【レポート】AnBぷれみあむぅ presents 『第44回イカすアキバ天国』@四谷mono
※[速報]上げていますが、ライブの詳しい様子はこっちでレポートします。
結果を知っている人も知らない人も、じっくり読んでくれると嬉しいです。
長く慣れ親しんだ神楽坂から、直線距離にして南に約3km……。
途中まではこれまでと同じルートを、だけど途中で慣れない路線に乗り換える。
駅の改札を抜けて、あまり馴染みの無い道を、若干迷いながら歩く事数分。
新しい戦いの舞台はそこにあった。
ライブハウスの入口には、それまで会場の天井を網羅していた縞々の提灯が、そこには居場所を変えてそこに張り巡らされていた……。
8年目のAnBぷれみあむぅにとって、4つ目の戦場。
そして会場は違えど、6年ぶりに帰ってきた四谷の地。
果たしてこの新会場で、どのような新しい歴史が刻まれていくのか……。
AnB……四谷mono……初見参!
新会場で行われた「初夏の四谷決戦!」……「第44回イカすアキバ天国」の模様をレポート致します。
●開演前
とにかく神楽坂と勝手が違う。
なので入場前からイベント常連でも、どこか不慣れな感じがしていた。
また今回から開場時間がこれまでより20分遅い11:20なのだが、開演が11:40とその間が20分。
昼は以前よりもタイトなスケジュールが組まれた関係で、どこかせわしない雰囲気が漂っていた。
そして受付兼バーカウンターが会場の端に設置されており、神楽坂と違って奥行の無いため、会場入ったらもうそこはロビーだった。
何もかもこれまでと違う空間に早速放り込まれた我々客層。
果たして、こんな調子でどうなってしまうのか!?
神楽坂時代よりきれいな映像のプロジェクターから流れる、出演順決定アミダくじを眺めて、いよいよOP映像が流れる。
そして四谷mono初のアキ天の幕が上がる……!
●OPアクト
……そんな訳で四谷mono初の「イカすアキバ天国」のステージを踏んだ(事になる)のは……
がちゃぴんず(笑)
まぁ本編のトップバッターを「本当の意味での」一番手と考えるなら、がちゃぴんずは厳密には違うんだけど……(笑)
何はともあれ、初の会場での本編前の露払い。
会場に不慣れなお客様と一緒に、この日も無表情でダンスの数々を披露。
楽しそう(?)に踊るがちゃぴんずの様子に会場の客層のボルテージも一気に高まった……はず(笑)
そんな訳でがちゃぴんずによるOPアクトはあっという間に終了。
がちゃぴんずも颯爽と(?)ステージを後にした……。
ここで司会兼任のFICEが登場。
これまでとちょっと違う諸注意の数々を経て、いよいよ本編スタートと相成ります。
さぁ四谷mono初「イカすアキバ天国」記念すべき、最初の出演者は……
●本編
・1番手:駿河侑夜(出場:5回目)
これまで出場5回中3回がトップバッターになる駿河侑夜。
運命の巡り合せともいうべきか、記念すべき四谷monoでのトップバッターとしてイベント史に名を刻んだ。
そんな彼女のステージだが、イメージとしては……砂漠を旅する旅人……というのか、そんな感じのマントを羽織って登場。
途中、歌とアクションを交えて一つの物語のようなステージを展開していく。
ここはノンストップなので、以下、セットリストを掲載。
「起死回生シグナル」(響己@かめんらいだー)
「glamorous sky」(中島美嘉)
「Angelas-アンジェラス-」(島谷ひとみ)
「再会の約束」(響己)
二曲目は某映画の主題歌にもなった超有名曲。
ここが一番、客層としては乗りやすかっただろうか。
二曲目のあたりで顔をさらすんだけど、何故か目隠しをしている。
そして三曲目ではパンチやら、キックやらアクションの数々を見せる。顔を見ると、ちょっと傷がついている。何かと戦っている侑夜様の図。
確かこの楽曲かその前だっただろうか……某この日は一客としていたはずの某歌い手さんたちが「黒い羽」を舞い上げる演出を見せる。
そしてラストに持ってきたのは「再会の約束」
このイベントではお馴染み、響己のソロ楽曲。
