まずレポートを書くにあたり、想うところを……。
どんな世界でも始まりがあれば、必ず終わりはある。
ただしそれが長いか、短いかは人それぞれ。
始まり方、そして終わり方も人それぞれ。
自分が長年見守っている、インディーズアイドル業界(もしくはそれに類する業界)でも、新たなアイドルの誕生、そしてアイドルの引退は日常茶飯事のように繰り返されている。
しかし全てのアイドルが同じように始まり、また同じように引退を迎えられるとは限らない……。
まっとうな活動を年単位でしていれば、大なり、小なり、引退のイベントは用意してもらたりする事もあるだろう。
しかし一方で引退とは名ばかりの事務所などからの解雇、もしくは逃亡、音信不通もあり、まともな引退イベントすらないアイドルも数多く見てきた。
(もっともアイドル側がそれを望んでいたとも思えないケースも多々あるが……)
稀に身体的な要因で、不本意な引退を迫られるケースもあり、その場合だと無念さが滲み出る。
こうしてデビューして、最後に引退するだけでも(中には引退と呼べるような事例じゃないものもあるが)一筋縄ではいかない世界だと思う……。
……そして……先日、引退を迎えた彼女の場合はどうだったのだろう……。
2015年10月4日……。
この日、引退する彼女は芸歴はゆうに8年を数える。
この業界の中では、もうベテランの域に達しており、ある程度の地位も確立されている。
活動期間の殆どの期間中、所属している事務所とも、これまで表立ったトラブルを起こした話も聞いた事は無い。
そんな所属事務所も長年、事務所の稼ぎ頭として貢献してくれた彼女のために、引退の花道を最大限バックアップした。
そして何より、会場がほぼ満員となる多くの人が、彼女の最後を見ようと詰め掛けた。
その数、ゆうに100人は超える。
この業界のキャパで100人超えは大入りと言って過言ではないだろう。
この日、引退するアイドルの名前……
森永まみ
……彼女にとってアイドル人生8年間、最後のステージが幕を開けようとしていた……。
今回は10/4に行われた「森永まみラストワンマンライブ PYON!!!~感謝~」の様子をレポート致します。
●昼→開演前
……と、その前に、実はこの夜の引退ライブの前に、昼には彼女自身ラストの主催ライブが行われている。
リアルBDに一ヶ月早いが「ラスト生誕ライブ」と称して行われたこのライブには、長年共演した同業のアイドルたちが大勢出演し、森永まみの誕生日、そして門出を祝福した。
大いに盛り上がった昼の「ラスト生誕ライブ」だったが、開演、終演ともに押した。
結局、夜の部「ラストワンマン」の開場は30分遅れ。
開演もそれに伴い、30分押す事になった。
会場の中に入ると、前の方を埋め尽くすのは、ほぼほぼ真っ赤なTシャツの群れ。
森永まみデザインの赤Tシャツを着ている人が殆どだった。
それ以外にも昼にも出演したアイドルや、昼は他のイベントなどに出演して共演が出来なかったアイドルも大勢駆けつけ、彼女の最後の勇姿を目に焼き付けようとしていた。
会場は開演するその時間まで、森永まみの楽曲がBGMで流れ続ける。
そして開演を待ちきれず、中には歌いだし、またコールを入れ始める者もいた。
徐々に熱気が上がる会場内……。
やがて会場内の光が落とされて……。
いよいよ森永まみ、アイドル人生ラストのステージが幕を上がろうとしていた……。
……が、い森永まみはステージに現れない(笑)
流れたのは、彼女の肉声のアナウンスだった。
注意事項……と見せかけて、実はこの会場自体が宇宙船だったという設定(笑)
地球にもうすぐ到着するというところで、事故が発生!
近くの惑星に不時着……という展開から、ステージの幕は上がった!
