【レポート】AnBぷれみあむぅ presents 『第46回イカすアキバ天国』@四谷mono
※[速報]上げていますが、ライブの詳しい様子はこっちでレポートします。
結果を知っている人も知らない人も、じっくり読んでくれると嬉しいです。
9月も中旬が過ぎ、いよいよ秋の気配が漂う昨今……。
涼しい日もだいぶ多くなり、過ごしやすい日々が続いていました。
しかし迎えた9月19日……この日だけは、まるで夏の暑さを取り戻したような、暑い一日となった。
そう……まるでこのイベントがやってくる日を知っていたかのように……。
「二ヶ月に一度のライブバトル」も数えて46回目。
去りゆく夏を背に、秋へと向かう四谷界隈。
少し夏の名残を残す秋晴れの空に、勝ち名乗りを挙げるのは、果たして誰か?
四谷・初秋の一大決戦!「第46回イカすアキバ天国」の様子をレポート致します。
●開演前
今回で3回目を迎える四谷mono。
すっかりお馴染みの会場となった。
入口には「mono開場3周年」とあった。
そして追加ドリンクは……一杯300円というサービスっぷりであった(笑)
そんなこんなでいつも通り流れる、宣伝などの映像。
昼は先日行われた、出演順決定アミダくじも入る。
そして出演者紹介……という流れになるが、なんと今回から大幅リニューアル!
主宰でもあるFICE・炎が明け方まで作った力作との事……。
某映画泥棒をパクった……もといフューチャーしたような方(笑)のコミカルな諸注意から始まり、「一発」をBGMに各出演者を出演順に、簡単なコメントを添えて紹介。
人によっては笑いが起きる物も……(笑)
こうしてリニューアルされたOP映像……最後に「イカすアキバ天国」の掛け声と共に画面が爆発!
OP映像が終わった瞬間、客層からは大きな拍手が起きていた……!
●OPアクト
そんなリニューアルされたOP映像の後に登場したのは、OPアクトのがちゃぴんず。
この日は先日行なわれた、がちゃぴんずBDライブイベントで初披露した「Danceでバコーン!」(℃-ute)を披露。
これまでのがちゃぴんずの中では最高レベルの難度を誇る同曲。
振りコピするのも結構大変でした(笑)
いやぁ……OPアクトからレベル高過ぎでした。
なかなか油断できませんな……がちゃぴんず(笑)
そんな訳でがちゃぴんずのOPアクト後、司会を兼任するFICE登場。
今回からOP映像の中で、諸注意が盛り込まれていたので、これまでと比べて説明する時間はかなり短縮されていました。
トイレの位置の説明、当日各出演者の撮影可否など、当日その場でないと説明出来ない内容に絞っていたので、色んな意味ですっきりしていました。
こうして諸注意の補足(と言っていいな。これは)を経て、トップバッターを紹介します。
トップバッターは……本当にトップバッターがメチャクチャ多い彼女です!
●本編
・1番手:駿河侑夜(出場:6回目)
今回で通算4回目のトップバッターとなった駿河侑夜。
このイベントではむしろトップバッターで出演する事がデフォルトみたいなそんな雰囲気(笑)
一曲目「貴方ノ為ノ此ノ命。」(the GazettE)からステージはスタート。
いかにもV系に傾倒している彼女らしい、スタートと言ったところ。
続いて二曲目「ヴァンパイア」(Janne Da Arc)
この楽曲も何度か、彼女が歌っているのは聴いた事がある楽曲の一つ。
カヴァーでも同じ楽曲を聴き比べるとその成長が分かるけど、以前と比べて少しずつだけど、歌唱力、そして表現力は伸びている。そう感じる冒頭二曲でした。
MCでは「次回以降もトップバッターで」という、アミダに対するプレッシャーをかけられて(笑)ラスト一曲。
直前に仕掛けとしてクラッカーを渡される場内の客層……。
そしてラストに持ってきたのは「視線」(FICE)
以前にもカヴァーした事のあるFICEの楽曲。
途中までは彼女なりのV系っぽい「視線」だったのですが、驚くべき展開はこの後起こる!