最近、侑夜様が同業者のオリジナルを引っ張り出して、最後に繋げる傾向にあるけど、今回はついに敬愛する師匠の楽曲で勝負してきたか……。
恐らくこのイベントの固定客層はここで「おお」と思ったはず。
こうしてあっという間に15分のステージは終了。
疾走感の溢れる、彼女らしい世界観でした。
……そんな侑夜がついつい吹き出してしまったのが、司会兼任のこの方々の姿を見た時。
しかしまぁ……黒いカツラにスカジャンって……一体何をするのか想像出来ないまま、主宰の登場となります。
・2番手:FICE(出場:7回目)
いつになったら夜に戻れるのだろう(笑)主宰も司会も兼任するFICE。
さてこの日はFICEファミリー(という言い方が妥当だろう)が大勢登場。
コーラスの響己に、ダンサーズはOPアクトのがちゃぴんずに、この後ゲストの三木悠莉、更に久々に玄関マットもいる。
そして……今月に入って、FICEの新サポートメンバーに加わった「DJかんべ」(表記不明)こと神戸忍もいる。
この後、5番手で出演控えているけど大丈夫なのか……?という疑問はさておき、この時、FICEの二人と響己の衣装の真意がようやくわかる。
明らかに神戸だ(笑)
この日のテーマは「神戸いぢり」(爆)
そんな訳で早速一曲目「SAMBA de TAKOYAKI」でのDJパートで早速いぢられる神戸だった(笑)
まぁでもここは序の口。まだまだいぢっているうちには入らない。
むしろ酷い(失礼)のは二曲目。
先にネタをバラすと歌ったのは「ONLY YOU」(BOφWY)
昭和の楽曲を歌うのは、神戸が最も得意とするところ。
ここはFICEメインではなく、神戸メインで歌ってもらおうという趣旨なのだが、会場に紙を蒔いて客席にも協力を要請する……。
これだけだと「ただの神戸支援か!?身内に甘いなぁ」となるかもしれないが、FICEがそんな事する訳が無い。むしろそんな普通の事する訳が無い(笑)
実は「ONLY YOU」各地で様々な合いの手がある事で有名な楽曲である。
そしてFICEが配った紙には……酷い下ネタの合いの手が……(笑)
まぁ真の狙いは神戸に「ONLY YOU」を歌わせておいて、自分たちは合いの手で盛り上がる図(笑)
……凶悪だよ……凶悪ですよ、FICE姐さん……(笑)ネタとしてはFICEも神戸もおいしいけど(爆)
こうして神戸も爆笑の中、「ONLY YOU」終了。
ようやく神戸いぢりも終わりかと思い、次の楽曲は久々にマットに頑張ってもらおうと、ステージ後方に下がろうとする神戸……。
だが(何故か)マットに英語で叱責されて、結局元の位置に。
そして三曲目、久々に歌った「正義 ~FICEのテーマ~」
本当に久々に聴いた。そしてやられ役は神戸だった(笑)
もう最初から最後まで、神戸忍をいぢり倒した15分……別名「神戸祭」はこうして終了。
結局、FICEなんだか、神戸なんだか分からないうちに(多分)FICEのステージはこうして終了しました。
続いて登場するのは、出場が決まった時点で業界騒然となったこのユニット。
……この形態、この名前では「初出場」になります。
・3番手:MINO+(初出場)
……かつて「ぢゃ☆ベストテン」を席捲したコスプレ系ユニット「YUIMINO」……。
優勝回数は1回なれど、芝浦から神楽坂に移りゆく中で、ある意味「伝説」を残し続けた事でイベント史にその名を残す。
2012年に脱落の憂き目には遭うも、その後一人増員し三人組ユニット「YUIMINO+」として活動。世界を相手にパフォーマンスを繰り広げている……。
そんな彼女たちから、リーダー・雅南ユイ(またの名を社長)を除いた、朶恵みのり、東雲ゆうさが今回「MINO+」として急遽参戦が決まった……さてそのステージとは……!?
……と、颯爽と出てきたみのりとゆうさ。
黒い衣装に身を纏い、赤いウィッグで小悪魔風のかわいらしさを見せるみのりに対し、頭の半分を剃り上げてややモヒカン気味で気合いの入ったちょっと外見が怖いゆうさ。
同じ黒でも対照的な姿を見せる姿に、会場の視線は早くも二人に釘づけとなる!
