ヒーロー番組は教育番組です ver. 1.5 | 歴史考察とっきぃの 振り返れば未来

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歴史、日本のカルチャー、勉強法、生徒物語などを随時、更新していきます。

こんにちは。

歴史家とっきぃです。バージョンアップ記事です。

初稿は2021年7月10日です。

 

コロナ騒動で世界が迷惑しています。

日本も例外ではありません。緊急事態宣言をまた出しました。

各国、できることはなりふりかまわずやっています。

日本が誇るノーベル賞学者、大村智博士が寄与した虫下し薬、イベルメクチンが、諸外国で絶賛です。ブラジルやインドでは驚異的に症状が軽減したとの声も出ております。治験が済んでいるもので効果があるものならなんでも使う。これもありだと思います。

ワクチン利権一本で、無視し続けた政府もとうとうイベルメクチンの治験を許可しました。

 

危機になれば、人間の本質が出てきます。歴史上でも、危機を乗り越えた人物は例えば、カエサル、信長、家康を採っても、三者三様です。ユリウス・カエサルや織田信長は割りと楽観的で、常に自分を信じた好男子ですが、最後の最後で運を使い果たしました。たぶん本人も納得して息を引き取ったんじゃないかと愚考します。

家康さんはちょっと悲観的で、物事を大まじめに考えますから、事あるごとに苦しんだことでしょう。そういう人物だからこそ、徳川260年の基礎をつくれたのです。この人以前と以後では、日本は全く違う社会です。室町時代は指導者が「今だけ・カネだけ・自分だけ」にまみれ、結果として、応仁の乱に帰結しました。

それが江戸時代には、「武士道」なり「商人道」なりといった規範(英:norm)が成立、盗人まで「道」があるという、ものすごい国に成長したのです。もちろん現代にも続いています。

 

国民が成長した一方で、政府はまったく進歩していません。国民の望まないオリンピックを強行したり、飲食店に「禁酒法」を出したり、「欲しがりません勝つまでは」と、令和日本は明治帝国末期の様相をおびてきました。引っ込みがつかなくなったのでしょうね。

「金ヶ崎の退き口」をやった信長みたいな胆力は、菅義偉首相にはありません。安倍前総理がやった一律10万円支給もできず、年収1千万台で線引きをして複雑な審査を設けて限定支給をしようとしています。線引きをすれば必ず憎悪が発生します。なぜなら、それぞれの家庭がそれなりに家計を営んでいるからです。ベーシックインカムは国民一律でおこなうべきです医療費三割負担を維持するのは言わずもがなですね。

菅総理は毎朝欠かさず、新聞五紙に全部目を通すそうです。それを秘書にも強いているらしいです。要するに情報源は新聞です。だからろくな采配ができない。自分よりも情報が多い竹中平蔵や、二階幹事長、虎ノ門(米国大使館)の意見に右往左往しているのが現状でしょう。しかも独裁者です。せめて、ヒットラーほどの力量があれば助かるのですが、無いものねだりですね。

 

フランス革命でもなんでもそうですが、昨日まで許されてきたことが、今日いきなり許されなくなる。これは普通にあることです。

ベルサイユのばら』で読み解くフランス革命 (3) - Vばら原作『ベルサイユのばら』集英社

すき家のワンオペもそうで、「お客様はより美味しいものを求めている、従業員もそう思っているはずだ」と、オペレーションにえらい手間のかかる定食を導入した。フタを開けてみれば、社員の大量ボイコットです。同時シンクロで起こった興味深い現象でした。いままでありえなかったことがおこる。これを急性アノミーといいます。規範が崩壊するのです。

すき家 バイト反乱で店舗閉鎖 全国で250店以上 今こそ闘う労働運動を甦らせよう 6・8全国集会の成功を | 国鉄千葉動力車労働組合

国家もすき家も同じ人間集団である以上、同じことがおこってもおかしくありません。小池百合子が国に飲食店に酒類提供させるなと要請しました。国はあろうことか、飲食店の苦手な金融機関を通して要請するという、陰湿で汚い手段を取りました。この処置を飲食店経営者は決して忘れないでしょう。国民の間で憎悪をかきたててシレッとしている、まさに「今だけ・カネだけ・自分だけ」の世界です。

今の日本政府は信用に値しません。

 

日本人はいったい何を信じて明日を生きていけばいいのか。

まずは「思う」ことです。松下幸之助翁の言う「まずは思わなあかん」と同義です。

どういう明日を自分は望んでいるのか。それを未来の側から構築していきます。日露戦争を通して「坂の上の雲」を夢見た明治日本も、戦後の高度成長も、明日を思うことで生じた現象でした。

バブル期ですら、「ずっと徹夜続きだよ」と自慢げにリゲインを喉に流し込むジャパニーズ・ビジネスマンが理想でした。

すべて「思い」から発しています。

個人起業家の理想の魅せる戦略「24時間戦えますか?」 | 年齢を魅力に変えるじぶん史上最高!最&高じぶんなる方法
「思い」は学ぶことから生まれます。そして体験することで確信します。教育の重要性は今も昔も変わりません。エネルギーや医療と同じく、これだけは民間活用してはならないのです。英語特区とか笑えますよホント。ゾル大佐がムカデラスにやらせたショッカー教室じゃないんだから。。。

ムカデラスと再生ゲバコンドル、再生サラセニアン : 支配人のたららんな日々♪東映

 