この「視線」……本家・FICEのだと、新規のお客さんを呼び込んで囲んだ上、ステージに上げるという仕様になっている。
この日、彼女が呼び込んだのは……なんと本家本元・FICEの炎。
いきなりの演出に戸惑う炎だったが、実はこれ当日が「リアル誕生日」だった炎を祝うための演出。
最後は「えんちん、お誕生日おめでとー」の掛け声と共に、客層に配ったクラッカーを鳴らすという凝った演出で締めました。
彼女自身、炎のBDライブに呼ばれたと仮定して構想を練ったステージが今回だったとの事でした。
こうしてお祝いムードを演出して、駿河侑夜、6回目のアキ天のステージは終了しました。
続いて登場するのは、実に2年ぶりに登場する彼女……。
今回も炸裂するかデスボイス……。
・2番手:かものなつみ(出場:8回目)
「第34回」以来、久々登場、かものなつみ。
今回も……というか、毎回のような気はしますが(笑)破壊的なステージを披露。
ちょっとシュールなBGMに乗せて登場。
一曲目にいきなり「墓場ピクニック」を披露。
序盤のかわいらしい声から、急に切り替わる地鳴りがするような低音……これこそまさにかものなつみクオリティ。
続いて二曲目を挟み、そして三曲目は……アレ(笑)
実の祖母に向かって歌う「全部悪い!」(笑)の歌(笑)
(正式タイトル、そういえば知らないなぁ……)
ちなみにそんな、かものなつみのお母様(めぐみさん)は翌日が誕生日だったとか……おめでとうございました(爆)
こうして2年ぶりでも変わらぬ、かものなつみクオリティ。
最後は謎の漫談(?)を披露して、このまま終了となった……。
とにかく表現しようにも、しにくい(笑)そんな時間でした。
3番手に登場するのは、唯一の初出場組。
もっとも……お久しぶりな方なのでもありますが……。
・3番手:飲茶娘(初出場)
3番手に登場、飲茶娘。
初出場……なっておりますが、彼女自身のMCなどからも分かる通り、実はお久しぶりな方。
飲茶娘……を名乗る以前のキャリアもある方で、実はこのイベントにもその時、出場している経歴があったりします。
……そんなアキ天に初出場の彼女。
赤いチャイナドレス風の衣装に、黒いスカートという衣装。
なんとなく中華風な名前のイメージにピッタリな衣装で登場です。
一曲目はカヴァーで「crossing field」(LiSA)を披露。
某動画で「踊ってみた」の投稿でも有名になった彼女ですが、歌唱力は普通に高く、会場の雰囲気を一気に暖めてくれました。
一曲目を終えてMCを挟む。
この時に昔から彼女を知っている客層は、なんとなく「お久しぶり」モードだったのはちょっとおかしかった(笑)
残り二曲は共に8月に発売されたミニアルバム「TROUBLE」から。
二曲目「SASAE」
話によるとその8月のアルバムレコ発ワンマン以来の披露となった同曲。
正統派のバラードで高い歌唱力をここでも見せてくれました。
そしてラストは「variable」
どちらかというと、歌って、踊っている彼女の真骨頂はこちらなのだと思った。
会場のテンションはこの時、最高に盛り上がっていたに違いない。
とても軽やかなダンスから、高い歌唱力、そして愛らしいルックスとまさに三拍子を揃えた飲茶娘、アキ天初のステージは終了。
四谷mono移転以来、初出場初優勝の流れが続いているが、その波に乗れるか!?
飲茶娘が初出場なら、こちらはリベンジの舞台。
決して負けられない戦い、いざ登場するのは……。
・4番手:三木悠莉(出場:6回目)
前回「ぢゃ☆ベストテン vol.45」で脱落の憂き目に遭ってしまった三木悠莉。
早速のリベンジとなった今回。
さて今回はいつもと違い、サイリウムを配っているお客さんや、某はげるん(金色樽兵衛@三木悠莉旦那)の姿もあったりする。
別名、ダブルTO(トップヲタと、トップ夫・笑)体制らしいが、他にも三木悠莉目当てらしき客もチラホラ……いかに三木悠莉が気合入れて、集客してきたかが良く分かる。
さて今回の彼女の構成。
最近ではすっかりお馴染みになった映像と、歌、ポエトリーを交えた構成になっている。
実は今回の構成……いやこれまでの構成、今年3月のアキ天から、ずっと「生きる」をテーマに構成してきたとの事だった。
言われてみれば「確かに」となるけど……言われて初めて「そういえば」と気付かされた。
(もっとも3月のアキ天と、5月のぢゃ☆ベストテンは物語に若干の繋がりはあったけど)
そんな「生きる」シリーズ第5弾……その最終回のテーマはズバリ「三木悠莉」
内容は今を生きる三木悠莉そのものが赤裸々に語られているものだった。
途中、愛娘の声の出演もあったり、まさに彼女自身という人間が「生きる」ドキュメンタリーだった。
そんなテーマで迎えた今回、なんと新曲を二曲ぶちこんできた!