早速MCで客のハートを掴みにかかる。ちなみにゆうさは先日、予備自衛官補に合格した事を発表。会場から祝福される。
そんなこんなでちょっと緊張しているみのりと、ちょっと挙動不審(笑)なゆうさによるMCを経て……いよいよ一曲目。
歌ったのは「Preserved Roses」(T.M.Revolution×水樹奈々)
確かに両者とも女性ですが、メチャクチャ男型のゆうさと、対照的にかわいらしい女性的なみのりのコンビ。
この選曲は非常に理に適っている。
会場に来ていた、普段、YUIMINO+のファンの皆様も、そして今回、二人を出場させた張本人・ユイ社長(笑)もノリノリである。
そんな訳でビシッと決めて終了。
さすがこの辺りは伊達に世界を相手にしていない。
そしてまたMC……意外と長い(笑)
また外見によらず、非常に緩い(笑)
いわゆるギャップ萌えとでも言えばいいのか、そんな感じ。
そして次で最後(爆)二曲かいというツッコミもチラホラ……。
そんな訳で二人が最後に歌うのはバラード……バラードを歌うので、皆さま聴いて下さいというのだが……。
しかし古い客層は知っていた。
「そのフェイクには騙されないぞ!」(笑)
……という事で歌ったのはオリジナル「アヤツリニンゲン」
……バラードねぇ(笑)
メチャクチャ、ヘッドバンキングをしていたような気がするのですけど、バラードですか?(笑)
そんな訳で数年前からお馴染みのバラード詐欺には誰も引っかからず(笑)MINO+のステージはこうして終了しました。
しかし久々の出演なのに、外見はともかく、中身はあんまり変わっていない彼女たちを見て、どこかほっとした客層も多かったはず……そんなステージでした。
久々の方もいれば、前回まではまさに当たり前のように居たのが次に登場する彼女。
昼での登場は実に久々の彼女が登場します。
・4番手:りゅうきいずむ(出場:2回目)
前回までMa:rchen-holic*の一員として約3年「ぢゃ☆ベストテン」に出演し続けた、りゅうき。
ソロでは「りゅうきいずむ」を名乗る彼女が実に久々の昼登場となった。
青いチャイナドレスをベースとし、グラマーな体型をより強調する衣装に身を包む、りゅうきいずむ。
先程のMINO+もコスプレ系ユニットだが、忘れてはいけない。りゅうきいずむもコスプレイヤー出身である。
そんな彼女、一曲目は「逆光」(石川智晶)からスタートする。
両手に持った白と青の花で飾った花笠を手に、ミステリアスな雰囲気を醸し出す。
静かにゆったりとした時間が、この一瞬で会場を包み込む……。
こうして始まったりゅうきいずむのステージ。
Ma:rchen-holic*の時とはまた一風違った、彼女独特の「鬱ぽっぷ」の世界に引きずりこまれていく。
ここからはオリジナル構成。
二曲目「ミュージアム」
4月に発売されたマキシシングル「メランコリズム」からの楽曲。
曲調は明るいけれど、どこか鬱屈とした歌詞と、彼女のどこか物を憂うような表情のギャップがたまらない一曲に仕上がっている。
そしてラストもマキシシングル「メランコリズム」から「ずっと欲しかった未来の話をしてもいいかな」
とても切なくも明るい曲調が心震わせる一曲に仕上がっている。
彼女のとても伸びやかな歌声が会場全体に響き、そしてちょっと鬱屈な、だけど優しい世界観に包み込まれていた。
こうしてりゅうきいずむのステージは終了。
MCでは実は次回、7/18がリアル誕生日である事を引き合いに勝ちたい気持ちをさり気なくアピールしてステージを降りた。
果たして彼女の掲げる「鬱ぽっぷ」は客層に受け容れられたのか……。
こうして結構まったりした雰囲気になったはずだが、今回はどうも濃い(笑)
続いて登場するのは、つい小一時間前までFICEに散々いぢられていた彼女の登場である……。
・5番手:神戸忍(出場:6回目)
このイベントには6回目の出場となる神戸忍。
しかし前述の通り、FICEにいぢられまくったためか、既に生気を感じない(爆)
いや……これは神戸が悪い訳じゃないのだが、かと言ってFICEのせいにだけにする訳にもいかない(笑)
もっとしっかりしろと言いたいところだが……まぁ、そんな事はさておき、やや抜け殻状態の神戸忍。
今回のセットリストだが……実は覚えていない(爆)
二曲目が聖飢魔Ⅱだったとは思う。
三曲目が「GLORIA」(ZIGGY)だったような気も……。
これは言い訳になってしまうのだが、やはりFICEでの「ONLY YOU」は強烈。肝心の神戸のところが吹っ飛んだ(爆)
ただ神戸忍もこう言ってはあれだが「いつもの」80年代の歌謡カバーなので、なかなか印象に残りにくかったか……。
そんな訳で登場時点でいつも以上に疲れていた神戸忍でした。
濃いところが続く。
続いて登場は……またまたやってきました。あの三人組……!
・6番手:ダイエット・デス・スパイラル(出場:3回目)
出場3回目のダイエット・デス・スパイラル(略してDDS)ですが、登場3回目にして初の映像。
いつものTシャツ姿の三人がなんと重大発表!
