【レポート】AnBぷれみあむぅ presents 『第39回イカすアキバ天国』 | ヒトデ大石のなんとなくレポート置場

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2011年8月「ヒトデ大石のどんなブログにしようか検討中。」からタイトル変更。
ライブイベント、舞台観劇のレポートを中心に書いていこうというブログ。
以前はmixiが主戦場だったけど、今はこっちが主戦場(笑)

【レポート】AnBぷれみあむぅ presents 『第39回イカすアキバ天国』@神楽坂EXPLOSION

※[速報]上げていますが、ライブの詳しい様子はこっちでレポートします。
結果を知っている人も知らない人も、じっくり読んでくれると嬉しいです。

7月……夏の陽射しが照りつける神楽坂。
これから先、もっと暑い日々が待っているにも関わらず、もうそこには真夏の香りが漂っていた。

そんな神楽坂で「アキ天」が夏を迎えるのも、これで4回目。
三年前に移転して、今回が3周年。
そして4年目の神楽坂を遂に迎えたのだ!

ただでさえ熱いライブバトルがますます熱く燃え上がる……!
そんな夏の太陽に負けない戦いがすぐそこまで迫っていた!

暑さ漂う真夏の神楽坂!
夏の陽射しよりも眩しい栄光を手にしたのは、果たして誰か!?
太陽より熱い真夏の一大決戦!「第39回イカすアキバ天国」の模様をレポートいたします。

●開演前

まず会場に着く前、駅前には何故か浴衣の女の子が数人おりました。
何があったのかな?とても気になったけど、祭りをやっている気配は無かったので、意外とそのままスルー(笑)

実はこの日、ちょっと早く会場についたので、近くのコンビニで買い物。
この後の出演者と会ったのは、まぁ偶然さ(笑)

こうしてコンビニで買い物も済ませ開場待ち。
前回が列を組んだのに比べると、今回はスロースタート。
開場時でも数人単位だったように思います。
会場にもすんなり入れました。

やがて開演時間が近づくにつれ、会場も人が多くなっていく。
熱気は徐々に高まっていくのが良くわかる。

しばし色んな方々と歓談していると、出演順を決めるアミダくじの映像が流れる。

なおこの映像、5月下旬、確か前回が終わって一週間くらいに撮影されたもの(笑)
相当昔のように思えた。

が、途中で映像が止まってしまった!(爆)
そこでこの後、OPアクトを行うひゞかなが、当日のアミダくじを持って説明(笑)
どんなアミダくじだったか、なんとなく想像してもらった。
それでもトップバッターのところでブーイングを浴びる、自分って一体……(笑)

そんな映像トラブルがありつつも、OP映像が流れる。
全出演者が一人ずつ紹介され、その流れのままOPアクトへと移行していく……。

●OPアクト

すっかりお馴染みとなったひゞかなによるOPアクト。
今回も「ケモノパラダイス」を熱唱。
本編開始前のいい準備運動になりました。

こうしてウォーミングアップがてらのOPアクトが終わったところで司会(兼任)のFICE登場。
しかし今回の格好があまりにもフォーマルで、会場全員、目が点である(笑)
何故、こうもフォーマルなのかFICE……。その謎は後ほど。

その後、いつもの通り投票ルール、諸注意を経て、いよいよ本編開始となうr。

今回のトップバッターに登場したのは……帰って来た「シルバーコレクター」である!

