【レポート】AnBぷれみあむぅ presents 『第21回イカすアキバ天国』@神楽坂EXPLOSION
※このイベントは7月16日に行われたものです。ネット環境の都合上、超遅筆モードになりました。
二ヶ月に一度のライブバトル「AnBぷれみあむぅ」シリーズ。
前回まで約二年に渡り戦いが繰り広げられた芝浦から、場所を移して熱戦が繰り広げられる事となった。
新たなる戦いの舞台は神楽坂。
土地柄的に高級感が漂うイメージがあるが、地下鉄の出口から歩いて間もないところにあるその会場は独特の雰囲気、そして熱気を帯びて戦いの火蓋が切って落とされるのを待っていた……。
新会場・神楽坂EXPLOSIONで行われる初のライブバトル!
真夏の一大決戦!「第21回イカすアキバ天国」の様子をレポートいたします。
●開演前
AnB開催は初ですが、主催のFICEをはじめとして多くの客層にとってお馴染みのこの会場。
会場に入ってしまえば、いつもの神楽坂の雰囲気がそこに漂っていました。
お世辞にも広いとは言えない会場。
カーテンで仕切られたPAブースと楽屋。
大きくて広い芝浦とは何もかも違いました。
しかし客が入るスペース、そしてステージとの近さは、これまでの広すぎた会場には無い、緊迫感にも似た熱気が漂っていました。
とにかく密度が高い。
この密接度が明らかに芝浦時代とは違う、新しいAnBが始まる雰囲気をにおわせていました。
そしてステージの上にあるスクリーンにOP映像がいつものように流れて……そして始まるOP……。
●OPアクト
……と思いきや、スクリーンが上に上がらない(笑)
芝浦時代と違い、スクリーンが手動で上に上がるのですが、それがうまくいかない(笑)
思わぬハプニングで神楽坂一回目の「イカすアキバ天国」は幕を開けました。
FICEによるOPアクトは「伴奏」でスタート。
さてお客様の数は正直、あまり多いとはいえない。
しかし先程から述べているように、ここは神楽坂。
会場のキャパ的に考えて、嫌でも客が密集状態となり、そこから熱気が生み出された。
OPアクトから客の人口密度が高いため、いつも以上にいい感じで盛り上がりOPアクトは終了となりました。
いつもの諸注意も前回、芝浦までのものとは違う説明。
こうした中、いよいよ本編開始となる……。
●本編
・1番手:森永まみ(出場:5回目)
記念すべき神楽坂初の出演者となったのは、「イカすアキバ天国」には5回目の出場となる森永まみぴょん。
前回で連続出場記録は途絶えたものの、今回もいつもと変わらぬ元気な姿で登場。
一曲目に歌ったのは、なんと「コンピュータおばあちゃん」
あのN○Kの「みん○のうた」でお馴染みの名曲のアレンジカバー。
まさに電波系シンガーの彼女らしい選曲。
思えばこの曲が最初だったから、いきなり妙な盛り上がりを見せていたような気がする(笑)
続いて二曲目は今回が5回目の出場という事で「100MHz☆GO!GO!」
「GO!」と「5」をかけて熱唱(笑)
この日のまみぴょんの固定層は非常に数が少なかったものの、この辺りから盛り上がりが尋常じゃなかった。
いや固定層とかそんなのは関係なく、彼女が会場全体を巻き込み始めた。
トップバッターにして早くも会場のテンションはマックス状態。
そしてラストに持って来たのは、ご存知「トルネード」
この時の盛り上がりが尋常じゃなかった。
この歌の歌詞に「風を巻き起こせトルネード」とあるが、まさにそのトルネードの中心に彼女はいた。
間違いなくこの瞬間、この会場は彼女が巻き起こしたトルネードに飲み込まれ、興奮のるつぼと化していた。
とてもじゃないけど、この歌の後半のテンションは彼女がトップバッターである事を忘れさせるくらいのハイパフォーマンス。
まるでイベントのトリか!?それくらいのハイテンションだった。
そして無事「トルネード」を歌い終え、まみぴょんのステージは終了。
司会のFICEが「まだお昼だよね!?夜のテンションだよ!」と驚くほどのパフォーマンスを彼女はやってのけた。
正直、彼女のこの驚愕すべきハイパフォーマンスが、今回……しいては今後の神楽坂におけるAnBの可能性を一気に広げたと言って過言では無い。
