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『春よこい』(2008日本)

2008年6月12日(木) 丸の内TOEI②

『春よこい』(2008日本)

http://www.harukoi.com/


少年の父親は逃亡犯。少年は、交番に張り出される指名手配写真で父親の顔を確認する。「父ちゃんの顔、忘れそうやもん・・・」いつか船に乗せてくれると約束した父の頬に触れようと、少年は写真へそっと手を伸ばす

昭和56年、唐津市呼子町。釣り船と漁業を営む尾崎家は夫の修治(時任三郎)、妻の芳枝(工藤夕貴)、息子ツヨシ(小清水一揮)と修治の父である一平(大塚弘)の四人暮らし。貧しいながらも慎ましく、幸せな家庭を築いていたが、借金問題のもつれから修治がもののはずみで高利貸しの野田を殺してしまい、そのまま逃亡してしまう・・・。


物語は4年後の昭和60年から再開される。ツヨシの日常は働きづめの母と痴呆症の祖父との三人暮らしで、少年はいつも父のことを想っている。そして母・芳枝もまた、ツヨシの前では気丈に振舞いながらも夫の帰りを待っている。


物語はそこに、ツヨシの担任である岡本洋子(吹石一恵)と洋子の兄で佐賀日報呼子支局の記者・利夫(西島秀俊)の視点が加わる。兄妹は幼少期に両親が買い物に出たきり戻らず、二人きりで暮らしてきた過去があり、洋子からツヨシのことを聞いた利夫は新聞記者の腕を活かして修治の失踪事件を調べ始める。西島秀俊が『丘を越えて』に続き好演。


17年ぶりに日本映画主演となるコスモポリタン女優・工藤夕貴が薄幸の運命にもがく港町の女性を気負うことなく、自然体で演じている。全体的に過度の表現は避けた控えめの演技ながら、雷雨の中、びしょぬれになって帰らぬ夫への思いのたけを海に叫ぶ場面など、胸を打つシーンでは貫禄を魅せる。


少年の父親に対する無条件の愛や、ひたすら夫の帰りを待ち続ける妻の心の強さに、会いたいときに会いたい人に会える幸せや家族の在り方などを考えさせられながら、最後には爽やかな感動が待っている。


『春よこい』(2008日本)

監督:三枝健起

出演:工藤夕貴、西島秀俊、時任三郎、宇崎竜童、高橋ひとみ、吹石一恵、小清水一揮

配給:東映

上映時間:1時間48分

公式サイト:http://www.harukoi.com/


丸の内TOEI②

中央区銀座3-2-17

TEL: 03(3535)4740

劇場サイト:http://theaters.toei.co.jp/theaters/marunouchi2/


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