●本編

・1番手:神戸忍(出場:4回目)
今回、トップバッターに登場するのは改名してから初になる神戸忍。
3月の第37回で3回目の2位を獲得「三代目シルバーコレクター」となって以来の登場である。
しかし今回までの出場に至るまで、紆余曲折はあったのですが、その点については後述するとして……。
この日もいつもの黒の革のロック調の衣装にもを包んだ神戸忍。
一曲目は「私は嵐」(SHOW-YA)で飛ばす、飛ばす。
以前からこの手のロック系のカヴァーは得意とするところ。
彼女のお株というか、十八番と言っても過言ではない。
ここでMCを挟んで、続いて二曲目は少し意表をついて「異邦人」(久保田早紀)のテクノバージョンという渋い選曲。
どちらかというとノリノリよりも、驚きの方が近かったような気もしないでもない。
だけどこれもしっかり歌いきっている。
ラストはなんと「Dreamin'」(BOФWY)
ここでBOФWYを入れてくるか!?
ちなみにここでBOФWYを入れたのにも理由はあり、先日、休養を発表した氷室京介を想い歌ったそうな……。
それにしても終始熱かったのはいいけど、司会・FICEのツッコミ……。
「神戸ちゃん……何歳?」には同意せざるを得なかった(笑)
以上、カヴァーソングの選曲の年代が、実年齢より高すぎる(笑)神戸忍のステージでした。
※ちなみに神戸忍、現在24歳との事です。

続いて登場するのは……名前からしてネタ臭満載。
その期待に違わず、素敵過ぎるステージを展開してくれます……。

・2番手:ぎょうざっこ はるか(初出場)
初出場、ぎょうざっこ はるか。
以前、AnB本編に登場しているけど「アキ天」には今回が初出場となる。
顔の半分を占める大きな黒縁メガネに、肩からぶら下がった大きな餃子……。
餃子が無ければ、神楽坂で普通に歩いていても違和感は無いのだけど……。
いきなり披露したのは「ぎょうざのうた」
歌詞の内容については……まぁ動画があちこち上がっているのでそちら参照。
大きな餃子をギター(別名:ぎょうざギター)にして歌う姿は妙な貫禄すら感じた。
曲が終わるとMCなのだが、このMCがまた面白い。
ちなみに彼女、栃木県出身で栃木愛全開のMCを語る。
栃木弁(でいいのか?)丸出しなところに、いかにも栃木からやってきました感満載である(笑)
続いて二曲目「水餃子レジェンド」
この楽曲も歌詞が深くて、なかなか面白い。
そしてラストは「アゲアゲぎょうざナイトフィーバー」
……なんかどっかで聴いた事のある楽曲タイトルだけど(笑)
楽曲タイトルから察するとおり「あげ餃子」の歌にしてダンスミュージックである(笑)
しかし三曲ともテクノポップな楽曲が揃っており、聴き応えは十分だった。
そして最初から最後まで、栃木と餃子の愛に包まれていた(笑)
こうしてぎょうざっこの初挑戦は終了。果たしてどのような結果になったのか。

3番手に登場するのは、今年に入ってからすっかり「昼の顔」になったこの方たち……。
今回はいつもとちょっと違う雰囲気でしたが……果たして。

・3番手:FICE(出場:4回目)
主宰ことFICE。これで今年に入って4回連続4回目の出場となりました(笑)
しかしこの日の衣装はやけにフォーマル。
何があったか聞いてみると「たまには真面目に歌おうと思った」そうだ。
確かに前回の「視線」15分とか有り得ない構成を思うと……(笑)
そんな訳で一曲目「浪漫」からスタート。
確かにFICEにしてはまともな始まり方だ。(ただし「浪漫」の正式タイトルは「浪漫~モザイクの向こう側~」なのは忘れてはならない……)
そしてそのまま何事もなく一曲目終了。
続いて二曲目になんと新曲を発表!
この楽曲はFICE 座 RAINBOWのギター・けんちゃん初の編曲との事である。
そんなけんちゃんを初めて編曲として迎えた楽曲のタイトルは……「再生」
確かにFICEにしては久々にまともな楽曲だ……!
特に前作「視線」の酷さ(笑)を知る者としては、殊更まともに思えてしまう!(笑)
もっともそのまともと酷さのパターンがFICEの良さでもあるんだけどね。
そんな訳で会場から感嘆の声も聞かれる中、ラストに「伴奏」
ここのところ無茶苦茶な展開が多かったFICEにしては、至極真っ当なステージだった。
本人達も認める、まともなFICE。
果たして結果はどうなったのだろうか……。