一曲目「獣の神話」はバリバリのメタルサウンド。
映像に歌詞を載せる手法を交え、歌詞、曲の両面から客層に強く訴えかけてきた。
二曲目「てにをは道中」は「あいうえお作文」の要領で歌詞が構成されており、詩人・三木悠莉ならではの遊び心が見え隠れする楽曲。
そしてラスト「ポエろ!!萌えトリー」で締めにかかるという出来だった。
映像、音楽、歌、言葉、そして目の前にいる三木悠莉その人。
観ている側も五感をフル活用しないとついていけないような、目まぐるしくも圧倒的情報量のステージだった。
ここで優勝して返り咲く……そう公言した三木悠莉、果たして返り咲く事は出来たのか……。
いよいよ戦いも後半戦に入っていく。
三木悠莉と同郷の彼女も、負けられない戦いに身を投じていく……。
・5番手:りゅうきいずむ(出場:3回目)
ソロでは3回目となるりゅうきいずむの登場。
「鬱ぽっぷ」の歌い手として、果たして今回はどのようなステージを見せるか?
一曲目「ISOtone」(昆夏美)
アニメ「ケイオスドラゴン赤竜戦役」のOPテーマ。
……今年夏のアニメだから、どれくらいの人が知っていたか疑問ですが(笑)ただアニヲタな彼女らしい選曲だったように思います。
続いて二曲目「ずっと欲しかった未来の話をしてもいいかな」
今年4月に発売された「メランコリズム」の中からの楽曲。
優しいけどちょっと切ない旋律と歌詞のバランスが素晴らしい良曲。
歌い手としての彼女の良さが前面に出ています。
そんなりゅうきいずむのMC。
最近、ちょっと鬱の方向性が振り切れたみたいで、思いっきりキャッチーでポップな新曲を作ったとの事……。
その新曲のタイトルは「Rolling☆Showtime」
そして首からぶら下げているボードに書かれている言葉は「ロリショタ、サイコー!」
……完全に趣味に走った(笑)
曲の後半、客層全員で「ロリショタ、サイコー!」と叫ぶ図は怪しいの一言(笑)
「鬱ぽっぷ」も吹っ切れると、ここまでファンシーで愉快な楽曲が生まれるとは(笑)
しかしこれまでのどこか陰鬱な感じではなく、最高にポップな感じがスッキリしている疾走感溢れる楽曲でした。
そういう意味では、これまでのりゅうきいずむとは一線を画したような楽曲で、名(迷?)曲になる可能性も……。
そんな訳でりゅうきいずむのステージも終了。
ソロでは3回目の彼女、果たして「三度目の正直」となったのか……?
ここで登場するのは、期せずして三木悠莉とのリターンマッチになった彼女……。
夜に行きたいと思うのは、彼女だって同じはず……。
・6番手:清水舞美(出場:4回目)
今年の3月「第43回」以来の登場となった清水舞美。
その「第43回」では三木悠莉の前に2位だったのは、まだ記憶に新しいところ……。
図らずもその三木悠莉と争う事になるとは……運命の悪戯とも言うべきだろうか……。
この日の衣装は、普段、肩から胸にかけて露出が多い彼女にしては控え目。
スカートの裾から除く、きれいな脚が印象的だった。
そんな彼女が一曲目に歌ったのが「castle・imitation」(鬼束ちひろ)
ゲーム「ブレス オブ ファイアV」のテーマソング。
10年以上前の楽曲だけど、珠玉のバラード。
バラード系の楽曲と相性のいい彼女の歌声とも非常にマッチしていて素晴らしかった。
MCを挟んで二曲目からはオリジナル構成。
二曲目「礎」
このイベントで歌ったのは初だろうか。
一曲目とはまた違う、彼女の歌声の良さが分かる楽曲だった。
ここでも徐々にテンションが上がっていくのがよく分かる。
そして三曲目、ラストに「記憶のあと」
彼女の代表曲と言って過言でない同曲。
楽曲、中盤から終盤にかけての徐々に盛り上がる感じ。
またそれにつられる様に上がっていく客層のテンション。
終盤のワンオクターブ上がるあたりの盛り上がりはいつもにまして最高潮……と言った感じだった。
こうして今回も小さな体からは想像出来ない高い歌唱力を見せて、清水舞美のステージは終了した。
果たしてリベンジとなったのか……勝負の行方が気になる!
