【舞台観賞】[DVD]「雪古森の春」(ジャングルベル・シアター) | ヒトデ大石のなんとなくレポート置場

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2011年8月「ヒトデ大石のどんなブログにしようか検討中。」からタイトル変更。
ライブイベント、舞台観劇のレポートを中心に書いていこうというブログ。
以前はmixiが主戦場だったけど、今はこっちが主戦場(笑)

私の贔屓の劇団、ジャングルベル・シアターのギャラリー公演「続々・おとぎ夜話 寿」も本日が千秋楽。
一週間に渡ったギャラリー公演の最終日!果たして当日券はあるのか!?(笑)
行ける人は行きましょう!そんな私はもちろん行きます(笑)

……が、そんな「続々・おとぎ夜話 寿」の初日の物販の際、残り2枚という事でDVDを購入しました。

今回購入したのは、2006年冬公演「雪古森の春」です。
これで最新作「悟らずの空」(2011年冬公演)を購入すれば、現在入手可能なジャンベルさんのDVDはコンプリートです!

でもこの作品、最後の最後まで手を出さなかった理由は何故か……。

私の一推しでお馴染み、塚本善枝嬢が出演していないからです。
やっぱり彼女のファンとしては、いくら贔屓の劇団でも悲しい訳で……ね。
ちなみに彼女に出演しなかった理由は聞いているのですが……私の口から言っていいのか分からないので割愛で。
そういう事で後回し、後回しにしていたら、もう残り2枚という事なので、慌てて購入しました(笑)
あ、言い忘れたけど今このDVD完売したはずなので、入手不可かも!(笑)

本当はギャラリー公演が終わった後にでも拝見しようと思ったのですが、ジャンベル熱がアツアツの今観た方が千秋楽も楽しいと思ったので(笑)夜更かしして観る事に致しました。

とにかくそんな訳で簡単なあらすじから、お話いたしましょう。



地元で染物の職人をしている柘植鶯二郎(福津屋兼蔵・以下敬称略)は、偶然、幼馴染の榊亮輔(西村太一)と再会する。
榊は芸能事務所の社長・杉岡弘(大波勝)が会長を務める秘湯倶楽部の一員としてメンバーと共にやってきた。
秘湯倶楽部の面々はそれぞれ問題を抱えつつも、秘湯を求めてやってきた。
その秘湯の話を聞き、思い当たる節があった鶯二郎は秘湯倶楽部のメンバーを雪古森へ案内する。

しかし吹雪に遭い遭難してしまう鶯二郎と秘湯倶楽部のメンバーたち。
すると目の前に突然現れたのは、雪女の雪女(ゆきめ)(松宮かんな)たちだった。
命乞いをする鶯二郎たち。
そして雪女はある難題を押し付ける。

「命が助かりたければ、私に春を見せなさい」

思い思いのイメージする春を見せようとする秘湯倶楽部のメンバーたちだが、誰一人うまくいかない。
そして鶯二郎の番になったが、鶯二郎は雪女にある約束をする……。

「あなたの羽織を春の色に染めさせてくれ」

果たして鶯二郎は約束を果たす事が出来るのか。
鶯二郎、秘湯倶楽部の運命は?
そして雪女が無理難題を押し付けた本当の理由とは……。



大体、前半部分の大まかなあらすじです。
本当はもうちょっと細かいやり取りがあるのですが、そこまで語ると皆まで語る事になるのでここでは黙っておきましょう。

こんな感じで今回の話のベースは雪女。
これも恐らく主宰の浅野氏が雪女の伝承とか、そういうものを調べた形跡がよく分かる。
さすが民俗学を趣味とする浅野氏だけあって、このあたりのバックボーンは非常に丁寧に描かれています。