●本編
※セットリストなどが上がっていないため、一部うる覚えの部分があります。
セットリストなどが公表されたら、一部、訂正、加筆の上、修正いたします。
……こうして登場したまみぴょんこと森永まみ。
これまで待たされた感満載の客層が、弾け飛ぶようにヒートアップする。
イベントの最初だというのに、物凄い熱気がほとばしっている。
こうして最初の楽曲を終え、森永まみご挨拶のMC。
この時は引退とか、最後というのがまるで嘘のように、会場にも、また彼女自身にも笑顔が溢れていた。
続いてメドレーのコーナーとなるのですが、まず最初は「初期ソングメドレー」と称して4曲。
「Shooting Star」など彼女の活動初期の楽曲から4曲メドレーでチョイス。
そういえばここ数年、聴いていない楽曲もあったので、ちょっと懐かしかったりした……。
森永まみはこの8年間の活動で実に多くの楽曲を残した。
引退記念で発売されたコンプリートCD BOXにはなんと全49曲収録!
この業界において、この曲の数は非常に多い部類に入る。
単純計算しても一年で6曲ペース……一時期、会うたび、会うたびに新曲が増えている感覚もあったけど(いや単純に会うスパンが二ヶ月に一回ペースだったのもあるけど)、今更ながら凄い事だと思う。
恐らくラストワンマンなので、本人も出来るだけ全曲歌いたかった……かもしれない。
でもその中から厳選してまずは4曲メドレーにした……と言ったところだろう。
改めてこうして振り返ってみると、彼女の凄さが分かる。
さてここで一旦、森永まみが退場。
ステージの袖から出てきたのは、同じ事務所のアイドルたち……。
MarvelYell所属のアイドルたちで構成される「秋葉原マーベルエール隊」広瀬ことみ、柳みゅん、小鳥遊あきこ、上原ぺこの4人。
しかし出てきて早々、広瀬ことみ、柳みゅんは若干、涙腺が危ないような……(既に昼で出演した時点で危なかったけど)
四人で面白おかしく森永まみとの思い出を語っているところに、森永まみも「秋葉原マーベルエール隊」の衣装を着て登場。
……こうして揃った五人での「秋葉原マーベルエール隊」
(森永まみが活動休止中の)9月からMarvelYellに移籍した上原ぺこを交えた五人でのステージはこの日で実質、最初で最後となる。
そんな「秋葉原マーベルエール隊」としてオリジナル二曲を披露。
そして二曲目の途中、森永まみは他の四人に「魂の注入」と称して、四人にタッチ。
「私の魂は四人のかわいい後輩に引き継ぎました」という趣旨の発言……。
こらえきれず広瀬ことみ、柳みゅんは号泣。小鳥遊あきこも感極まっていた。
唯一、上原ぺこだけが冷静さを保っていたが、内心、熱い想いは感じていただろう。
……「秋葉原マーベルエール隊」としてのステージは終了。
森永まみの想いは四人の後輩たちへ引き継がれた瞬間だった……。
秋葉原マーベルエール隊がステージから掃けた後……。
不時着した宇宙船だった設定(笑)が甦る。
内容としては、森永まみが演じる(多分、修理工の)親方とその子分(一人二役)の会話が中心。
不時着の際、燃料が無くなったから、会場のお客さんのパワーで注入してくれ……みたいな内容(笑)
この時の親分の台詞が「そろそろこの商売から潮時か」とか「まだまだ引退する訳にはいかないな……」など、心なしか今日の出来事を連想させる内容が多数……。
何かのフラグ?と思った客層も多かっただろう。
そんな訳で森永まみ再登場。
ここでは「カオスな歌詞の歌メドレー」と称して4曲……。
「ギリギリ仮面のテーマ」や「カレーライスは飲み物です」、そしてメドレーの締めは「まことにざんねんですがぼうけんのしょはきえてしまいました」という流れ。
……カ、カオスだ(笑)
過去の面白おかしい楽曲の数々と楽しいステージの日々が甦ってくる……。
こうしてこのコーナーを経て、燃料満タンになった。
地球に帰れるぞー!という設定になったところで、一旦、映像タイム。
場内に設置された特設モニターにて、森永まみの楽曲のPVが流れる。
流れたのは「トルネード」と「ぴょん祭りだよ☆ ~かかってこいや!~」の二曲。
こうして改めてPVの完成度の高さから、彼女のクオリティの高さが窺い知る事が出来る機会となった。
さて再び登場した森永まみ……。
実はこの時の衣装は新衣装。
当日配られたパンフにも掲載されている衣装だが、実は作成したのは元MarvelYellの百瀬小恋実。
この日のために作ってくれたという話だった。
先程は「カオスな楽曲」だったのに対して、続いて「正統派メドレー」と称して4曲。
