0429、「マニュアルは血で書かれている」という俚諺(りげん) | ひたすら楽して日本国民2

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いい世来いよと人の云う
お前のことが好きだった

俚諺(りげん)という単語は聞き慣れないだろうが覚えておくと役に立つ。

辞書的には「ことわざ」と同じ意味なんだが見慣れない字面のおかげで、

「ネットスラング」だの「俗語」だのという原義により近い印象を与えられる。

 

・・・まあ、そもそも「諺」の字を読めない人のほうが圧倒的に多かろうが。

 

それはさておき。

 

 

 

 

「マニュアルは血で書かれている」というのはそのままの意味であり、

より正しく表記するなら、

「安全確保のためのマニュアルは、既に流された誰かの血で書かれたものである」か。

 

事故といってもヒューマンエラーから資機材の不調や損耗まで、

原因はあれこれあるわけだが、

いずれにせよ誰かが死ぬとか大怪我するとかしないと、経営者()連中は動かないわけだ。

 

無茶なことをさせるから事故が起こるってのはバカでもわかるはずなのに、

無茶なことばかり要求しておいて、

俺たちは悪くない、現場がルールを守れないだけだと寝言をほざく。

 

日本が銃社会じゃなくてよかったねえ・・・普通の国なら待ち伏せからの銃殺だぞ。

 

安定した給料も出さないし満足な休暇も与えないから、

疲れも取れないしメシも食ってられないしで、

そりゃ睡眠不足や疲労でミスも起こすし、肥満や糖尿病にだってかかるとも。

 

その責任を取るはずの経営者や株主連中は知らん顔をして、

それを法的に追及すべきはずの労働組合は、

経営陣と癒着して退職金やボーナスを満額もらう確約のもとに、労使交渉もストもせず。

 

御用組合と化した労働貴族だらけな労働組合への批判が一切行われることもなく、

そのせいで給与水準や労働環境の改善が行われることもなく。

 

責任を取らない上司のせいで部下ばかりが傷つき、あるいは死んで。

 

そうやって血が流れた結果、ようやくマニュアルに反映されるわけだ。

 

 

・・・この話題は事務職から土木建築まで広く共通するものだ。

ワンオペバイトも、過労死する医者も、誰にとっても共通しているはずの話題だ。

 

でも、誰がなぜどうやって血を流したのかは語られず、

ただ残されたマニュアルだけを、形式主義的に守ればいいと思ってるアホが減らない。

 

高学歴と呼ばれる層がなぜ重宝されるかっていうと、

学力だけなら余っているおかげで、

そういった「余分な」ことを学ぶ時間を獲得しやすいからなんだよな。

 

かくして高学歴な人間の大半は学歴や肩書を自称せず隠すようになり、

他人に向かって主張することもしなくなる。

 

その重要性を訴えかけても、誰も聞く耳を持たないことを、経験して理解するからだ。

 

つまりしゃべり続けている僕は、

あちら側から脱落したからやれているだけだ。

 

聞いてくれないのを承知で喋る無駄に、人生をささげる理由。

 

 

 

 

で、何が言いたいか?

 

 

 

 

 

「血を流して獲得した教訓」ってのは、各国にいくつかございましてですね。

 

たとえば(あくまで一例)。

 

日本というか、自民党の中東外交だけは、絶対に欧米に追従しない。

だから先進国では唯一、パレスチナを否定せず黙認する立場をとっている。

 

なんでかって、欧米にエネルギー資源を依存した結果、

ABCD包囲網=禁輸制裁を食らって、

「奴隷か、死か」というハルノートを突き付けられ、開戦を強いられた。

 

その結果が太平洋戦争、ないし大東亜戦争だからな。

戦後にマッカーサーがアメリカの国会で、

「日本は防衛戦争をしただけ」と公式証言してるくらいには、日本は被害者だった。

 

そもそもなんでアメリカが日本にケンカを売ったのか、

満州利権のせいだという割に戦後アメリカは満州を欲した形跡すらなく、

殺し合ってからたった10年で軍事同盟まで結ぶ茶番ぶり。

 

そこを語ると長いから、

アメリカ内部にハリー・デクスター・ホワイトというソ連のスパイがいたことや、

太平洋戦争の結果何かを得たのは、北方領土を盗んだソ連(ロシア)だけだとは言っておく。

 

つまりソ連が日露戦争で負けた結果、

日本と直接対決したくないからアメリカをけしかけただけ。

だから日米は殺し合って得るものナシ、ソ連だけが北方領土=太平洋への出口を得た。

 

・・・・・・と、いう「本当の歴史」は学校では教えてくれないけど、

そう考えると「軍事同盟を結ぶほど価値があるならなぜ殺し合ったんだ?」という、

最も根源的な疑問がスッキリ解消するから、覚えておくといい。

 

 

 

いずれにせよ、日本は血を流して教訓を得たわけだ。

 

欧米は信用ならない、と。

 