男子教育のテキストとして優れているのは、いわゆるヒーロー番組です。昭和時代には多くのヒーロー番組が作られました。

令和時代に放映されている東映のヒーロー番組の源流は昭和時代に求められます。基礎を打ち立てたのは石ノ森章太郎と円谷英二です。特に石ノ森章太郎の「仮面ライダー」と「ゴレンジャー」は、人間にとって何が大事かを子供に育(はぐく)んだ教育番組そのものです。前者は巨大な悪の組織に単身でかつ無償で戦う孤独なヒーロー、本郷猛が主役です。個人としての苦しみは胸に秘めて、人間の自由のために今日も戦う仮面ライダー、そして本郷の苦しみを受けとめ、自暴自棄になりがちなヒーローを叱咤激励するおやっさん、ともに歩んでくれる盟友、滝和也。

師弟愛に友情、派手なアクションに隠れた道徳こそヒーロー番組の真髄なのです。やられても、やられてもそのたびに立ち上がり、特訓を重ねて新技を生み出すヒーローたち。彼らの背中を見て子供は精神を構築していきます。

制作スタッフの思いも尋常ではありません。深いテーマを子供にもわかりやすくほぐして説いたエネルギーはどこからきたんか、それもやはりスタッフの必死な「思い」です。帰宅して女房子供に顔向けできる仕事をしたという誇りです。

 

宮内洋は語ります。「お子様番組って何ですか? 内容は子供に分かりやすく作っているかも知れないが、映像のプロが心血注いで作った作品をお子様番組と呼ぶのは心外だ」と。

風見志郎」のアイデア 16 件【2021】 | 仮面ライダーv3, 風見, ライダー東映

ヒーロー番組の役者さんはプロとして、子供の心に訴える演技を要求されます。そしてそれに応えているんです。

子供は正直です。その子供の目に耐えうる番組を作った東映さんや円谷プロには脱帽です。円谷プロに至っては「ウルトラセブン」をSF作品として制作しました。なればこそ、「ノンマルトの使者」や「超兵器R1号」といった傑作回が生まれるのです。「アンパンマンのマーチ」と同じで、妥協しないのです。そしてスタッフの熱い思いを支えたスポンサーの武田薬品工業。本当にありがとう。

 

東映の刑事ドラマ「特捜最前線」では、ヒーロー番組の主役が多く採用されました。なぜか、子供の心を振り向かせる力量のある俳優さんだからです。子供の心をつかめるのだから演技に間違いないという制作側の判断でした。事実、「特捜最前線」は社会派ドラマとして成功し、10年ものロングラン作品となりました。

特捜最前線 - 夏夕介さん(叶刑事)逝去 | Facebook東映

上記を鑑みるに、平成時代になって「仮面ノリダー」とか、「ウチムラセブン」とかいった茶化した番組が生まれたのは、日本が傾く前兆でした。こうした番組が台頭するにおよび、ヒーロー番組を命がけでつくってきたスタッフはどういう気持ちだったでしょう。

たかがお笑いです。大きな心で受けとめる度量も必要でしょう。

ですが、バラエティー番組には「隠された道徳」がありません。

こういうくだらない番組の人気が出た事自体、日本人の劣化がすさまじいと言えます。

 

結果としてヒーロー番組は商売に堕ちてしまいます。平成ライダーのお客様は子供ではなく子供のママになります。ちょっと未熟で幼さの残るイケメン俳優が起用され、スポンサーであるバンダイの主導で制作がなされます。ストーリーも複雑になり、読み解くのに時間がかかる凝った作品ばかりです。まぁ、いいです。時代が求めているものに対応しただけですから。

 

女の子はともかく、男の子には「ヒーロー体験」というものが必須です。英雄体験を通して本物の男になっていくのです

 

どうして「スター・ウォーズ」が人気があるのか、斬新なメカニックだけが要因ではありません。ルーク・スカイウォーカーの成長物語だからです。

新「スター・ウォーズ」にオリジナルキャスト3人復帰!ルーカスが明言 : 映画ニュース - 映画.com

週刊「少年ジャンプ」がメガヒットするのも、同じ理由です。ケンシロウや大空翼の成長談義がジャンプの本質です。

思えば、数多くのヒーロー番組を作ってきた東映のスタッフは間違いなく本物の男たちでした。

 

日本の若者は元気がない。当たり前です。学習教材をはじめ処理能力ばかりが発達したからです。生きるにはエネルギーが必要です。

そのエネルギーは「思い」から生まれます。

 

精神エネルギーを「天与のもの」(あって当たり前)と勘違いしたのは、戦後日本の誤りです。自動的に生成されるのではなく育んでいかなくてはならないのです。思いは規範へと成長します。そして夢となり、目的へと結実します。その中で弱い自分とタイマンはることもあるでしょう。改造人間の大いなる力を過信したヒーローも同じです。新手の敵に翻弄され、自棄に走る一文字隼人を叱咤したのが立花のおやっさんでした。

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「おやっさん、だが今の俺には……とてもアリガバリを破る自信は……」

東映さんがYouTubeでヒーロー番組をアップしています。

無料で鑑賞できます。

できれば女の子向けの配信もお願いしたいところです。

プリキュアシリーズを見て、朝ごはんをモリモリ食べて登校しましょう。スタッフの思いが満載です。

 

まだ間に合います。

ショッカーに成り下がった日本政府なんて、うっちゃっといてヒーロー道を駆け抜けましょう! 乞う。明日のSAMURAI!PDVD_029.jpg

「五郎君、私は勝った。アリガバリに勝った。五郎君も早く病気を治すんだ」

 

 

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