続いての出場者はこちらも初出場。
今年に入ってから、この界隈で名前が知られてきた歌い手です……。

・4番手:江織杏(初出場)
4番手に登場するのは、初出場、「えおりん」こと江織杏。
名前が出てきたのはここ数ヶ月だが、以前から音楽活動はしているアイドルとしては新人である。
しかしアイドルとしては新人だが、キャリアはそれなりのものがある。
一曲目「桜月譚」からその片鱗を見せ付ける。
安定した歌唱力を見せ、客層の興味を引く。
客の乗せ方も非常にうまく、恐らくここに至るまでに色んな方面で鍛えられてきた下地がある事が分かる。
しかし何故かステージ前方のスピーカーのところにパンダのぬいぐるみが二体(彼女曰くスタッフらしい・笑)がいたりと……色々、不思議な娘でもある(笑)
二曲目「Rumble Fish」は、またどこか落ち着いた感じの楽曲。
一曲目がどちらかというとロックな面が前面に押し出されていたのに対して、こちらは聴かせる感じのミディアムテンポのバラードと言ったところだろうか。
とにかく不思議な感じだった。
ただ両曲に通じていえる事だが、歌は滑らかで上手い。
すーっと……染み渡るような彼女の歌声が入っていった。
MCもそれなりに面白いのだが、パンダに持っていかれた感も(笑)
ラストもオリジナル楽曲の「江織’s AIRLINE」を持ってきて終了。
とにかく最初から最後まで、ステージの運び方から歌まで上手かった。
最後のMCでは「何か爪あとをガリガリ残したい」と言っていた江織杏……。、
果たしてその言葉通りになったのか……こうしてとても期待を抱かずにはいられない彼女のステージは終了した……。

さてここから後半3組……しかし超個性派が勢揃いした!
まずその一番手に出てきたのが、この方だった……。

・5番手:三木悠莉(出場:2回目)
前回、ポエトリーリーディング界を代表して殴りこみをかけた三木悠莉。
再び参上!
さてこの日の彼女、いきなり何をするかと思ったら……なんといきなり「喝采」(ちあきなおみ)と、どストレートに歌から入ってきた!(爆)
ポエトリーの三木さん、歌で勝負……と思いきや、全くそんな事はない。
「喝采」に続いて「天国」→「ラフランス革命」→「ヤンデレちゃん病んでない」の順にポエトリーメドレー。
やはりと言っては失礼かもしれないが、期待に違わないスタートダッシュ。
会場は再び彼女の作る世界に巻き込まれようとしていた。
さてそんな三木悠莉には、今回賭ける想いがあった。
この楽曲の前のMCにて。
ご存知の方も多いと思いますが、前回出場後の5月末。彼女は新たな門出を迎えたばかりだった。
新しい家族が増えた。そして守るべき娘もいる。
そんな家族のため、前回のような衝撃ではなく、結果が欲しい。それが彼女の願いだった。
そこで歌われたのが新曲「Cメロの女神」だった。
歌詞の内容はタイトルから察する通り、歌い手の事を歌っている。
しかし歌詞の端々には、このイベントを思い起こさせるフレーズもある。
前回、第38回に出演して獲た彼女なりのシンパシーが形となったのが、この楽曲だった。
そこにはこのイベントに対する愛情と、そして自分を支えてくれる人たちへ向けた愛情が満ち溢れていた……。
こうして新曲を歌い終えた彼女。
最後は「ポエろ!!萌えトリー」のショートバージョンできれいに締めて終了。
この日も色んな想いを背負った三木悠莉のステージは終了した。果たして想いは届いたのか……。