いきなり大仕事をやってのけたまみぴょん。果たして久々のトップバッターでの勝ち抜きは見られるのだろうか……。
・2番手:天使病(初出場)
続いては初出場、天使病。
彼……と言っていいのか?彼女と言っていいのか?天使病は「天使番号9587」によるソロパフォーマンスユニットの名称。
その「天使番号9587」はかつて一人の客としてFICE、YUIMINO、AnB本編でもお馴染みだった百合花-eureka-を尊敬してやまない、いわば憧れの存在だった。そして今もそれは変わらない。
そんな「天使番号9587」にとって、AnBに出場する事自体が夢であり、一つの目標だった。
憧れの夢舞台に立ち、天使病が一番最初に歌った楽曲は……「アヤツリニンゲン」(YUIMINO)
尊敬してやまないYUIMINOの楽曲をいきなり盛り込んできた。
まさかの選曲に意表をつかれた客層。それを堂々と歌い上げる「天使番号9587」。
そしてこの後のステージも天使病ならではの世界だった。
一つの物語を歌と物語で紡いで表現する形式……それはまさしく百合花-eureka-のスタイルを継承していた。
二曲目にオリジナルの「destiny」、そして三曲目「Re_birthday」(鏡音レン)で物語は一つの完成を見せた。
MCを一切挟まず与えられた15分の間に歌、そして語りで一つのステージ、一つの物語を完成させていった。
こうして天使病のステージは幕を閉じた。
憧れの舞台で自分の最もやりたい形、表現したい形をやりきった「天使番号9587」の顔は緊張から解き放たれたような、そして清々しい顔をしていた。
まさにやりきった。
誰よりもそれを感じていたのは他ならぬ、自分自身ではないだろうか。
そう思います。
・3番手:ひゞかな(初出場)
続いても初出場……と言っても、ユニットでは初出場であって二人ともこのイベントには馴染みが深い面子である。
既にToLady時代に優勝を経験し、そして現在もFICEのコーラスとして夜の部を知る響己。
片やRabbit's時代はいずれも優勝に届く事無く敗退を続けた奏っぽこと青ヰ奏。
そんな響己と奏っぽによる異色ユニット「ひゞかな」が遂に初見参。
どんなステージを披露するか注目されたが、彼女たちが取ったステージ構成は……三曲連続というものだった。
奏っぽの面白おかしいトーク(笑)を敢えて封印する形を取り、楽曲に集中する形を取った。
そんな彼女たち一曲目は「夜桜お七」(坂本冬美)
あの坂本冬美の名曲をカヴァーした。原曲は演歌ではあるが、この二人にかかればまるでロックな印象に変わってしまうから面白い。
響己の伸びのある歌声が響き、奏っぽの奏でるベースが見事にマッチした。
続いて二曲目にもってきたのが「Red fraction」(MELL)
アニメ「BLACK LAGOON」のOPテーマだが全英語の歌詞。
一曲目とは全く逆のベクトルの位置にある楽曲を響己が見事なまでに歌い上げた。
そして奏っぽのベースが曲の重みに合わせて、存在感を増していた。
響己と奏っぽのキャラクターがまるで逆方向にも関わらず噛み合うように、全く逆方向の楽曲を二曲並べても遜色なく聴かせる事の出来る能力。
彼女たちが違うものをお互い持っているからこそ生み出せるのかもしれない。
しかしこの選曲の幅広さは恐れ入った。
この後、三曲目もしっかり歌いきり、ひゞかなのステージは無事終了した。
……その後のMCはしゃべれなかった奏っぽがおかしかったのは言うまでも無い(笑)
だが結果的にONとOFFの切り替えが非常にうまく行ったステージであったのは誰の目にも明らかであった。
・4番手:SuGARMOON(初出場)
初出場が続く。続いて登場したのはSuGARMOON。
ボーカル・佐藤香織と、ギター・美月ゆんによる二人組ユニットである。
ギターとベースの違いはあるが、先に出たひゞかなと同じく、ボーカル&弦楽器のユニットである。
ある意味、この順番、非常に比較対照として面白い順番になったものである。
そんな訳で注目のステージに持ってきたセットリストは……。
一曲目「ふわふわ時間」
二曲目「Listen!!」
三曲目「Don't say "lazy"」
……分かる方は分かると思いますが「けいおん」縛りできました!