確か「ガールフレンド」と「SNS.LVOE」はこの辺だったはず……。
しかしこうして「カオス」の後に、こうした楽曲を聴くと、改めて彼女のふり幅、そしてキャパの広さに驚かされる。
笑って良し。だけど正統派でも良し。
まさにこんな感じ。
こうしてメドレーを交えたセットリストがこれまで中心だったが、いよいよライブも終盤に近づいている。
ここからは代表曲を中心にフルコーラスの構成が続く。
とにかくどの楽曲も基本、名曲揃い。
タイトルしっかり覚えて無くても、イントロを聴けば「あぁ!」って楽曲が揃っている。
これまでの構成で総じて驚かされるのは、オリジナル楽曲の曲数も去る事ながら、個々の楽曲のクオリティの高さ。
メジャーなアイドルやアーティストなら、ごくごく当たり前の話かも知れないけど、インディーズ界隈でこの曲数、クオリティは圧倒的。
ワンマンライブを全てオリジナル楽曲だけで構成だけるだけでも凄いのに、それらの楽曲にいわゆる「ハズレ」が無いのが凄い。
それ故、ファン層も最初から熱を上げて一所懸命、気持ちが高揚したまま応援できるし、最後までそのテンションが持つのだと感じる。
……そう最後。
考えたくも無かった、最後が徐々に近づいていた……。
森永まみが今だから話せる、活動をしていたきつかった事などのMCを挟み、ラスト二曲と言った時の会場全体の「えー」という残念な声と、だけど反比例するように燃え滾るテンションのコントラストが印象的だった。
ラスト二曲。先に持ってきたのは、この日発表したラストのオリジナル「すばらしり」
終わり良ければ、全て良しの意味で「すばらしい」と「しり」を掛けたタイトル。
この日、初披露にも関わらず、客層は大いに盛り上がった。
そしてラストに持ってきたのは「ヒ☆カ☆リ」
森永まみ、中期の代表曲の一つ。
この楽曲のファンも非常に多く、ラストに持ってくるには相応しい一曲だった。
最後の最後、こうして森永まみ、そして会場は燃え尽きて……森永まみのラストワンマンライブは終了……。
……となるはずが無かった。
「まみぴょんの歌が聴きたい~!」「聴きたい~!聴きたい~!」
……当然のようにアンコールが始まった。
まだ終わらせないぞ!終わりたくないぞ!
そして何より、森永まみと言えば、あの曲を聴いていないぞ!
そんな客層の心の叫びとも取れる、声が会場の中にこだました。
……そして……赤いTシャツに身を包んだ、森永まみは再び姿を現した。
●アンコール
まずは熱烈なアンコールに礼を述べる森永まみ。
そして客層に向けての手紙を用意して、それを我々に読み上げた。
……内容としては、これまでの感謝、そして引退を決断した経緯が綴られていた……。
以下、内容を要約します。
※当日、その場に居た方で解釈が違うと思うなら、遠慮なく申し出てください。
今回、引退の決断をするキッカケとなったのは、折からの体調不良。
今回は長期に渡り休業が必要となる体調不良で、復帰までに長い期間がかかる見込みという事だった。
そして復帰までの時間を考慮すると、自分自身のアイドルとしての賞味期限は過ぎてしまう……そう考えた森永まみ。
また自分がアイドルとして皆に元気を与える存在になりたがったが、これ以上、自分が有名になるためには、これまで以上に客側にも時間、金銭面など様々な負担をかけてしまう事に対する葛藤も見て取れた……。
今なら「第二の人生」をスタートさせるには、まだ間に合う……。
こうして今回、アイドルを引退するという決断に至った……という概要でした。
この手紙の最後に深々と客層に向かって頭を下げる、彼女の姿がどこか切なかった……。
そしてこの手紙を読み終えて、袖から秋葉原マーベルエール隊が登場し花束を渡す。
客席からも花束が渡される。
大粒の涙を流して受け取る、森永まみ。
だが照れ隠しのために、持っていた光線銃で客層を撃ち抜いた(笑)
最後までこういうところはブレない。
そして刻一刻として真のラストは迫っていた……森永まみとしていられる時間は残り10分ほど……。
まずは「すばらしり」をこのライブ、二度目の披露。
昼から数えて、この日だけで三回目。
客層もすっかり覚えて、既存曲と変わらないテンションで声援を送り続けた。
そして……いよいよ、最後の一曲となった。
歌ったのは……森永まみ、そのものと言って過言ではない、この楽曲だった……。
イントロの瞬間、会場がまさに一つになった。
いつものように繰り出されるコール。そして振り付けの数々……。
「トルネード」
これ以上は何も説明はいらない。
ただただ……会場全体にこれまでにない、大きな大きな「トルネード」が渦巻いていた……!