個性派……と言えば、彼女も超個性派である。
その愛らしい外見に騙されてはいけない……今回の出演者中では最多キャリア。あの娘の登場である……。

・6番手:藤堂はな(出場:5回目)
ステージが始まる前、例によって前説が流れる。
その内容が……「スーパーアイドル藤堂はなのステージにお越しいただき……」という趣旨のもの。
これには会場大爆笑。明らかに後ろを意識している(笑)
さてそんな(自称)スーパーアイドル、藤堂はなのステージはというと……。
まずは純白のドレスにティアラという、一言で言ってしまえば「お姫様」のようなスタイルで藤堂はな登場。
小柄の体格の彼女は、この手の衣装と異常なまでに相性がいい。
言い方は悪いが、観る人によっては「合法ロリ」である(爆)
さてそんな彼女のコンセプトは自分の中の「アイドル」
……という事で、ブザーと共に開演したステージは序盤は彼女の中のアイドル・田村ゆかりの楽曲を中心にチョイス。
「秘密の扉から会いにきて」→「恋せよ女の子」→「fancy baby doll」と田村ゆかりメドレーからスタート。
MCでは堀江由衣の楽曲をバックに自分の中のアイドル像を語り、その後「Love Power」(Aice5)と繋げる。
そんな今回のコンセプトとは別に、前回、MCで時間をオーバーしてしまった反省から、時間内に収める事も忘れずにステージを進行する。
そしてラストは自らのオリジナル「はんなり舞りましょう」で締めにかかった。
こうして彼女の理想とするアイドル像に挑戦した藤堂はな。
今回はそんな憧れたアイドル像に近づけるよう、ステージを楽しむ事を念頭に置いたとの事だが……。
果たして結果はどうなったのか!?

そしてトリを務めるのは……元祖「スーパーアイドル」
果たして、三度目のアキ天のステージはどうなるのか!?

・7番手:スーパーアイドル☆Hico(出場:3回目)
別名「最強のお客さん」スーパーアイドル☆Hico。
これまでは誰もがうなる選曲だったが、今回は逆に王道過ぎて会場がどよめいた。
一曲目「君の知らない物語」(supercell)
……普通の歌い手が歌うなら驚きもしないだろう。
しかし歌うのはHicoだ!(爆)そりゃこの選曲驚く。
だけど一番歌いたかったのは「ここにいるよ『Hico星』様 だけどどこだろ織姫様」の部分だろう(笑)
(元の歌詞は検索でもかけてください)
恐らくこのネタのためだけの選曲だろう。うん、間違いない(笑)
だけど二曲目に「深愛」(水樹奈々)を持ってきたのはもっと驚いたかな。
Hicoさんが水樹奈々……これはいわゆるギャップ萌えか!?(爆)
しかし彼は普通のアイドルがすれば正攻法のはずが、それが奇襲になってしまうのだからなぁ……。
これは彼ならではの特徴か。それとも……スーパーアイドルだからなのだろうか(笑)
そしてラストは「God knows...」(平野綾)
異様なまでの盛り上がりを見せて、ステージは終了した。
とにかくうまくまとめた。いや……うまくまとめすぎた。
「だんだんこなれてきた」という司会のFICEの一言が全てを物語っていた(笑)
こうしてスーパーアイドル☆Hicoのステージは終了しました。

かくして全7組のステージは終了し、投票タイムに移行。
 
全ての客の投票が終わり集計タイムへと突入。
果たして今回の結果は……。

●ゲスト

その前にゲストコーナー。

今回のゲストは前回、第38回を優勝したゆきまち。
夜に向けて張り切りたいところ……なのだが、この日の彼女、諸々事情が重なっており大変だった。

この時の衣装は黒の上下。
そう……喪服のような。そんなイメージ。
これは後のMCでも語っていたように、実際に身近な方が最近亡くなられたとか……。
そんな彼女の一曲目は「Dearest」(浜崎あゆみ)
カヴァーでもかなり珍しいところきた。
まずこの一曲目、まさにその亡くなった方への向けての歌だった。
彼女の想いが感じられる一曲目だった。
続いて二曲目「プラネタリウム」(大塚愛)も珍しかった。