そしてトリを飾るのは……この方々!
最早、説明不要!主宰の登場です!
・7番手:FICE(出場:9回目)
主宰です!FICEです!(笑)
炎はリアルバースデーです(笑)
この日はOP映像、そしてこの日のセトリの音源のため、ほぼ徹夜状態の炎。
それでも元気に、新曲「神様」から行こう……とした。
が、流れてきたのは……「X」(X JAPAN)
突然の事に混乱する炎。実はこれ氷が仕組んだ、ドッキリ(笑)
この日、X JAPANの公演のチケットが取れなかった炎のために(?)皆でX JAPANをやる……という謎の構成(笑)
氷の怪しげなYOS○IKIみたいなメンバーやら(笑)謎の客コスプレをしたダンサーズなどが皆、しっちゃかめっちゃかやって「X」を熱唱して終わったとさ……。
全く話を聞いていなかった炎は喜んでいいのか、よく分からない状態で呆然。
このままの勢いで二曲目は「愛鯛」炎バージョン。
普段、祝われる立場の炎が、自身のバースデーライブ以外の場所で、初めて祝ってもらった瞬間だろう。
……こうして、予定調和もへったくれもない(爆)FICEのステージは終了。
しかしそれでも魅せるところは魅せて、笑わせるところは笑わせるから、凄まじいのではありますけどね……(笑)
かくして、とっても濃厚な全7組のステージは終了し、投票タイムに移行。
全ての客の投票が終わり集計タイムへと突入。
果たして今回の結果は……。
●ゲスト
集計タイムの間にゲストコーナー。
今回のゲストは「第45回イカすアキバ天国」優勝したBevitrice e Goloso。
ステージが始まる前に、まずなにやら準備をする二人……果たして何の準備なのか……。
まぁ当日、見ていた人は分かるのですが、それは後程(笑)
最初に神戸忍がソロで二曲披露。
以下、セットリスト。
「PLASTIC BOMB」(BOOWY)
「暗夜の心中立て」(石川さゆり)
途中、よく見た事のあるお客さんらしき人が最前にいたような気がするが(笑)まぁ気にするな。
BOOWYは彼女らしい選曲だが、「暗夜の心中立て」(石川さゆり)は前回(第45回)で響己がソロで歌っていた楽曲。
この時の響己のカッコよさに影響されて、神戸忍も選曲した模様。
いつもの神戸テイストのステージを見せたところで、続いてBenjaminソロステージ。
会場は一瞬ざわつく……Benjaminの手に握られていたのは……なんとアコースティックギター。
実はBenjamin、以前は弾き語りを月一ペースで披露していたとの事。
今回、人前でギターを片手に歌うのは約6年ぶりとの事だが……。
そんな彼は三曲披露。以下、セットリスト。
「月」(桑田佳祐)
「傘がない」(井上陽水)
「HELLO」(福山雅治)
最初二曲は大人の渋いバラードを披露。
いつものあの明るくて、気前のいい彼ではなく、ちょっと大人なアダルティーなBenjaminがそこに居た。
そしてその場に居た誰もが、彼の歌声に聴き惚れていた。
「HELLO」(福山雅治)はこれまでとちょっと違うテイストという事で明るめの選曲という事でチョイス。
この時、Benjaminは本家・福山雅治よりカッコよく見えた男は少なからずいるはずだ!(笑)
(しかしこの時は9月末になって福山雅治がまさか結婚するとは思っていなかった・笑)
こうしてBenjaminソロコーナーも終了。
しかしせっかくのBevitrice e Golosoのステージなのに、ここまで二人で歌っている楽曲が無い!