全部、放課後ティータイム!(爆)
それにしても二人とも上手いと思います。
歌唱力もあるし、ギターも上手い。本当に良く出来ている。
「Don't say "lazy"」でもモッシュが起こり、いい感じで盛り上がりました。
非常に実力がある事が今回のステージで分かりました。
初見でしたけど、これならファンがつくのも納得のステージでした。
しかし「けいおん」縛りという事でオリジナルを持っているにも関わらず、今回はオリジナル無し……。
果たしてこれが吉と出るか、凶と出るか……。
さて続いての出演者は今回の出演者の中では最多キャリアを誇る、あの方が久々に登場……の予定でしたが……。
・5番手:姫ネエ(欠場)
残念ながら急病のため、今回は欠場となりました。
本人は出場に最後まで意欲を燃やしていたそうですが、主催であるFICEがドクターストップならぬ、主催ストップをかけた模様です。
そりゃ突然の体調不良の上、入院までしていたのでは……主催の判断は賢明だと思います。
過去の事例であれば、欠場が決まった時点で別の出場者を立てる事がありましたが、今回はさすがに間に合わなかった模様です。
しかしただ欠席じゃ……という事でそんな姫ネエからメッセージを預かったという事で……。
いきなりBGMで流れてきたのは「キャンディキャンディ」(笑)
さすが姫ネエ(笑)選曲がナイス過ぎる。
「キャンディキャンディ」のBGMに乗せて、今回欠席に至った経緯を語る姫ネエ。
言葉の端々に無念そうな心境が語られていました。
また実は秘密裏に進められていたバースデーサプライズについても企画したサダさんを中心にお礼を申し上げるなどしておりました。
(なおこのサプライズについては、FICEが主催判断で姫ネエに事情を説明したため、姫ネエは事情を知った経緯があります)
こうして姫ネエのメッセージは終了……と思いきや、何故か「ばななんぬ」が流れる。
まさか姫ネエ登場……というサプライズは起こらず、姫ネエのメッセージは終了。
この後、記録映像を通じて、先日誕生日を迎えた姫ネエを祝うために、会場全体でハッピーバースデーの大合唱。
そして用意されたバースデーケーキは企画者であるサダさんによって、無事ろうそくの火が消されました。
今回は残念ながら欠場した姫ネエですが、会場全体が彼女の誕生日祝い、そして早期復帰を願うムードに包まれました。
一イベントのファンとして、姫ネエの再挑戦を心よりお待ちしております。
(なお姫ネエ欠場のため、今回の投票対照からは除外となりました)
・6番手:あいむまりん(出場:2回目)
準トリで登場したのは、今回で出場2回目となる、自称冥王星人・あいむまりん。
何故か最初から「地球人は冷たい」と自虐キャラで登場。
(まぁ最前を中心に人がいなかったのが原因なんだけどね)
そんなあいむまりん嬢、一曲目は数年ぶりに歌った楽曲とか……。
相変わらず、色んな意味でチャレンジャー。
続いて二曲目はオリジナルの「孤独な戦士」
この曲は彼女の楽曲でも比較的歌われるので、安心して聴いていられました。
しかしそれでも彼女は不満な様子(笑)
どうしたんだろう?こんな自虐キャラだったか?彼女は?
だが会場の雰囲気はとても気に入っているみたいで「やりやすい」という言葉を連呼。
そしてラストに「真赤な太陽」(美空ひばり)
きた!得意の昭和歌謡!しかも美空ひばりですよ!(爆)
彼女の場合、しっかりと昭和歌謡を歌い上げてくる。これがやっぱり凄いインパクトになる。
しかし毎回の事だけど、彼女のこの選曲のセンスは一体どこから降って沸いてくるのだろうか?