しかし滅多に拝聴できないこの二曲。
ゆきまちの古参のファンでも、驚いたのではないだろうか。そう想像する。

さて三曲目からはオリジナル。
三曲目は「Star⇔Line」
ゆきまちならではの疾走感が溢れるナンバーとなっている。
続いて四曲目に「雪の季節に」
この楽曲は前回、勝ち上がった時のラストだったので、鮮明に覚えている方も多かったのではないだろうか。
この時に前回の映像がフラッシュバックした方も居たと思うが……夜では更にそれを超えるものを見せてくれる。
そしてラストは前回のアキ天で初披露だった「スタート」
今の彼女の心境を表している良曲である。

こうしてあっという間にゲストのステージが終わったゆきまち。
すると、ステージを降りて一目散に出口の方へ……。

実はこの日、職場の都合で中抜けして、その後、夜に神楽坂に戻るという超ハードスケジュールを組んでいたとの事(汗)
この後のEDアクトでも呼び出されなかったのだが、果たしてゆきまちは無事、夜の開始までに間に合ったのでしょうか……。

その結末は夜の部のレポートで♪

●投票結果→ED

こうして慌しい雰囲気でゆきまちが去った後、集計が終わった会場は表彰式の準備が進んでいた。
全ての出演者が……と思いきや、ぎょうざっこ はるかがやや遅れて登場。
その間、緊張がほぐれた。

しかしこの後、表彰式を担当したひゞかなの口から、優勝と2位の差が僅差だった事が告げられると会場は一気に緊張が高まる。
響己の若干つたないドラムロールの後、僅かに溜めた奏っぽ☆の口から発せられた優勝者の名前は……。

・江織杏

この瞬間、会場は歓声とどよめきに包まれた!
なんと初出場の江織杏、いきなり優勝の快挙である!
これには当の本人も驚きの表情を浮かべ、トロフィーを渡されても、どこか夢を観ているような驚きの表情を浮かべていた。
インタビューでも噛み噛みで、慌てふためいている様子も見せていました(笑)
それでも投票してくれた客層に向かい礼を述べる彼女の姿には、驚きよりも嬉しさが若干勝っていたように思えた。

続いて読み上げられた、僅か96点差の2位は……。

・神戸忍

……これで四度目の2位獲得。
彼女の場合は祝福や健闘の拍手よりも、どこか無念さが漂う……そんな雰囲気だった。

そして少し離された3位だったのが……。

・藤堂はな

深くお辞儀をして客席に頭を下げる藤堂はな。
前回に引き続き3位獲得だが、彼女もまた前回のような涙を見せず、粛々と結果を受け止めているような表情を見せた。

こうして上位3組の発表が終わったが、最近では恒例になった主宰・FICEの自白シリーズ(笑)
なんと今回は昼挑戦以後、初の(同率)4位で実は昼挑戦以降、一番いい結果だったとの事(笑)
たまには真面目にやればやれるんだぞ!……という事を言い、堂々としていました。

こうして「第39回イカすアキバ天国」は初出場・江織杏を祝う「愛鯛」の中、無事に幕を下ろしました。

●総括

まず終わって思った事としては……「勝負に絶対はない」という事です。

優勝した江織杏。見事な初優勝でした。
オリジナルの楽曲オンリーで勝負したのは良かったと思うし、肩に力が入りすぎていない感じで自然体でのステージが出来ていたように見受けられます。
また客を乗せたり、煽ったりするのも程よくうまいし、自然とステージにのめり込める運びが良かったと思います。
実は今回のステージが初見でしたが、とてもすんなりステージの雰囲気に入っていけた感はあります。
ただ今回、彼女が初出場だったのが良かったのかもしれない。
今回が初見とは言え、恐らく普段からこんな感じのステージというのが見て取れました。
複数回出演している出演者には無い「自然体」と取れるステージが、結果(言い方は悪いですが)「無欲の勝利」に繋がったようにも見えます。
MCでは「爪あとを残したい」と言っていたように、恐らく優勝を狙うよりは、江織杏という歌い手をアピールしたい狙いの方が強かった見方も出来ます。
個人的には今回は優勝は出来なくても、ベスト3には入ってくる……と思っていましたが、その予想を超えてきたのは素晴らしいです。
……しかしながら過程でどうあれ、優勝した事実は揺らぎ無い訳で、大いに誇っていいと思います。
それにしても初出場初優勝自体、第30回の桑名美沙子以来、実に1年半ぶりの快挙……。
イベント常連の強者を破っての「金星」を飾った彼女が、この後、夜でどこまでやれるのか、次回以降も楽しみに観たいところです。