……という事でラストは、神戸ボーカル、Benjaminギターで締めくくり。
歌ったのは……「悪女」(中島みゆき)
……ここで中島みゆき、しかも「悪女」とは……さすが神戸(笑)
こういう選曲だから年齢詐称疑惑が神戸には毎回出るのだが(笑)
冗談はさておき、これはこれできれいなステージでした。
こうしてBevitrice e Golosoのゲストステージは終了。
前回とは違った魅力満載の素晴らしいステージでした。
●投票結果→ED
集計も終わり、いよいよ結果発表。
がちゃぴんずの二人のスタンバイは終了。
全出演者がステージに揃って、いよいよ優勝者が読み上げられる!
読み上げられた優勝者の名は……
・三木悠莉
見事、有言実行!
一発での返り咲きを決めてくれました!
「第43回」では崩れ落ちるように号泣した彼女でしたが、今回は満面の笑み。
心なしかどこか余裕、もしくは風格すら漂わせていました。
そして惜しくも2位になったのは……
・清水舞美
三木悠莉へのリベンジならず……そして今回で3回目の2位で「四代目シルバーコレクター」となり、どこか残念そうな表情を浮かべていました。
続いて3位に入ったのは……。
・りゅうきいずむ
こちらも2回目の3位。
彼女の場合もどこか申し訳無さそうな、やや悔しそうな表情を浮かべていました。
……そして程なくして、三人は気付きました……。
「群馬県勢、1、2、3フィニッシュ!」
……三木悠莉、清水舞美、りゅうきいずむ……。
なんと偶然にも三人とも群馬県出身なのです!
こういう偶然があるというのか。それとも群馬県勢が強かったのか……。
何はともあれ、同郷の三人で上位を占めた事は客層にとってインパクトは強かったでしょう。
ラストの「愛鯛」は三木悠莉が新曲も含めて作編曲を頑張ってくれた夫・金色樽兵衛の労をねぎらうため「樽兵衛、万歳!」の三唱で締めくくりました。
こうして「第46回イカすアキバ天国」は群馬県勢上位独占で幕を閉じました。
●総括
終わってみれば経験の違いが反映された結果だったと思います。
まずは優勝した三木悠莉。見事な返り咲きでした。
今年の3月から継続している映像、歌、ポエトリーの融合が、一つの完成形を見せたステージだったと思います。
恐らくこれまでの中で、完成度だけなら今回が一番高かったし、観ている側としても見応えのある内容でした。
今回はこれまで熟成してきた構成に、更に新曲二曲を惜しげもなく入れるという構成。
ここで新曲を入れて、これまでこの構成に見慣れた客層でも、新鮮さを与える事が出来た点は大きなアドバンテージになったと思います。
またこれまで以上に集客面でも健闘し、多くの客層を集めていた点も評価していいと思います。
一度、このイベントを優勝した者の強みというか、隙の無い内容でした。
昼を勝ち抜くにはこれ以上無い内容での優勝だったと思います。
それではこのまま夜に行って通じるか……というと、それはまた別の問題。
いかに完成度が高くなったとは言え、現に今年7月、今回と同様の構成で脱落しています。
厳しい言い方をすると、一度、夜で今回と同様の構成ではじき返されている訳です。
昼で通用するものが、夜でも通用するとは限らない。
誰よりも彼女自身が身をもって知っているはずです。
それではどうすればいいか……ただその答えも、今は無い状況です。
これから夜に再び挑戦するにあたり、三木悠莉が一番求められるのは、新たなる気持ちでの挑戦する事だと思う次第です。
今回の優勝、返り咲きの喜びに浸るだけでなく、来るべき11月のステージに向けて、再び挑戦者としての心構えを持つこと。
それが今の彼女に一番求められる事だと思います。
果たして、再び立つ夜……「ぢゃ☆ベストテン」のステージはどのようになるのか?
