メインディッシュはドルチェの後蟻の列みたいな。 ひっきりなしに続く細い人並みを腹ばいになって頬杖付いて ニコニコしながら見ている。 時折指で そのところどころ 人影の途切れそうなところを 二本指をクロスさせながら 行列の 上空を進む。 どこからか、そしてどこまでも続く人影はとても面白く、しばらくそうやって過ごしていた。やがて25分を過ぎたあたりで 列をなぞる指先に鈍い感触が襲う。 液体の滑ったような 生暖かい感触 列から指を放し 指先を眺めようとした瞬間 自分の指が巨大化すると同時に背中が圧迫されはじめた。助けを求めようと 目を挙げた先には 指先で弄んでいた それらの人影が ゆらゆら 私が動き出すのを ゆらゆら 体をくゆらせながら待っていた。
チーズケーキとイエローソース街へ向かう列車は時間を告げると軽快に走り出した。 大晦日の駅は初詣客で賑わい、あなたの見送る姿が埋もれていく。 列車が物音を立て故郷を去るとき、いわゆる後悔が少しボクの中 を駆けるたけれど、そんなの一瞬だった。 故郷の分厚い雪に囲まれた追いつかない街並みよりボクを待つ輝かしい生活が ボクをかき立てるのだから!