その思考回路も一度覗いてみたい。
以上、あいむまりん嬢のステージでした。
・7番手:☆ぴよひな☆(初出場)
さてトリに登場したのも初出場。
パソコンアイドル、☆ぴよひな☆ちゃん。
今回は装備は「フルスペック」という事でキーボードウイング、ツインテールマウス、DVDステッキが勢揃い!
しかし親知らずを抜いた事により、スペックが落ちたとか……(笑)
そんな事気にせず、いつものように会場に振りまく……「インストール」→客「ダウンロード!」のやり取り(笑)
さてセットリストは全てオリジナル構成。
一曲目からかわいらしく会場全体を巻き込んでいく。
さすがフルスペックの☆ぴよひな☆ちゃん。いつもと違う……はずである(笑)
一曲目を終えてMC挟んで、二曲目、三曲目は連続の構成。
なお二曲目の前でも「インストール」→「ダウンロード!」漫才(爆)
本当我が道行っているというか、なんというか……相変わらず突拍子が無いキャラである意味見ていて安心なんですけどね(笑)
三曲目には「H・D・D」のハイスペックバージョン(笑)
何から何まで本気モード。
気合が入っていて、いいステージでした。
初出場ながら、自分の持ち味を存分に発揮出来たのではないでしょうか。
キャラも個性的だし、AnB向けだと思います。
以上、初出場、☆ぴよひな☆ちゃんのステージでした。
こうして欠場した姫ネエを除く6組の出演者のステージが終了。
投票タイムに移ります。
投票箱の場所が変わったもののスムーズに全ての客が投票を終えて、集計に入ります。
果たして神楽坂最初の「アキ天キング」は誰の頭上に輝くのか!?
……と、その前にゲストタイムです。
●ゲスト
今回のゲストは第19回アキ天キングに輝いた、うさぎのなみ平嬢。
今年1月の劇的勝利から半年……本来なら3月にゲスト出演予定でしたが、ご存知の通り震災でAnB自体が中止になりました。
続いて5月は本人のスケジュールの都合上欠席となり、ようやく歴代アキ天キングとしてゲスト出演が出来ました。
さて今回のなみ平嬢のセトリは普段、あまり歌わないところも持ってこよう……という事で早速、一曲目「向日葵」からスタート。
この夏の季節に合わせた選曲だそうです。
うーん素敵。
続いて二曲目、三曲目は連続。
二曲目は「スポンジ」これは結構、ライブでも歌われているし、特徴的な振付&固定層の振りコピが印象的な曲。
そして三曲目……仮に「Next Stage」としておこうか(笑)
多分……結構前から彼女を知っている方なら「あぁー」って楽曲。
ゲスト枠30分なのでまだまだ続く、なみ平タイム。
四曲目は「きこりA」
タイトルは結構ふざけているような(笑)だけど、なかなか奥の深い歌詞が印象的だった。
そして五曲目「ミルク」
なみ平嬢定番中の定番。会場全体が猫になって、盛り上がっておりました。
本当にこの曲は聴けば聴くほど、好きになった楽曲の一つですね。
素晴らしいの一言に尽きます。
長かったなみ平嬢のライブもラスト。
ここまであっという間だから、30分という長さを感じなかった。
ラストに持って来たのは「タイムキーパー」
……思えば、自分がなみ平嬢の楽曲で一番最初に覚えた楽曲。
今思えば、彼女はこの楽曲があったからこそ「イカすアキバ天国」の激戦を勝ち抜けたと思っています。
それだけ自分の中で、うさぎのなみ平と言えば、この楽曲のイメージが強い。
何度聴いても高まる。そして固定ファン層の愛情をビリビリ感じます。
そしてラストのなみ平ミックス……「パリ、チリ、ゆーあん(You and)、みーさん、ショッキング、ピンク、上手投げ!」
会場全体で叫んで、見事に締まりました。
以上、うさぎのなみ平嬢のステージでした。
●投票結果→ED
ゲストタイム終了後、待ちに待った結果発表のお時間。
6組の出演者がステージの上に会します。
そして神楽坂最初のアキ天キングに輝いたのは……
・ひゞかな
初出場にして快挙達成!見事にひゞかなが初挑戦にして一発で勝ち抜きを決めました!