注目して観ていきたいと思います。
続いて2位の清水舞美。残念ながら「四代目シルバーコレクター」襲名となってしまいました。
彼女の場合、出場4回中、今回が3回目の2位。
しかも初出場以外は、ずっと2位なので、非常に高いポジションで安定して、結果を残している事になります。
こう考えると実力の面だけで言えば、夜に行けるポテンシャルは既に秘めています。
では何が足りないか。恐らく、今回の彼女の問題点はここに尽きると思います。
期せずして、今回は今年3月と優勝を争った三木悠莉とのマッチメイク。
彼女にとっては、絶好のリターンマッチ。これ以上ないリベンジの舞台でもあったはずです。
しかし結果は前回同様、再び三木悠莉の前に破れ2位となってしまいました。
ここで振り返って思ったのは、今年3月と状況が酷似している事。
特に出演順とステージ構成。
どちらも三木悠莉が先に登場して、清水舞美は後に出ています。
更にステージの内容も映像、歌、ポエトリーの融合系だった三木悠莉に対して、歌での勝負に出た清水舞美……。
あまりにも酷似していました。
ここで思ったのは、清水舞美のステージ構成が前回と比較して、変化が無かった事。
歌った楽曲の違いはあったものの、何か客層、言い換えれば素人でも分かりやすい何か変化があったか……そこに尽きると思います。
三木悠莉のところでは、これまでのステージで夜通じるとは限らないと言ったばかりですが、清水舞美に関しては同じ相手がいるのに、同じ構成で通じなかったのではないかと思います。
ただこれは優勝経験のある、なしの経験値の差であり、決定的な実力差とは思えません。
実際、優勝した三木悠莉の点差は約1,000点。これは3月の「第43回」の約2,000点差から確実に縮まっています。
また他の出演者を抑えて2位に入っているのですから、間違いなく彼女も実力者である事は証明されています。
この足りない「あと一歩」をどうにかして埋める事で、彼女にも夜への道標が示されるのではないか……そう信じています。
なおこれまで「シルバーコレクター」になった出演者は、形はどうあれ、最終的に夜に行っているという心強いデータも付け加えておきましょう。
そして3位のりゅうきいずむ。ソロとしての認知度は徐々に高くなっていると感じるステージでした。
これまでMa:rchen-holic*のりゅうきとしての印象が非常に強かった彼女ですが、ソロとしての個性が徐々に発揮され始めていると思います。
セットリストを見ても、彼女の趣味丸出し(笑)のカヴァーに、りゅうきいずむとしてのソロ曲がバランス良く配置されています。
特に今回は新曲含めた、オリジナル楽曲の選曲は非常に良く、全体の構成をスムーズに、そしてこれまで以上に分かりやすく伝えていたと思います。
新曲「Rolling☆Showtime」の盛り上げ方も手法としては、あれで間違えていないし、非常にとっつき易かったと思います。
このように彼女としては完璧に近いステージを披露して、2位とは僅差の300点差。
十二分に大健闘だったと思いますし、決して悲観する内容ではないと思います。
……しかし夜の経験者としては、大健闘では満足はしていないはず。
前々回(第44回)と今回、共に3位で終わりましたが、彼女もどこか今回の清水舞美に通じるところがあるかもしれません。
勝ち切れない「あと一歩」……それを掴みきれない故の今回の結果と考えていいかもしれません。
しかしMa:rchen-holic*として優勝経験があるので、全く優勝経験が無い出演者と比べたら、経験という意味では一歩、二歩リードはしているはずです。
後はその経験をいかにソロでもフィードバックして活かせるか。
持ち味は出しきれているはずなので、その辺りのもう一工夫に今後も期待したいところです。
……それにしても、今回、上位三人が共に群馬県出身者で占めたのは単なる偶然とは思えません。
何か運命めいたものを感じるのは、自分だけでしょうか。
出身地が同じ県内というだけで、それぞれステージの方向性も、持ち味も違うけれど、今回、この三人が相見えたのは何かの運命だったのかもしれません。
これからのこの三人……三木悠莉、清水舞美、りゅうきいずむ、それぞれの行く末が気になって仕方ありません。
願わくば良き「戦友」となり、また別の舞台……出来れば、夜の部「ぢゃ☆ベストテン」での再戦を夢見てもいいんじゃないでしょうか……。
そう思いました。
さてここからは圏外の出演者を出演順に。
