その2
「ユディトは、オジアスをはじめ町のおもだった人々にあつまってもらって言った。
「わたしたちは、そのように日をきって神のお心をためすようなことをしてはいけません。それよりも、ひたすら神のお助けをねがって心から祈ることです。神のみ心にかなえば、きっと神はわたしたちの祈りをきいてくださいます。」
 しかし、人々はもう弱りきっていて、むしろ一日もはやく降服することの方を願っていた。そんな人々を励ますためには、五日と日をきることも止むをえなかったのだ。長老たちはそのことをいって、かえってユディトの考えに反対した。
 ユディトはそれをきいて、なにか重大な決心をしたようだった。彼女は長老たちに言った。
「今夜あなたがたは、町の門のところに立って見ていてください。わたしは町を出ていって最後の手段をとってみます。あなたがたが町を敵の手にわたすという日がくる前に、神はきっとわたしに手をかしてイスラエルを救って下さるでしょう。」
 ユディトは家に帰ると、ひれふして熱心に神の助けを祈ってから、からだを洗いきよめて、持っている一ばん美しい服をきた。髪もきれいにゆい、指輪や首飾りもすっかりつけると、上等の酒や香油やパンや果物を女中に持たせて、しずかに町の門へ近づいた。
 そこに立って待っていた長老たちは、ユディトの美しさに目をみはった。しかし、こんな姿をして町を出ていって、これからユディトが何をしようとしているのか、少しもわからない。ただおどろきあきれて、城門の外へ出ていくユディトの姿を見まもるばかりだった。
 山を下っていくと、ユディトと女中はたちまちアッシリア軍の見張りにつかまった。ユディトは言った。
「わたしはイスラエルの娘ですが、ベツリアの町もまもなくあなたがたの手に落ちることを知って、逃げだしてきたのです。ぐずぐずしていたら、どんなひどい目にあうかわかりませんもの。いっそわたしは、あなたがたの総大将のホロフェルネスさまにお目にかかって、一兵もそこなわずにこの城を手にいれる秘密を、お教えしようと思ったのです。どうぞ、ホロフェルネスさまのところへ案内して下さいませ。」
 兵士たちはユディトの言葉をきき、そのおどろくほど美しい姿をながめると、すっかり信じてしまった。そして、ぶじにそこを通してくれたばかりでなく、百人の兵士をお伴につけて、ユディトと女中とをホロフェルネスの陣屋に案内させた。彼女たちが陣屋についたときは、もう美しいイスラエルの娘が総大将のところへ訪ねてくるという噂がひろがって、たいへんな騒ぎになっていた。」
「聖書物語・旧約物語」山室静著より

感想
>わたしたちは、そのように日をきって神のお心をためすようなことをしてはいけません。

イエスも同じ事を述べている。

「イエスは彼に言われた、「『主なるあなたの神を試みてはならない』とまた書いてある」。」
「マタイによる福音書」第4章7節

因みに、この原文は「申命記」第6章らしい。

「16 あなたがたがマッサでしたように、あなたがたの神、主を試みてはならない。」
「申命記」第6章16節

一応、イエスの言葉の前後も抜き書きしよう。

「それから悪魔は、イエスを聖なる都に連れて行き、、宮の頂上に立たせて
言った、「もしあなたが神の子であるなら、下へ飛びおりてごらんなさい。
『神はあなたのために御使(みつかい)たちにお命じになると、
あなたの足が石に打ちつけられないように、
彼らはあなたを手でささえるであろう』
と書いてありますから」。
イエスは彼に言われた、「『主なるあなたの神を試みてはならない』とまた書いてある」。 」
「マタイによる福音書」第4章5節~7節

悪魔が引用しているのは、「詩篇」第91篇11節~12節だろう。

「11 これは主があなたのために天使たちに命じて、あなたの歩むすべての道であなたを守らせられるからである。
12 彼らはその手で、あなたをささえ、石に足を打ちつけることのないようにする。」
「詩篇」第91篇12節

一応、前後も抜き書きすると、

「1 いと高き者のもとにある隠れ場に住む人、全能者の陰にやどる人は
2 主に言うであろう、「わが避け所、わが城、わが信頼しまつるわが神」と。
3 主はあなたをかりゅうどのわなと、恐ろしい疫病から助け出されるからである。
4 主はその羽をもって、あなたをおおわれる。あなたはその翼の下に避け所を得るであろう。そのまことは大盾、また小盾である。
5 あなたは夜の恐ろしい物をも、昼に飛んでくる矢をも恐れることはない。
6 また暗やみに歩きまわる疫病をも、真昼に荒す滅びをも恐れることはない。
7 たとい千人はあなたのかたわらに倒れ、万人はあなたの右に倒れても、その災はあなたに近づくことはない。
8 あなたはただ、その目をもって見、悪しき者の報いを見るだけである。
9 あなたは主を避け所とし、いと高き者をすまいとしたので、
10 災はあなたに臨まず、悩みはあなたの天幕に近づくことはない。
11 これは主があなたのために天使たちに命じて、あなたの歩むすべての道であなたを守らせられるからである。
12 彼らはその手で、あなたをささえ、石に足を打ちつけることのないようにする。
13 あなたはししと、まむしとを踏み、若いししと、へびとを足の下に踏みにじるであろう。
14 彼はわたしを愛して離れないゆえに、わたしは彼を助けよう。彼はわが名を知るゆえに、わたしは彼を守る。
15 彼がわたしを呼ぶとき、わたしは彼に答える。わたしは彼の悩みのときに、共にいて、彼を救い、彼に光栄を与えよう。
16 わたしは長寿をもって彼を満ち足らせ、わが救を彼に示すであろう。」
「詩篇」第91篇1節~16節

1節の人物は、「真理の御霊」(契約の使者)だろう。13節を読むと、守られるというより超人になるのか? ただし、途中で契約が破棄され、悲惨な事になるのだろう。

「『聖なる者、まことなる者、ダビデのかぎを持つ者、開けばだれにも閉じられることがなく、閉じればだれにも開かれることのない者が、次のように言われる。
わたしは、あなたのわざを知っている。見よ、わたしは、あなたの前に、だれも閉じることのできない門を開いておいた。なぜなら、あなたには少ししか力がなかったにもかかわらず、わたしの言葉を守り、わたしの名を否まなかったからである。
見よ、サタンの会堂に属する者、すなわち、ユダヤ人と自称してはいるが、その実ユダヤ人でなくて、偽る者たちに、こうしよう。見よ、彼らがあなたの足もとにきて平伏するようにし、そして、わたしがあなたを愛していることを、彼らに知らせよう。
忍耐についてのわたしの言葉をあなたが守ったから、わたしも、地上に住む者たちをためすために、全世界に臨もうとしている試錬の時に、あなたを防ぎ守ろう。」
「ヨハネの黙示録」第3章7節~10節

>見よ、わたしは、あなたの前に、だれも閉じることのできない門を開いておいた。

「門」とは何だろう。こういう門か?https://ameblo.jp/hitorinomeaki/entry-10714606652.html

因みに、「ダビデのかぎを持つ者」はイエス・キリスト(再臨するイエス)で、「ダビデ」は「わがしもべダビデ」から「真理の御霊」(契約の使者)の事だろう。

「そして、地方、都会、(あなたが名を挙げる)宗教的理想の国、複数の統治、そしてより心底から夢中になる自由になるための最高(初めて)の方法を残しておいたであろう地方が、密かに存在しているだろう。」
「アンリ二世への手紙」の一部
https://ameblo.jp/hitorinomeaki/entry-12195009323.html

おまけ