それは……新衣装が出来た!(爆)
……という事で、新衣装で登場した三人……。
まさかのメイド服!(爆)
……いやあまりにも王道過ぎて、却って驚いた(笑)
三人のそれぞれのイメージカラーに合わせたメイド服を着て登場したDDS。
一曲目で振り付けを披露するのだが、脇差を振り回すDDS……色んな意味で怖い(爆)
二曲目は毎度お馴染み「DDSのテーマ」
この中毒性のある自己紹介ソングだが、ジャンプするタイミングさえ間違えなければ、間違いなく乗れる(笑)
そんな訳で二曲目終わった時点で、客層の多くがどん引いている(汗)ため、あまりにも後ろにいる客層は前に無理やり引っ張りだすという荒業に出た(笑)
しかし客側も客側でセンターで一列に並ぶなど、素直に応じない。もうこうなってくると、演者と客のネタ勝負になる(笑)
……とは言え、客を前に引っ張り出す事には成功。
そしてステージでは前回同様「ブロンズ宣言」(笑)
しかし何故、ブロンズなのかというと……実は三人と思われがちなDDS。もう一人メンバーがいますが離脱中です。
本当は四人で挑戦したいけど敵わない現状。それなら三人では「ブロンズ」(=3位)を狙っておいて、そのメンバーが戻った時にいつでも「ゴールド」(=優勝)を獲れる足がかりにしたい……。
そんな趣旨のお話。ただの受け狙いではなく(爆)そんなちょっといい話がありました。
ラストは「ヘドバンギャー!!」(BABYMETAL)で締めにかかる。
彼女達の十八番とも言えるデスボイスにヘッドバンキングを交えた超凶悪な一本(笑)
らしいと言えばらしさ全開。
メイド服でかわいさじゃなくて、破壊力が倍増(?)ダイエット・デス・スパイラルでした。
そしていよいよトリに登場。
実はファン層では「まさか!?」の声多数。果たしてどんなステージを見せるのか!?
・7番手:うさみけ(初出場)
このイベントには初出場のうさみけの二人。
個人的には結構古くから彼女達を知っているので、久々に見せるステージがどんな物になるか……注目していました。
まずステージにあるのは「ふぁみこん」と書かれたダンボール。
最初のシーンはそのふぁみこんで古いゲームに熱中する、某ボーカロイドのリンちゃんに扮した宇都宮なお(便宜上、以後リンちゃんと表記)
そこへやってくる、レンくんに扮した坂水ありす。(同様に便宜上、以後レンくんと表記)
やっているのはRPGなんだが、二人同時プレイが可能なタイプ。あまりのリンちゃんの下手さに、二人で協力プレイを始めよう……という導入部から楽曲に入る。
彼女達の特徴とも言える「ストーリーライブ」。今回も一本のステージが一つの物語となって展開されている。
楽曲は正直知らない(笑)
ただテーマに沿った選曲をしていたのは確かで、とても楽しそうに歌って踊るのである。
曲の終盤では、RPGなのに客の皆の力を借りないと先に進めない(笑)と言って、合いの手を誘うなどエンターテイナー性も備えていた。
こうして一曲目が終えた。
皆の力を借りて先に進めたはずだが、リンちゃんのミスでリセット(経験者も多いだろうが、ファミコン本体のコードに足をひっかけてしまう系)
ガッカリするレンくん、すぐに元に戻せると楽天的なリンちゃん。
こうして二曲目は「ぼうけんのしょが消えてしまいました」的な歌詞の歌(笑)
ここは一瞬、夜の某トルネードの人が浮かんだのだが(笑)
そんなこんなでレトロゲームに挑戦するも、結局、どうなる事やら……というテイストで終了。
時間内にきっちり収め、客層の拍手にも応えていました。
こうして初出場、うさみけのステージは終了しました。
かくして四谷mono初となる、全7組のステージは終了し、投票タイムに移行。
全ての客の投票が終わり集計タイムへと突入。
果たして今回の結果は……。
●ゲスト
集計タイムの間にゲストコーナー。
今回のゲストは「第43回イカすアキバ天国」優勝した三木悠莉。
前回は映像とポエトリーと音楽の融合を見事に果たしたステージだったが、この30分枠では何を見せてくれるのだろうか……。
今回、彼女が語るのはある一人の女性と男友達「けいちゃん」の物語。
彼女と「けいちゃん」の思い出をなぞりながら、映像と朗読、そして合間に楽曲が流れる。
そんな映像と朗読に挟まれた30分のセットリストが↓。
「人魚」(nokko)
「season of Love」(「RENT」より)
「The Origin of Love」(「ヘドウィグ・アンド・アングリーインチ」より和訳朗読)
「Tell Me,Sister」(中島みゆき)
「Precious Memories」(globe)
どの楽曲も物語の間、間に効果的に入っていた。
一曲目「人魚」は「けいちゃん」が人魚姫の話題を持ち出したところから。
二曲目「season of Love」は、二人で映画「RENT」を観た後の物語から。
……このように人と人の触れ合いを活き活きと、だけどどこか淡々と三木悠莉は表現していく。