もっともいつもクールな響己は特に表情に喜びを出すまでも無く淡々としている様子でした。しかしやり遂げた感じの顔はしてました。
対照的に奏っぽは驚きと嬉しさの入り混じったような表情で、トロフィーを受け取る時も本当に嬉しそうでした。
色んな意味で対照的だし、正反対の二人だけど、それぞれ優勝を噛み締めているような印象でした。
そんなひゞかなに惜しくも敗れ2位に食い込んだのが……
・森永まみ
司会・FICEによると「二人分」なので恐らく約1,000点差。
会場からも「惜しい~!」との声があちこちで上がりました。
しかし自身初出場の第16回の3位を超える成績に、会場からは健闘を讃える暖かい拍手が起こっておりました。
そして3位に入ったのは……
・SuGARMOON
前評判が高かった分、面目躍如と言ったところでしょうか。
しかし4位とも約30点差の僅差だった経緯もあり、ギリギリ……と言った見方も出来ます。
こうして結果発表を経て、ラストはお馴染み「夢旅」で締めました。
神楽坂初のライブバトルはひゞかなの優勝で幕を閉じました。
●総括
会場が神楽坂に変わって初回のアキ天でしたが、明らかに芝浦時代とは質が違うものとなっておりました。
芝浦と比べて狭い分、熱気がある会場。
この会場の条件をいかに自分たちの味方につけるかで、今後の戦い方にも差が出るものと感じました。
しかし上位2組はこのイベントの性質を理解し、また会場の雰囲気を味方に出来た2組が占めた感は非常に強いです。
そんな中、神楽坂初代のアキ天キングに君臨したのはひゞかなでした。
この二人初出場ではありましたが、あくまで「ひゞかな」としての話。
前述した通り響己はToLady時代に優勝経験もあり、現在もFICEのコーラスとして出演を続けている、いわばAnBの申し子と言っても過言ではありません。
遡ればToLady時代に初出場した第十回から数えて、ほぼ2年、このイベントに毎回出演を続けている経緯からして、今回の出演者の中では誰よりもAnBを知り尽くしていました。
後はその経験をいかに今回、ひゞかなとしてフィードバックするのかが最大の課題だったと思います。
それ故の奏っぽのMC封印だったり、セットリストの組み方だったと思います。
一方で奏っぽもRabbit's時代に勝ち抜けなかった無念をここで晴らしたいという執念みたいなのがライブの最中には滲み出ていました。
そんな二人の想いが一見対照的に見える、ひゞかなというユニットを、一つの方向……つまり優勝という方向に持っていく事が出来たのでは無いかと思います。
ただ二人の実力を純粋に見るのであれば、ユニットとしてはまだ発展途上の段階。
むしろ今回は勝ち抜きを喜ぶというよりは、今後二人が「ぢゃ☆ベストテン」を通じて、どのように進化していくのかが見物になっていくと思いますし、投票した客層もそこを期待した部分があるのではないかと思います。
私個人も今後の二人の「ぢゃ☆ベストテン」でのパフォーマンスの方が気になります。
本当に次回から楽しみにしております。
さてそんな優勝したひゞかな以上に評価していいのが、今回2位の森永まみぴょん。
今回のまみぴょんは本当に凄かった!こんなにいいステージして勝ち抜けなかったのは、めぐり合わせが悪かったとしか言い様が無いくらい素晴らしいステージを披露しました。
正直、久々に彼女のステージを観たのですが、いやいや……ちょっとご無沙汰している間にここまで成長しているとは驚愕の一言です。
でも何が凄いって、トップバッターで2位を獲った点が凄い!
