隣町のサンタから、当日のシフトを少し変えてくれと連絡があった。

仕方ないのでYESとしたが、
こんなだったらあの子に会いに行けるのが夜中になってしまうなぁ
なんて思った。

やはり年々子供の数は減り続け、
欲しいプレゼントも多様化している中
財団の承認が下りにくくなっているのも
頭を悩ます要因の一つ。


近年増えてきた現金に歯止めを効かそうと
作った広告も逆効果、
行事に対する不信感として現れ、
靴下が下がった窓際の数自体が
減っているのかもしれない。
しかし現状はともかくとし、
当日の道順を考えて
早くあの子に会いに行けるようにしよう!



あまり時間は無いのだから!
なんだよぉ
こんな時にこっちにくるなよぁ

なんでまた

こうも見えないものばかり
集めてしまうのだろう


ダルい体と
アルコールで
わさなあずぶずぶと
沼に浸透していく。

明日の朝日が妙に待ち遠しい夜更け


なぜか間違い電話の受話器から、頑張ってと
励まされた。

ああ はぁ どうも
なんて言っていたら1日が終わっていた。




12月だというのに、とても暖かい。



湿気を含む風が急ぐ気持ちにまとわりつく。

グローブの中が汗ばんで、外気を置いていくようだ。




こんな日に限って予想は外れ、


重厚なコートが体の熱さを離さない。




大事な商談の前には必ず白いカッターを着てくるのに、


今日はどうにも忘れてしまっている。


しかも客先の玄関でハタと気がつく。




すると不思議にも、その失敗に気付いてからはなんだか全てが


どうでも良くなってきて、


朝から自分がどれだけ緊張していたのかがわかった。




わかってしまえば後は勢いでしか乗り切れないと


小さな元担ぎを払拭すべく、


まくりたてるように話続けるとなんだかかんだで


調子が出てくるではないか。




やれやれと敵陣を去る時に、ふと見上げた白い月が


とても印象深く目に映った。




ああ、そうか。


やってみてから考えてもいい事が


沢山あるんだな、



当たり前の事ですら臆病になっているのに気付いたのだった。