続いて2位の神戸忍。厳しいけれど、勝つことは難しいという現実を突きつけられた感はあります。
恐らく今回の戦前の大本命は実績から考えても、間違いなく彼女だったし、実際、今回も彼女を中心にイベントは回ったと思っています。
しかし今回も僅かな差で優勝には届かなかった。
僅か96点差。恐らくこれまでの優勝者との差では、一番僅差だったはず。今回がもっとも優勝に近づいた回だったのは間違いないはず。
それでも届かない「優勝」の二文字……何が足りないのだろう……。
極論を言えば、今回の彼女に非の打ち所は無かった。楽しそうな雰囲気も良かったし、かと言って気負っている様子も無かった。
確かにこれまでのオリジナルの楽曲が封印されている現状はハンデとしてのしかかったかもしれないけど、それを跳ね返せるだけの実力はあったはずだし、誰もが認めるところ。
でも今回は江織杏の方が僅かに神戸忍の出来を上回ったか。
ただ……それだけ。だけどこれまでも彼女が跳ね返されてきた壁がそこにあるように思えます。
僅かだけど、大きな壁。これをどう彼女が捉え、そして跳ね返していくか。今後の結果はそれにかかってくると思います。
だけど一時期は今後の出場も危ぶまれた状況から、また挑戦が出来るようになった事は喜ばしい事。
まだファイティングポーズが取れるのであれば、諦めないで挑戦をして欲しいと願います。
恐らく神戸忍のこの悔しさを晴らせるのは、このイベントにおける「優勝」しか無いはずだから……。

そして3位の藤堂はな。前向きな評価と、そうでない評価と両方を獲た3位に思えます。
まず結果として2回連続3位。この成績そのものはいい事だと思います。
確実に地力をつけ、また客層にも彼女の努力や、ステージが認められている傾向にあるからです。
獲得した得点も前回と大差ないけど、2位との差も600点程度と、決して悪くない数字だったと思います。
しかし一方で前回、今回と拝見して、藤堂はなの(今のところの)限界はここか……と感じる節があったのも事実。
内容は前回、今回はまるで正反対。アプローチも全く異なるものだったし、彼女自身、見せ方も変えてきたはずです。
そこで出た結果は前回も、今回も3位……。
逆に今回が2位以上、もしくは逆に圏外だった方が良くも悪くも違う結果が出たという事では、収穫を得られたはずですが……。
評価が変わらないというのが、何を獲て、何を獲られなかったのかが分かりにくい。そういう意味では今回の結果は一番微妙だったかもしれない。
もっとも色んなアプローチでも安定した評価が得られているという見方も出来るので、悲観ばかりする必要もありませんが……。
この結果を受けて、彼女がどう変化していくか……今後、彼女が「優勝」を目指すなら、また彼女自身の成長を見据えるなら避けては通れない課題だと感じます。
2回目の3位でブロンズコレクターにリーチをかけましたが、果たしてブロンズコレクターで終わってしまうか、否かは今後の彼女次第だと思います。

圏外の皆様についてですが……。

まずは2回目出場、三木悠莉。今回は残念な結果だったと思います。
しかし彼女の場合、明確に自分がどういうアプローチをかけていくかがハッキリしている分、突き詰めていくところは自然と絞られてくるはずです。
新曲「Cメロの女神」は、このイベントの客層に訴えかけるアプローチとしては間違っていないと思います。
だけど今のところ、彼女の想いや望む結果とは、まだ離れている位置にいるのも今回で分かった事実。
入賞した出演者とはまた違った意味で、この差を埋めるために、彼女は今後変化が必要になってくるかもしれません。
だけどポエトリーリーディングの担い手として、彼女はこれからも戦い続けると思うし、それでいいと思います。
再挑戦では、今回よりもいい結果を。背負う物、守るべき者がある貴女は誰よりも強いはずだから……。