ご存知の通り、このイベントは出演順が先になればなる程、得票的には不利です。
多くのお客様が正午回る前から始まっているこのイベントにお目当てが出ていないのに、最初から居る事自体が少なく「観てないから評価できない」というパターンが非常に多い訳です。
過去トップバッターで勝ち抜いた例はあるものの、ほぼ例外に近く、実はその勝ち抜いた二例を除くと、トップバッターの出演者の成績というのは散々たるものがあります……。
しかも彼女にとって頼りの固定層であるはずのマーベラーの皆様が裏開催の松本香苗イベントに流れてしまうという逆境にも立たされていたわけです。
そんな不利な状況の中、最初から会場全体を盛り上げ、司会のFICEにまで絶賛されるステージを見せたのですから、いかに凄かったか分かります。
正直、自分の中ではひゞかな以上に評価してもいい!非常に価値ある2位を彼女はもぎ取ったと言っていいと思います。
もし出演順がもう少し後なら……そう思えるくらい、素晴らしかった出演5回目のまみぴょん。
MarvelYellの先輩、桜川ひめこ、松本香苗の後に続き「ぢゃ☆ベストテン」の舞台に立てる日がいよいよ現実のものとなるかもしれない……。
逆に残念だったのは3位のSuGARMOON。
歌も上手く、ギターも良くて、ユニットとしての完成度もひゞかなよりは現時点では上だったと思います。純粋な実力は評価できます。
しかし彼女たちはこのイベントで一番やってはいけない事をしてしまいました。
全曲カバー。しかも「けいおん」縛りというのが、更に良くなかった。
全曲カバー……といえば、前回優所した゜*☆姫乃☆*゜ちゃんがしておりましたが、あくまでこのイベントの特性を理解した上でのいわば「奇襲」。今回、SuGARMOONが用意したセトリとは明らかに意図が異なるもの。
今回の彼女たちの「けいおん」縛りのセットリスト……多分、普通のライブイベントでは盛り上がるし、好きな客には大受けだと思います。
しかしこのイベントが求めているのは、言い方は悪いけど「カラオケ大会の延長」ではなく、オリジナリティ溢れるステージです。
例えその場は盛り上がったとしても、それが即ち評価に繋がるとは限らない訳です。
彼女たちは今回初出場だったので、しかも「知らない人も多いだろうから、誰でも分かるセトリで」と臨んだかもしれませんが、それが間違いだったと思います。
結局、今回の出場者の中で一番、自分たちの持っているオリジナリティ、個性を出せなかったのは彼女たちだと思います。
まずは主催のFICEがどうして出場資格に「オリジナルの楽曲が一曲以上ある人」という条件を出しているのか。そこから考えるところからするべきだったと思います。
そして余談ですが、私がこのイベントを「ライブバトル」と表現している意味を考えて欲しい。これは単純なライブイベントではない。皆が己を表現するために熾烈に争う「戦い」の場だという事を理解して欲しい。
彼女たちの次回参戦があるのか分かりませんが、もし次があるなら、その点理解して参加しないと優勝は愚かベスト3に入る事も難しいと思います。
今回3位に入れたのは、あくまで純粋に彼女たちの歌い手としての実力を評価する客層がいたからであり、ステージを評価されたものでは無いと私は思います。
敢えて厳しい事ばかり書きました。彼女たちのファンの皆様は気分を害されたかもしれませんがご容赦ください。
その他の出演者について……。
まずは2回目だったあいむまりん嬢。
恐らく前回よりは自分自身も納得が出来るステージを見せる事は出来たのでは無いかと思います。
オリジナルと昭和歌謡の二本柱で持って、これからも面白いステージを見せて欲しいです。
初出場だった☆ぴよひな☆ちゃん。
パソコンアイドルという時点で突拍子も無い個性を炸裂していたけど、ステージもオリジナル構成でしっかりとパソコンアイドルっぷりを表現出来ていたと思います。
今回ベスト3には入れませんでしたが、入っていてもおかしくないくらい楽しくて、面白いステージでした。
また別の機会に皆のハートに「インストール」しちゃってください(笑)自分も「ダウンロード」します(笑)
同じく初出場だった天使病。
勝ち負けとはまた違った次元で、自分の表現したい世界を演じきったその姿勢には頭が下がります。
憧れの舞台で立派にステージを表現しきった、天使病の挑戦に心から拍手を贈りたいと思います。
またゲストのうさぎのなみ平嬢は流石。
アキ天キングとして、そして一人の歌い手として如何なく実力を見せてくれました。
まさしく勝ち抜くためにはどういうステージをすればいいか。のお手本だったと思います。
また今回は残念ながら欠場した姫ネエさん。
別の機会にAnBの舞台で大暴れしてくれる姫ネエさんを期待しております。
遅ればせながら、誕生日おめでとうございました。
まぁそんなところで。