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『TOPLESS トップレス』(2007日本)

2008年6月10日(火) ユーロスペース

『TOPLESS トップレス』(2007日本)

http://www.topless-movie.com/top.html


「仕方ないよ。女の人が大好きなんだから」男が女を好きになるように、女が男を好きになるように、彼女は女性を好きになる。人を好きになること、その人を大切に思うことの意味を再認識させてくれる煌めきに満ちた物語


女子を愛する女子大生の夏子(清水美那)は、初恋の相手で10年間つき合っていた朋美(奥田恵梨華)から別れを切り出されて深く傷つく。一方の朋美は、夏子を好きな気持ちを封印して、生まれて初めて男性とつき合い、波風立てずに生きていく手段として結婚を意識している。


物語は、夏子と兄妹のように共同生活をしながら夏子への愛を胸に秘める光司(坂本爽)、朋美の過去を知らない婚約者の健太(河合龍之介)のふたりを交えて進行する。さらにそこへ、愛する女性と駆け落ちした母親を探す女子高生カナが夏子と知り合い、新たな視点が加わる。


元気印がトレードマークの夏子だが、失恋以来、踏んだり蹴ったりな日々。“レズビアン・サークル”の後輩といい雰囲気になった夜は土壇場で行為を拒否され、サークル自体も夏子が望むような女子との恋愛を楽しむ活動からは離れ、「差別と闘う」という政治的な方向に傾いていく。


サークルの部会で夏子は発言する。「レズビアンだからって、闘わなきゃならないの?」彼女にとって同性を愛することは自然なことで、何も気負うところはないのだ。だからこそ、道のりが険しい恋愛よりも社会的な保障がある結婚生活を優先する朋美に納得ができない。


女子を愛する男子の視線から観ると、どうしても光司に感情移入してしまうのは避けられない。加えて演じる坂本爽が素晴らしい!秘める気持ちを抑えながら道化に徹し、それでいながら誰よりも夏子の心理状態を的確に把握している。攻めるだけが男らしさではないことを時に痛々しく体現する演技に惹き付けられる。


全編を通して、過度に同性愛色を意識することなく、純粋に広い意味での恋愛映画として楽しめる。その背景には、大人びた表情にやや幼い声が重なるアンバランスな魅力の持ち主・大政絢が演じるカナの成長物語というサイドストーリーが貢献している点も見逃せない。


恋することの辛さや喜びを教えてくれる物語は、眩しい朝焼けを眺めるような優しい感覚と爽快な空気感に包まれる珠玉のひと時をもたらしてくれる。


『TOPLESS トップレス』(2007日本)

監督・脚本:内田英治

出演:清水美那、奥田恵梨華、大政絢、河合龍之介、坂本爽、葉子、小林沙世子

配給:東京さくら

上映時間:1時間48分

公式サイト:http://www.topless-movie.com/top.html


ユーロスペース

渋谷区円山町1-5

Q-AXビル3F

TEL: 03(3461)0211

劇場サイト:http://www.eurospace.co.jp/


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