この物語の結末はちょっと切ない感じになっている。
だけど大切な友人との思い出というのを、丁寧にだけど今は静かに見つめている感じがした。
この話、三木悠莉の体験談なのか。
それとも作り話なのか。モデルがあるのか、無いのか。それも分からない。
だけど30分の間、彼女が持てる全てを表現した30分である事は間違いなかった。
こうして三木悠莉のゲストステージは終了。
静かで暖かい空気が会場を包み込んでいました。
●投票結果→ED
こうしてゲストのステージも終わり、いよいよ結果発表。
会場全体に緊張が走る……。
EDアクトを務める、がちゃぴんずの口から出てきた、四谷mono初の「アキ天キング」の名は……。
・MINO+
会場にいた客層の歓声と感嘆にも似た声が上がる。
MINO+が堂々、四谷mono初の「アキ天キング」として勝ち名乗りを受けた。
そして程なくして呼び上げられた2位は……
・神戸忍
なんとこれで5回目の2位。
「三代目シルバーコレクター」の面目躍如(?)となったのか……。
優勝とは約1,000点離されたものの、神戸忍は笑顔で歓声に応えていました。
続いて3位に入ったのは……
・りゅうきいずむ
2位とは僅か200点差。
優勝に届かず、若干悔しい表情を覗かせたりゅうきいずむ。
それでも初入賞という結果を受け止め、客層からの歓声を受け止めていました。
最後にFICEが5位だった事と駿河侑夜と全くの同点だった事を自白(笑)
がちゃぴんずによる「愛鯛」で締めて、無事、四谷mono初の「第44回イカすアキバ天国」は終了いたしました。
●総括
本当に個人的な所感が中心になるのですが、今回ほど自分の所感と投票結果が食い違った回も珍しい。
故、上位でも酷評すべき出演者も多いので、まず自分自身の評価、そして投票基準についてから今回はお話したいと思います。
毎回「イカすアキバ天国」において、まず自分が何を見ているか。
それは「夜、ぢゃ☆ベストテンに上がっても、今すぐ通用する」かどうかを評価の基準として観ています。
やれ歌が上手い、やれ音楽性が好みとかあるけど、自分はそこまでこだわりは無いので、まぁこの評価自体がまず曖昧なのですが。
その上で今回の出演者でこの通用するという観点で評価できたのは、FICE、りゅうきいずむの2組。
MINO+はこの2組にやや遅れを取るものの、十二分に及第点だったと思います。
まぁさすがに夜の経験者いるし、業界も長いベテランだし、観ていてもすごい安定感というか、パフォーマンスにブレが無い。
しかしこの3組にそのまま点数を入れるか……というと、そうはならない。
夜に行っても通用するけど、それぞれ査定じゃないけど、そういうポイントがあります。そこでマイナス要因が大きかったら減点、もしくは投票対象外にします。
今回、自分の中のその査定に引っかかったのはFICE、MINO+で厳しい目で見て投票対象外にしました。この点については理由を後述します。
この時点で自分の中でりゅうきいずむの一番手評価は決定。
しかし彼女に満点を投票しても、まだ500点残ります。
そうなると残りの出演者の評価となるのですが、ここからは「夜に行っても厳しいけど、いいステージをしていた」という評価になってきます。
ここから多分に自分の好みや、感情も作用してきます。
今回の限って言うのであれば、駿河侑夜とうさみけの評価がほぼ同等。多少、駿河侑夜はこれまでの成長分を加味して若干評価は上にしましたが、あまりここは差が無かったかな。
それでも残りの点数全部、この2組で使いきらなかった(むしろ使い切るほどの点数を投票するまでの評価ではなかった)ので、雀の涙程度ですが、頑張りが多少見えたダイエット・デス・スパイラルに若干投票……。
……と、今回の自分の評価、投票基準をお話しましたが、それを踏まえて、各出演者の総括を読んでいただけると嬉しい限りです。
まずは優勝したMINO+。
優勝おめでとう……と言いたいのですが、見ていて課題も多く見受けられたので、素直にそう言いきれないところも多々あります。
良かった点としては、歌の時のパフォーマンス。これは文句なしにカッコ良かったし、きちんと歌いきっていた。ただ選曲と2曲だった点はややマイナス。
コスプレで世界相手に勝負しているだけあって、外見は文句なしにカッコいいし、整っている。
それと何気に固定客層を多く集めており、集客という点においても久々にお会いするファン層の方も多く、今回は貢献していたのでその点も実は評価していたりします。
総じて今すぐ夜にいってもステージの上だけの勝負であれば、互角に渡り合えると思います。
しかし……最大の課題であるはずのMCの体たらくは全く改善されておらず。
元々、今回、このイベントに出演する事になったのは、ユイ社長の某イベントにおける二人のMCでの体たらくが原因だったはず。
多少なりともその点が改善されていれば、自分も点数は入れたのでしょうけど、全くそれが見えなかった。ってか、MCだけに限れば夜行けない(爆)