トップバッターだった駿河侑夜。トップバッターが板についてきた(汗)
それにしても出演6回中4回がトップバッターとはどれだけの高い確率だろうか(汗)
しかしステージはトップバッターである事を踏まえた、客層をいい意味で盛り上げる構成に仕上がっており、そこに彼女の進化が垣間見えます。
またリアルバースデーだった炎を祝いつつ、持ち上げる演出に柔軟な思考を感じます。
以前の彼女……そうこのイベントに出演した頃の彼女とは比べ物にならないくらいの成長は見せています。
これからも慌てずに、着実に上を目指して頑張って欲しいと願います。
そして……またトップバッターになる事があったら、お手柔らかに(汗)
久々出場だったかものなつみ。2年ぶりでもブレないその姿勢が彼女らしい。
前述の駿河侑夜とは対照的に、彼女の場合は既に自分がどういうスタイルでステージをするか、自分自身分かっており、構成がしっかりしています。
確かに一般受けするステージの内容かと言われると、厳しいところもありますが、それが彼女のスタイルであり持ち味です。
恐らく今更、客層に媚びるような構成をしたところで、却って「どうした!?」となるのは目に見えてます。
かものなつみはこれでいいんです。
そんな彼女だからこそ、何かの拍子に歯車が噛み合った時、夜に行ったら楽しみな人材なのです。
これからも我が道、突き通して頑張って欲しいと願います。
初出場の飲茶娘。ステージのクオリティだけなら、入賞者と遜色は無かった。
むしろ初出場初優勝を狙えるほどのステージは見せていた。ポテンシャルの高さは一目瞭然。
恐らく今回、入賞出来なかったのは、初出場だったという点。
飲茶娘以前からの芸歴が長く、知っている人も多かったとは言え、初出場だったからこそ得票には二の足踏んでしまった客層は多かったかもしれない。
次回以降、挑戦する時は、今回、二の足を踏んだ客層に対して、いかに飲茶娘という存在をアピールするか……それにかかっていると思います。
入賞出来なかったのは残念でしたが、注目するなら次回出演時。
是非とも再挑戦して欲しい、出演者の一人になった事は間違いありません。
主宰のFICE。今回は炎のハッピーバースデーに尽きるというか(笑)
ここでまさかのリアルバースデーお祝いとは思わなかった。翌週に「えんちんBD」が控えていたから、この発想は客層も無かったと思います。
エンターテイナーとしては最高レベル。恐らく他の出演者の追随を許さないレベルです。
ただエンターテイナーとしての優秀さ故、勝負という点においては、投票の対象外になりにくいのか……というのが、今回の所感。
彼女たちの場合は主宰という立場、司会だったり、それに炎に至っては今回、映像リニューアルで、自分たちのステージ以外のところでフル回転しています。
それでも出演者として挑戦し続けるところに、どこか主宰としての意地というか、気高さを感じずにはいられません。
どこかのタイミングで夜に戻れるといいんですけどね……ステージの内容だけなら、昼にいるべき人たちじゃありません。間違いなく。
そしてゲストのBevitrice e Goloso。うまく30分を使ったと思います。
神戸ソロ、Benjaminソロ、そしてラストは二人という構成。
前回はずっと二人でのステージが中心だったので、今回はソロ構成を中心としたステージは見応えがありました。
恐らく本編では出来ないであろう、個々の魅力を出すには最高のステージだったと思います。
この構成を見ていると、夜は俄然、どのようなステージをするのか期待が膨らむ……そんなゲストステージでした。
こうして三木悠莉の返り咲き、そして群馬県勢の1、2、3フィニッシュで終わった「第46回イカすアキバ天国」
三木悠莉の力強さ、清水舞美の美しさ、りゅうきいずむの楽しさ……群馬県に向かって万歳と叫びたいような内容でした(笑)
それ以外の出演者も非常に個性的で、見応え十分のステージが展開されました。
そんな群馬県勢が席捲した昼の部ですが、夜の部は……まさに群雄割拠。
前回は愛知県出身・大和撫子が制したこの戦い。今回、制するのは果たして誰か!?
そして今回で卒業が決まっている……あの出演者からのメッセージも……。
脱落無しの究極の一戦!思いっきり、ぶつかって弾けるか!?
夜の部「ぢゃ☆ベストテン vol.46」の様子は……。
後日(笑)
※今回の優勝者!
返り咲きに成功した三木悠莉!2つ目のトロフィー獲得、おめでとう!