……こうして全ての楽曲は終わり、森永まみはステージを去っていった。
そして会場には「トルネード」の歌い終わりの部分と、宇宙船が着陸するような轟音を立てている音だけが響いていた……。
全てが終わった……
……かと思った。
だがまだ終わりを信じたくなかった。
再び巻き起こったダブルアンコール。
既に終了予定時刻を大幅にオーバーしている状況。
常識的に考えて、再び歌ってくれるとは考えにくかった。
だがこのアンコールに応えようと森永まみは袖から出てきて、再び客層にお辞儀をして戻っていった……。
客層は拍手で彼女を送り出す……。
それでも拍手は鳴り止まない……鳴り止まないどころか、一定のリズムを刻むようになった。
そして巻き起こるトリプルアンコール!
分かっている……だけどどこかで、そこにいる誰もが「奇跡」を信じて待っていた……。
そして最後の最後で「奇跡」は起きた!
再び流れた「トルネード」のイントロ。
これ以上無いほど沸き上がる、客層の熱気!
そして森永まみは、客層の熱気を受けて……最後の「トルネード」を歌いきった……。
最後の「トルネード」は1番のみだった。
でもそれだけで十分だった。
最後の最後で、森永まみは最高の笑顔を見せて……この瞬間、アイドルとしての全てを終了させた。
だがその場の居た全ての人は、きっと心の中で「トルネード」を歌い続けるだろう……。
そう……いつまでも終わる事の無い「トルネード」の続きを、心の中に刻み続けて、そして歌い続ける……。
森永まみの事を、いつまでも忘れないために……。
こうして森永まみラストワンマンライブは、森永まみの引退と共に幕を閉じました。
●総括
当初、このライブの事は自分の心の中の思い出として刻み込むつもりでした。
それ故、全くと言っていい程、セットリストを気にせず、どこで何を歌ったのかさえ実はうる覚えでした。
でもこうして振り返ってみたら、純粋に楽しかった思い出の方が先に出てきます。
それでも終演直後、これまでの楽しかった空間が嘘のように、一瞬、皆の中で寂しさが渦巻いてました。
涙を流す人もいれば、自分のように心にぽっかりと穴が開いたような……そんな感じでした。
それだけ森永まみは皆の中で、明るさの象徴だったと思うし、楽しさの中心だったと思う次第です……。
この終演直後の時、某氏にこの日のライブをレポートとして形に残してほしいと言われました。
……正直、消化するのに時間はかかりました。
さすがに今回の場合、楽しさよりも、それ以上に恐らく喪失感の方が大きかったから……。
でもどんな形であれ、森永まみ最後のステージを形に残す事も必要だったかな……と今は思っています。
こうして振り返る事で、最後のワンマンがただの別れを惜しむものではなく、楽しさと熱気が渦巻いた、まさに「すばらしり」な空間だった事を自分自身、思い返す事が出来ましたから。
そういう意味で某氏の発言には、大いに感謝しています。
そんな話もありつつの……色々思うところはありました。
もっともステージに関しては、もう今更何をケチつける必要があるのだろう……というくらい完璧な出来。
引退のステージとして、彼女自身が一番やりたい事をやり抜いて、多くの客層を笑顔にしたのが何よりの成功の証だと思います。
冒頭の内容に戻りますが、多くのアイドルがデビューして引退を迎えますが、全てのアイドルがこのように盛大な引退を迎えられるとは限らない訳です。
そういう意味では、森永まみの場合、最後はワンマンで100人をゆうに超える客層に、また同業者のアイドルたちに自分の最後を見せる事が出来た訳です。
インディーズ界隈でこれだけ大規模な引退興行が行えた……もっと大きくまとめるなら、8年間のアイドル人生の集大成として、これ以上無い大成功を収めたと言って過言ではないでしょう。