後はこれはMINO+だけが原因じゃないけど、MINO+出番終了後、一時的にMINO+の固定客層が会場から姿が見えなくなったのもマイナス要因。
(これは若干、気のせいかもしれませんが……)
このイベントにおいては投票制という特性もあるけど、きちんと全ての出演者を観て、評価する姿勢を持って欲しかった……と思うところもあります。
……今回、最低限の実力(と言っても、普通に観たら高い質なのだけど)と話題性と集客力もあり、優勝はしたと思う。確かにマイナス面も目立ったけど、優勝という評価自体に文句は無い。
だけど自分としては厳しく観て、課題が改善されていない。またやや期待はずれの一面もあったかもしれない。よって「優勝しない方がいい」と思い、点数は入れませんでした。
ただ夜に出場する以上は、これらの課題の改善に取り組み、しっかりとステージをやりきって欲しいと思う次第です。
恐らく次回、同じようなステージを夜でもやったら、即「脱落」も……なんて事も思います。
次に敢えて2位飛ばして、3位のりゅうきいずむ。
もうちょっと行くかな……と思っていたので、個人的にはまさかの3位。
しかしまぁ彼女が今出せる持ち味は大いに出したのでは無いかと思います。
衣装もとても似合っていたし、一曲目の花笠を使ったパフォーマンスも個人的には有りだと思う。
また二曲目、三曲目でオリジナルを出してきて、りゅうきいずむの世界というのを大いにアピールできた事も好材料。
いい意味でMa:rchen-holic*との差異は出してきたというのが、今回の評価。
ただそれでも強いてマイナス要素を挙げるなら、一曲目の選曲の意図かな。
彼女が石川智晶やその辺りの楽曲が好きなのは知っているけど、今回、これを持ってくる意味あったかなぁ……と思うところ。
ステージに意味を持たせたいのであれば、何か意図を明確にしてもいいと思うけど、あまりそれが伝わらなかったのは残念なところ。
失礼だけど元々彼女は、MCでの説明が上手くないイメージもある。特に世界観とかを伝える点においては難解である。
(厳しい事言うようだが、自分の意図する事がMCで伝わらない点は、前回夜でMa;rchen-holic*が脱落した遠因にもなっている気がする)
それだったら下手にカヴァーを入れるよりは、りゅうきいずむはオリジナルオンリーで勝負して欲しいし、むしろ「百聞は一見にしかず」みたいな感じでいいと思う。
一言目に「鬱ぽっぷ」という、あまりポジティブなイメージが沸かないジャンルを銘打っているけど、聴いてみればそんな事はなくキャッチーでポップな音楽性でとっつき易い。
確かにこのジャンルに至った想いはあるのかもしれないけど、まずは聴いてもらう事。それで勝負しても問題は無いと思うし、通じると思う。
これはあくまで提案だし観てみたいのだけど、彼女には一度、MC無しでステージを進行してみて欲しいと思う。
……と言いつつも、3位入賞は流石の一言。次回挑戦する時は是非、優勝を狙って頑張って欲しいと願います。
それでは圏外の出演者について。
トップバッターだった駿河侑夜。流石に出演5回目となるとこなれてきた感があるかな。
それでも本人はとても必死だし、相変わらず真面目なんだけどね。もう少し肩の力抜いてもいいような気がしてもならない。
今回のステージも歌を中心に物語を組み立てる意図は伝わるけど、最終的にどうありたいのかが、もう一つ伝わらないのが残念。
彼女にはりゅうきいずむとは逆でMCを挟むようなステージをしてもいいのかもしれない。
ただ順調に成長はしていると思うし、今の段階で何一つ慌てる必要も無い。
課題である声量を伸ばしつつ、あとは彼女自身のオリジナル楽曲が出せる状況であれば、そろそろ出して欲しいと思う。
確かに選曲のセンス(特に同業者のカヴァー)は秀逸だけど、あくまで「侑夜様」は「侑夜様」なのだから、オリジナルのカラーで勝負していいと思う。
これからまだ成長する余地が残っていると思うので、これからも楽しみにしていきたいと思います。
トリだったけど初出場だったうさみけ。個人的には数年ぶりに拝見しました。
失礼な話、以前はちょっとステージが間延びする感じがありましたが、今回はかなりコンパクトにまとまって非常に分かりやすいステージでした。
トップバッターの駿河侑夜が路線としては似ているけど、物語の作り方や分かりやすさにおいてはこちらに軍配が上がる。
観ていて楽しかったし、また某ボーカロイドのキャラのコスプレをしているので、初見でもとっつき易いところはプラス要素。
恐らく通常のブッキングライブなら、これでも十二分に高評価を得られます。
しかしながらこのイベント特有のマイナス要素も多々有り。
何より既に「同業者」が夜にいる!キャラ設定は(親交も深いと思うが)みく16歳、彼女達の特徴である「ストーリーライブ」路線なら29-Q、更に拡大解釈するなら三木悠莉もいて、まさにドン被り状態。