ただジャンベルにしては珍しく、笑えるシーンはやや控えめ。
大笑いするレベルのものは少なく、クスっと笑える感じが多かったかもしれません。

あと小劇場の舞台なのに黒子と定式幕など、歌舞伎などに使われるものを取り入れていたのが非常に特徴的でした。
ちなみに黒子を演じているのは当時の劇団員・矢藤和智氏。
実はこの黒子、随所で重要な役割を果たしますが……ここでは触れないでおきましょう。



さて気になった出演者について語ろうと思います。
しかしこの時の出演者観ると、知っている方ばっかり(笑)
劇団員の皆様はもちろん、客演の人も殆ど知っているなぁ(笑)
ってか、西村氏はまだジャンベル所属前か!(笑)

それだけ自分がかなりジャンベルに詳しくなったって証拠ですかねぇ。
逆に今ではお馴染みのメンバー、塚本善枝嬢や、大塚大作、本多照長両氏と言った面々が出演していません。
(もっともDVDのパッケージを見れば、スタッフのところに名前はありますが)
そういう意味では彼ら無しのジャンベルの舞台を観る事は結構貴重かも……。

まずは主役・柘植鶯二郎を演じた福津屋兼蔵氏。
彼については濃い個性派とか、印象が強い脇役のイメージが非常に強いのですが、こういう主役級をやらせてもしっかりまとめますよね。
今より5年前の作品なので、若々しい感じがして凄いスッキリしています。
当時から演技は上手かったですね。今ももちろんうまいのですが、なかなか素敵な純朴な青年でしたねぇ。

若いといえば、榊亮輔を演じた西村太一氏。
この後、ジャンベルの多くの作品で主役ポジションを張る彼ですが、この時は準主役級。
抑えた感じの演技も光っていて、福津屋氏をうまく引き出せていたように思います。

意外性という意味では村井みゆき嬢。彼女が演じた大柳寧々という役は……ぶりっ子?(笑)
……こんなにブリブリでかわいい役を演じていたとは(笑)知りませんでした。
確かこの半年前(河童の水際)に大阪のおばちゃん(瀬谷八津女)演じていたばっかりだよなぁ……。
……凄いなぁ(笑)もう村井さん、なんでもアリだよなぁ(笑)
過去の作品&今年に入ってからの舞台を観てから、村井さんの評価、もう自分の中では上昇しっ放しだわ。本当。

あと印象が変わった方といえば、大波勝氏。
2006年版の「河童の水際」の深山先生役でしたが、今回の方が印象深かったですね。
途中の放送コードギリギリのシーン(笑)や、最後の出番で見せたシーンなど名場面に事欠かなかったです。

それと浅野泰徳氏。
この時の役は「お婆」と言って、まんま婆さん役。(まぁ妖怪の婆さんなんだけど)
白塗りに白髪の婆さんの悪い表情が様になっていた。さすがです。

でもやっぱり一番評価したいのが松宮かんなさん。
彼女が演じた雪女だけど……凄い美しかった。
恨み節を語らせる時の迫力はもちろん凄みがあるんだけど、うまさだけじゃない儚さにも似た美しさがありました。
映像を通じてでも、凄い色気を感じました。もしかしたら本日、松宮さんの顔を見れないかもしれない(照)
……この方が半年前に河童を演じていたなんて言って誰が信じる!?(笑)
そんな感じでした。

こんなとこですかね。
でも名前が挙がっていない出演者の皆様の過去の演技が観れて良かったと思います。
ってか、神田さん、昔からマッチョだなぁ(笑)



ちなみに収録時間は約1時間50分。
少し時間が空いた時にでも、観ていただくといいかもしれません。



……という事で「続々・おとぎ夜話 寿」千秋楽当日に5年前のジャンベルさんを復習しました(笑)
一眠りしたら千秋楽を観に行くぞ!

こうしてジェンベル成分をたっぷり蓄えて、眠りにつく大石なのでした(笑)

・ジャングルベル・シアター公式サイト↓
http://www.junglebell.com/

※追伸・塚本善枝嬢へ
「椿」の意味、よーく分かりました!いい仕事してますな(笑)