自分から売ったケンカでクソまみれになったのにケツすら拭かないクソ野郎だ、と。

 

 

 

だから石油資源欲しさに中東外交を展開するし、

宗教的には常にニュートラル(中庸)であろうとするし、

あるいは資源を有する途上国への支援では絶対にウソをつかず、誠心誠意行ってきた。

 

そういう「善意が見返りを求めてのもの」であれ、

国際外交においては当たり前で、

どこの国だって自国の利益を最大限死守する必要がある。

 

資源を優先的に売るから、俺には金銭や技術や医療の支援をくれ、と。

 

日本は先進国としての経済力と国際的信頼や先端技術力、

ないしは災害大国としての災害復興支援能力を提供することで、

各国の民意を着実に獲得してきた。

 

為政者にワイロを配って国家・政策レベルで歪める中国のやり方、

あるいは武力や財力で恫喝して従属させる欧米のやり方では、

一番大事な庶民感情=民意を獲得することができない。

 

そして民意さえ掴んでしまえば、狂った為政者に対する敵愾心が募るだけ。

 

「誠意のゴリ押し」という意味不明な王道戦術による正面突破を繰り返してきた日本は、

たとえ政治レベルで存在感がなかろうと、

庶民レベルでは圧倒的な存在感を得るに至ってるわけで。

 

現代社会においてこれを実現できた有色人種国家は、有史以来日本だけである。

 

 

 

 

 

↑これを政治家目線で考えてみてほしい。

実に恐ろしいことだとわかるだろう。

 

日本のアニメや漫画(anime、manga)が世界中で大人気で、

今年中にも国内市場と世界市場が規模を逆転するといわれているが、

日本製コンテンツで育った人間が、親日感情を抱くのは自然なことだ。

 

そうなると経営者や政治家、アイドルやプロスポーツ選手でさえ、

アニメが好きだ、漫画が好きだ、日本が好きだということになり、

「反日思想に基づいて行動する悪党」連中にとってはひどく都合が悪いことになる。

 

アンパンマンなんて世界中の子供向け市場を盛大に荒らして(!)まわってるし、

かつてポケモン、ナルト、ワンピースで育った大人が今、

親や祖父母となって、子や孫にあれこれ教えてまわっているところだ。

 

こうなってしまうと、定着した意識や習慣の除去は難しい。

というより、政治レベルでは不可能に近い。

 

需要に基づく経済を構築してカネを稼いでいる以上、需要を殺せば経済も死ぬ。

アヘン戦争や禁酒法でどうなったのかという話でもある。

 

これを外務省いわく広報文化外交、パブリック・ディプロマシーともいうのだが、

「好きで楽しくて幸せなだけだからこそ防げない文化的な侵略」だとみれば、

日本のソフトパワーを警戒し、恐れ、憎む存在は大勢いるわけだ。

 

それがいつもの中韓北露の反日パヨク四兄弟なんだが、まあそれくらいにしておこう。

 

 

 

 

欧米が好き勝手に宗教対立で西アジア・中東を荒らして回るなら、

欧米を止める手立てなんか誰にもないわけだから、

日本はせめて庶民への支援だけは決して欠かさない。

 

自民党はアメポチだと怒鳴り散らす外交オンチ・政治オンチはいっこうに減らないが、

中東外交を見ていれば、自民党が血の涙を流してやってきたものが見える。

 

テレビや新聞でも日本の中東外交を大きく報道することはないけれど、

それは「自民党政権が」「戦後ここまでずっと続けてきた」「日本人の」成果だからな。

反日反米が社是ないし国是である、中国人韓国人朝鮮人だらけのパヨクマスゴミは、と。

 

大半の日本人にとっては中東外交なんかどうでもいいことだし、

GDP獲得や株や貿易の相手になる米中ないしせいぜい台豪韓のほうがよほど重要だが、

エネルギー資源的=戦争回避条件的にはとても重要なこと。

 

 

 

 

あなたにもあるだろう?

血を流して得た教訓の、ひとつかふたつくらいは。

 

「転んだら痛い」でもいい。

「お腹を壊したら下痢をする」でもいい。

 

説教臭い大人になりたくないなら、早いうちから学び続け、

忠告や警告はきちんと吟味したうえで理解し、習得しなければならないと、

今ならわかるはずだ。

 

間違ったものを間違っていると断じ、

重要なものを必要だと断じることができる、

その技能は、遺伝や教育で得るのは極めて困難だ。

 

あくまでも、それらを全て同時に獲得し保有した個人による所業だ。

 

僕のような、特殊な個人の。

 

 

 

 

 

所「業」って言葉は御「業」(みわざ)と同じ、

「技」じゃなくて「業」の字だからな。

 

このブログで書いている記事は、技じゃなくて業であったらいいなと思っているのさ。

 

僕が血を流して得た教訓は、

「無駄で不可能だからといって諦めるべき理由はない」

「永久に続く苦痛と徒労を代償として、誰もが正義と正論を説く資格を得る」ということさ。