そうなってくると現在の彼女達は、このイベントの夜においては需要が無い……と言っては失礼だけど、そんな状態である。
ただ生声、生歌であそこまでボーカロイドを再現できる技術の高さもあるので、再挑戦するならまた何か別の武器を持って挑戦して欲しいところです。
早くも出場3回目のダイエット・デス・スパイラル。恐らく観た直後と、時間が経った後で一番評価が変わっている。
正直言うと、観終わった直後は「大酷評」だった。しかし時間が経つにつれ、そうでもないかな……と思い始めている。
まず新衣装。メイド服……はっきり言って似合わない!(爆)しかし今、思うとその似合わないのですら、彼女達の計算だったり、むしろ「破壊力」増加に一役買っていると思うと……一蹴できない。
個人的には全身つなぎとか、またはもっとゴテゴテの黒いゴスロリの方が良かったと思うけど……でも時間が経つにつれ、メイド服姿の三人が三曲目でデスボイスを発している映像が鮮明に蘇る(笑)
あとは一曲目の振り付けのだらしなさも「練習不足」の一言で片付けてしまう事も出来たが、あれはあれで妙な持ち味があって、やはり時間が経つと……面白い(爆)
これで一つ気付いたのは、DDSが即効性が無く、時間が経ってから「じわじわ」来るタイプの出演者だという事。そういう意味では、むしろ「中毒性」は増しているような気がする。
もちろんこのままで良いとは思わない。即効性が無い=投票時の評価は低い訳だから。
とにかくこのメンバーになってからの合計ライブ本数6本(うち3本が当イベント)はやっぱり少ない。メンバー個々の事情があるとは思うけど、場数を増やすか練習する機会はもっと積んだ方がいい。
デスボイスを活かす選曲や、客を無理やり引っ張り出す強引さなどいいところもあるので、どうにか頑張って欲しい。
少しでも成長したところを見せないなら、次回から自分は物販に行かないようにしますので、よろしくお願いします(笑)
主宰や司会も兼ねているFICE。FICEとして評価するならいいんですけど、主宰としては……どうなんですかね?
まずステージそのものについては、いい意味で「酷い」(笑)あれは「酷い」(笑)
当日、現場にいる者として大爆笑しましたし、いい意味で「FICEらしい」ステージでした。
恐らくこれがこのイベントで披露した物でなければ、自分も純粋に楽しいステージでした……で終わったと思います。
ただこのイベントで、しかもこの後、ソロで出番を控えている神戸忍を必要以上にいぢった点は、どうなのかと思います。
実は先日、某所でFICEのえんちんには、このステージの趣旨については念のためその意図を聞いてますので説明はしますが……。
今回のステージにおいて神戸をいぢったのは、このイベントにおいて神戸推し、もしくは神戸下げを狙ったものではなく、最近、神戸がFICEのサポートメンバーになったから。
……という明確な物が返ってきています。まぁ普通に考えたらそうでしょうし、FICEらしい答えだと自分も思います。
ただ……これもこのイベントの特殊な事情が絡んでいるのですが、それと同時にFICEは「主宰」です。そしてこのイベントは投票制イベントです。
本人達が「出演者」としてそういう意図は無かったとしても「主宰」という立場上、今回は避けるべきだったようにも思います。
観ようによっては特定の出演者に対する肩入れとも誤解されかねない
(まぁ……多くの客層はFICEという出演者の人となりを知っているので、そう思わないでしょうが……)
またこれまでもFICEのステージはバックには、この後出番を控えている出演者も多々出ていたので、確かに今更な事なのかもしれませんが……。
(夜の時代のFICEのバックにひゞかな二人がいた事が、一番いい事例です)
確かに夜でも過去に出演者同士でお互いのステージに出るという事例もありましたが……。
ただあくまでサポートに徹しているのと、あそこまで前面に押し出していぢるのでは、やはりその差は明確。ちょっと違うと思います。
ただ今回はどちらかと言えば「出演者」ではなく「主宰」としてのFICEに対しての提言になりますが……。
あの場で神戸忍をいぢったのは、FICEの(出演者、主宰として)正当な評価に繋がらないし、また神戸忍のためにもならなかったと思います。
(プラス、マイナスの評価もひっくるめてですが)
今後はここまで神戸をいぢる機会は無いと思いますが、こう思う客層がいた事も念頭に置いて、今後のステージを展開して欲しいと思います。
それを踏まえて2位の神戸忍。はっきり言って「これでいいのか?」と首を捻る出来。
個人的には前述のFICEのステージはもちろんですが評価の対象外です。
ただ本人はFICEのステージで相当消耗していたようですが、それについても考慮しないものとします。
純粋に神戸忍としての15分のステージを拝見して……「なんじゃこりゃ!?」の一言です。
敢えて言ってしまうなら、成長が見られないし、工夫も見られない。本当に何しにステージに上がったのでしょうか?