全曲コンプリートのCD BOXに収録された全49曲という楽曲の多さからしても、この業界界隈においてはライブの質、楽曲の量と質、どれを取ってもトータルバランス的に彼女はアイドルとして成功した部類に入ります。
これは揺るがない評価だと思います。
それ故、アンコールの時の手紙の内容には、若干残念な心境もあったりします。
インディーズアイドルとして成功した森永まみ。だけど手紙の内容を聞く限り、彼女が最終的に目指していたのは、もう一つの上の段階……いわゆるメジャーシーンだったと思います。
テレビやメディアにこれまで以上に取り上げられる存在となって、自分自身というのを発信したかった……そう感じる次第です。
ただ今回の体調不良をキッカケに、これ以上、上の段階を目指すには色んなものが足りない。それ故の引退……そう自分は捉えています。
しかし……残念だと思うのは、引退した事そのものよりも、他のルートはあったかもしれないのに……という思いです。
極端な話、引退しないでもこの界隈のアイドルとしてなら、彼女はまだまだいけます。それどころかまだ年齢的にも若い部類だと思っています(爆)
多少、長い休業期間を経ても、彼女曰くところの「賞味期限」は切れないと思いますし、ますます磨きがかかってもおかしくなかったと思います。
この日、昼に出演していた(アイドルとは自称してませんが)FICE、事務所OGのあさくらはるか17、もうすぐ芸歴20年の鈴木まりえなどと言った、今でもこの界隈で現役バリバリで頑張っている先輩なんて探せばいくらでもいます。
彼女たちの共通項はメジャーなところは敢えて目指さす、我が道、即ち自分たちのやりたい事を突き通して活動を続けている点にあります。
こういう方向を目指すという選択肢は無かったのかな……難しかったとは思いますが、そう考えてしまいます。
もっと極端な話になるとアイドルを辞めてもいいから、それ以外で表現を続ける道もあります。
前述のFICEも自らを「パフォーマー」と名乗っていますし、自称を「歌手」「シンガーソングライター」だっている訳です。
また森永まみ自身、かつて「芸人」を兼ねていた事もあるくらいですし、そういう方向も有りだったかもしれません。
……ただ今回、引退する理由を聞いていて思ったのは、森永まみは「アイドル」のまま、終わりたかった……そういう印象が強いです。
好き勝手、他のルートがあるかもしれないと語りましたが、彼女自身、非常に悩みぬいた上での決断だし、その上での引退なら外野がこれ以上とやかく言うのも間違っているとは思います。
ただ彼女の持っているポテンシャルの高さ、そして努力家の側面を考えると、このまま引退するのがあまりにも惜しい。
願わくば彼女の目指す「第二の人生」が、8年間のアイドル人生で培った経験が活きてくるような、そういうものになって欲しいと今はただ思っています。
……こうして森永まみのアイドルとしての最後を見届けましたが、やっぱり寂しいものはあります。
前述の通り残念だと言っても、彼女の意思を尊重するなら、致し方ないのも分かっています。
正直、昨年の引退を賭けたワンマンなど、彼女の活動において賛成できない部分は多少ありましたし、結構きつい事を発言した事もありました。
しかしいざ引退となってみると……残念の一言で片付けていいものか……。
喪失感のデカさが物語ってます。人によって好き嫌いはあったにしろ、この業界においては大物の一人です。
最近はほぼ二ヶ月に一度の頻度(つまりAnB)で拝見する事が殆どでしたが、自分の中におけるヲタ活では欠かす事の出来ない歌い手の一人だったのは間違いないと思います。
しかも毎回ライブやMCが楽しかっただけに、余計に寂しいものはあるのだと自分は思っています。
ま、このへんにしておきますか。
最後に森永まみに伝えたい言葉があるとするなら、たまーに彼女に言っていた、この言葉で締めたいと思います。
「まみぴょん、おつかトルネード。そして、ありがトルネード!」
森永まみという「竜巻」を、自分は決して忘れない。