初出場のぎょうざっこ はるか。ネタキャラでしたけど、意外と正当派な一面も。
一見すると餃子ネタに突っ走っているようだけど、MCは非常に面白いし、楽曲についてもメロディラインなどは王道。
歌唱力も悪くないし、根本的な部分が非常にしっかりしているというのが分かりました。
若干、MCが長くて持ち時間をオーバーしていたのが、残念ではありましたが、普通に見てて楽しめました。
またどこかで拝見したいと思わせてくれる歌い手でした。

スーパーアイドル☆Hico。まさかの正当派が逆に奇襲(笑)
存在自体がネタキャラなところがありますが、Hicoさんがこの界隈では普通に歌う楽曲を歌うと却って「意外」になるのは目から鱗でしたね。
しかしどこかでHicoさんならではの「ネタ」を期待していたところはあるので、そういう意味では期待を裏切られたか……。
今回で出場は三度目になりますが、初出場時の際のインパクト、FICEに競り勝った時ほどの凄まじさには今回及ばなかった点はあるかもしれません。
今後、Hicoさんが挑戦を続けるのであれば、これまでのような「ネタ」を仕込みつつも、ある意味「本気」を見てみたい……。
そう思った今回でした。

そして主宰・FICE。ガチンコで底力を見せたといったところでしょうか。
これまでの昼挑戦の中では最もガチンコだったと思います。入賞は出来ませんでしたが、今回は誰もが「やっぱFICEすげー」とどこかで思っているはずです。
今回のFICEを拝見して「まずここを超えないと」到底夜にはいけないという事を証明したと思います。
固定ファンが投票しないという、FICEならでは圧倒的不利な状況でも、ここまでやれるところを見せたのですから主宰としては面目躍如でしょう。
これから挑戦する出演者の壁になりつつ、自分達の存在感を見せ付ける……。
実は今回、一番してやったりはFICEだったのでは……と今更ながら思いました。

最後にゲストのゆきまち。超ハードスケジュールお疲れ様でした。
とにかく大変そうだったし、忙しそうでした。
それでもきっちりステージをこなす姿は立派だったし、前回優勝者に相応しい貫禄のあるステージでした。
ただステージ後、すぐに駅に向かった後、正直、夜は間に合うのか心配でしたが……。
本音をいうと、記念すべきゲストのステージだから、もっとゆっくり落ち着いた雰囲気でやらせてあげたかった……と思ったりもしました。



こうして「第39回イカすアキバ天国」は江織杏、初優勝の快挙で幕を閉じました。
ただ入賞者はこれまでの実績上位だった事を考えると、優勝以外は意外と順当だったかもしれません。

それでも勝てない神戸忍の姿を見ると、切なく思う一方で、いかに勝つ事は難しいのか……改めて考えさせられました。

一方で優勝した江織杏はこの快挙の凄さを実感出来ていないようにも思います。
恐らく次回……夜の部に出て初めて感じるものはあるかもしれませんね……。

そんな訳で今回は久々の初出場初優勝が飛び出しましたが、次回は「返り咲き」を目指して、あの女子が帰ってきます……。

彼女の名前は石戸なつみ。
昨年9月の第34回で優勝し「面白い事いえないんですけど」という名言(?)を残した彼女だ。

優勝すれば史上3組目の「返り咲き」となるが、そんな彼女の前に立ちはだかるのは……!?

だが次回の昼に思いを寄せる前に、夜の戦いを迎える……。
しかしこの夜、誰もが予想だにしなかった衝撃的な発表に会場は揺れる……!
そして混戦模様が予想される優勝戦線の結果は如何に……!?

驚愕と感動の夜の部「ぢゃ☆ベストテン vol.39」の様子は……。

後日(笑)



※今回の優勝者! 

一年半ぶりとなる初出場初優勝を飾った江織杏。栄光のトロフィーと共に……!