このイベントに限ってしまえば、前回出場の第40回(昨年9月)の方が、圏外だったけど、まだステージに工夫があったし面白かった。
衣装も何故か和服という奇襲もかけてきたし、見応えはあったけど……。
申し訳ないけど、神戸はこの一年で成長が止まってしまったね……即ち、前の事務所を辞めてから、全く成長が無かった事になってしまいますね……。
オリジナルが使えなくなった事情については、同情の余地はあったし、自分もその点は非常に不憫に思っていました。
ただ現在の神戸は、他の歌い手が歌わないカヴァーにばかり頼るようになってしまい、肝心要の自身のアイデンティティが欠落したまま、この一年を過ごしたと思う。
今年に入り、あるライブでその神戸がぶち当たっている壁を見る機会があった。
片やオリジナルを中心にライブを組み立てる出演者。片やカヴァーだけで構成する神戸。その差は歴然。オリジナリティをふんだんに盛り込んだ共演者の前で、神戸が霞んで見えた……。
それでも神戸の事だから、何か今回もやってくれるんじゃないか。オリジナルを実は用意していたんじゃないか……どこかで期待していたけど、見事にそれは裏切られた。
もっともこちらが勝手に期待した事なので、神戸が悪い訳じゃない。だけどあまりに無為無策。もう同じ手法でライブをしても通じないと思っていた。
だから今回2位になった時は正直、驚きでしかなかった。
いい意味の驚きではない。自分以外の誰がどんな形で神戸を評価したら、こんな意外な結果が得られるのか……そういう意味で驚いた。
それ以上に失望したのが、2位になって喜んでいる姿。
「シルバーコレクターの面目を保ちました」とは言うけど……冒頭の「これでいいのか?」に繋がります。
一年前……昨年3月「第37回イカすアキバ天国」でMicAに敗れ、2位だったけど悔し涙を流した神戸はどこに行った……。
それともあれは「神戸しのぶ」という高尚な精神の持ち主で、今、そこにいるのは、良く姿、形が似た「神戸忍」という別人なのか?
悔しさも忘れて、向上心も忘れて、自分自身を出す事も忘れて……。
これからはB.F.Pの一員として、FICE姐さんのバックとして、楽屋芸人として、ただただ皆に甘えられて過ごすだけでいいのかなぁ……。
願わくばあの笑顔が嘘、もしくは建前であって欲しいし、内心は悔しいと思っていて欲しい。
でも仮にそうでないとすれば、今回の出来で2位に満足するようなら、今回の内容と彼女の喜びようは失望しか残りません。
個人的には今のままの彼女なら、もうアキ天には出ない方がいいと思います。
頼むから、これ以上、ガッカリさせないでくれ……。
最後になりましたがゲストの三木悠莉。
見応えのある30分のステージでした。
あそこに出てきた「けんちゃん」という人物の話……とっても気になりました。
モデルがいるのか、実在の人物だったのか……ただ本当の話でも、そうでないとしても、物語を伝える能力の高さを再認識しました。
またオリジナルを封印してカヴァーオンリーでここまで出来たのは、彼女の感性の広さを再認識しました。
俄然、夜の部が楽しみになる内容でした。
……と、このように自分の価値観と、結果が見事に反比例するような結果でしたが、たまにはこういう回もあるといったところでしょうか。
逆に自分以外の方の評価がどうだったのか。気になるところです。
こうして四谷mono初のアキ天「第44回イカすアキバ天国」はMINO+の優勝で幕を閉じました。
果たして今後、彼女達が夜の部において、どのような旋風を巻き起こすのか……。
そんなMONO+を待ち受ける夜の部「ぢゃ☆ベストテン」……今回も混沌としています。
そして今回もま熱いライブバトルが待ち受けています!
四谷mono初の夜の部「ぢゃ☆ベストテン vol.44」の様子は……。
後日(笑)
※今回の優勝者!
MINO+の二人。おめでとう!