「民営刑務所」~日本版プラン・メキシコへの道(16)~ |   「生きる権利、生きる自由、いのち」が危ない!

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徳冨蘆花「謀叛論」を再発見してたら、
「ソクラテスの弁明」が、なぜ好きなのか、最近になって納得し始めた今日この頃です。


前回記事は、刑務所運営には、
運営コストが掛かってくるために、
驚くべきコスト軽減措置の動きについて見ました。
そして運営コスト軽減策の動きの一つとして、
刑務所に、”低賃金労働が導入される”動きを、
すこし紹介したところで、記事を終えました。


今回から何回かに分けて、
コスト軽減策」どころか、
利益を生みだす
採算化」あるいは「民営化ビジネス化
の方向に向かってきている「アメリカ刑務所」の模様を、見ていきたいと思います。


過去記事でも引用しましたが、再度引用します。


アメリカにおける刑罰国家抵し難い勃興は、
規制緩和公共部門の縮小などの
ネオリベ政策矛盾しない
むしろ、
ネオリベ政策を写真の陽画ポジ)だとすれば、
刑罰政策はその陰画(ネガ)
――しかも単に写真のポジに対して
ネガの本質を映し出している
というだけではなく、
ネオリベ政策の本質を映し出している
という意味でも陰画――
をなしている。

[刑罰政策が、
一方のネオリベ政策に対して、
陰画(ネガ)的な形で機能している]
というのも、
不安定で劣悪な労働条件
市民に義務として課す上でも
また福祉サービスを縮小し
これ[福祉サービス]に依存する受給者
制裁を受ける仕組み
福祉制度を作りかえる
上でも
貧困に対する厳しい刑罰制度の実施
不可欠だから
である。
(引用者中略)

 アメリカの刑罰装置
貧困層統治政策において
重要な位置を占めている
すなわち、劣悪な労働市場都市のゲットー
そして改悪された社会サービス
三重苦に喘ぐ貧困層に対して
限りなく無権利状態の労働押し付ける役割
果たしている
のである。”
(『貧困という監獄~グローバル化と刑罰国家の到来~』P.92)


塀の外の貧乏人>に、
劣悪で低賃金な労働」を”市民の義務”として
強制的に課すための理屈である
ワークフェア就労)」のイデオロギーを、
ネオコンシンクタンク
および<ネオコン学者知識人>が用意し、
ワークフェア」のイデオロギーを、
世間に唱えられている中で、
塀の外の困窮者>に、
劣悪・過酷な低賃金労働が課されるのならば、
犯罪で収監されてしまっている塀の中の囚人>にも、
ワークフェア就労)」を課していいのではないか
という提案や声が出てくるのは、
想像に難くありません。

ネオリベ思想の代表的存在の一人である
フリードリッヒ・フォン・ハイエクが創設し、
メディア王のルパード・マードック主導の下で、
1989年に連続セミナーを開催したことのある
イギリスのシンクタンク<IEA経済問題研究所)>が、1997年に、ネオコン(新保守)御用学者の
チャールズ・マーレイを招聘しての講演で、
御用ジャーナリストたちと
会場を埋め尽くした政策立案者たちの前で、
アメリカのネオコン(新保守)・サークルの内で
大流行
している”アイディア”が、
宣伝・公開されます。

それは・・・・・・
刑務所の運営費は、
耐え難い財政負担などでは全くなく
むしろ、社会全体のために熟考されていて
しかも採算が見込める素晴らしい投資だ”と。
(『貧困という監獄~グローバル化と刑罰国家の到来~』
邦訳P.43-44)



採算が見込める素晴らしい投資!?」


ロイック・ヴァカン教授は、
採算が見込める素晴らしい投資”と化した
アメリカ刑務所の世界」の模様を紹介しています。


”・・・アメリカ国家は前例がないほどに
刑務所政策拡大させたが、それに伴って
民間企業による刑務所産業
驚異的な発展を遂げた

最初の民営刑務所ができたのは1983年で、
現在では[1999年刊行当時]すでに囚人の7%近く
民営刑務所に収容されている
(1990年には1万5000人足らずであったのが、
現在では13万2000人を収容。)
毎年45%増という高成長を記録していることを
考えれば、5年後には3倍の35万人
(フランスの全囚人数の7倍)に達すると予想できる。
17の企業が運営する140余りの民営刑務所が、
テキサス、カリフォルニア、フロリダ、コロラド、
オクラホマ、テネシーをはじめとする、
約20の州に点在する

その中には、
すでに存在する刑務所運営だけを担い
監視サービスの職員を供給するだけの企業
もある。”
また刑務所に必要な業務と物資のすべて
つまり建物の設計から財政建設管理運営
保健人事を担当し
さらに他の裁判所から送られてきた受刑者
収監
移送まで請け負うところもある。
囚人が超過する州
刑務所に空きがある州との間で
囚人の輸出入を行なう市場発展しており
一部の刑務所は、
民営刑務所お金を支払って
前科者収容してもらっている


アメリカ矯正会社、矯正サービスコーポレ―ション、
セキュリコー(本社ロンドン)やワッケンハットなどの
刑務所企業証券市場に上場した
それ以来刑務所産業
ウォール・ストリートで人気ビジネスの一つになった

実際、公営民営刑務所関連市場売上は、
40億ドルにものぼる
また、1996年だけで
26の連邦刑務所と96の州立刑務所の建設が
始まったことからも、
それ先行きの明るい市場であることがわかる”

(『貧困という監獄~グローバル化と刑罰国家の到来~』
邦訳P.86-87)

<関連記事>
「日本版プラン・メキシコへの道」シリーズ記事一覧~「貧困」と「監獄」と「軍隊」と~

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プランメキシコ
麻薬撲滅に名を借りた
NAFTA軍事化


http://democracynow.jp/video/20080731-2 
(Democracy Now Japan より)(2008年7月31日放送)


北米自由貿易協定
NAFTA)発効
から15年

当初約束された経済繁栄とは裏腹に
メキシコは
米国に
安価な労働力を供給する
移民工場
になっています

        

それに追い討ちをかけるように、
ここへきて
NAFTA軍事化の動きが
顕在化
してきました。

ブッシュ政権が
2008年6月に打ち出した
麻薬撲滅政策プランメキシコは、社会経済対策をおろそかにして
軍事方面ばかりに力を入れています
初年度予算4億ドルの大半は、
米政府と契約する傭兵会社
メキシコ軍の手にわたります

(引用者中略)

NAFTA2005年
北米3国の経済協定から
安全保障合意へと
拡大
されました。
これにより
カナダ
メキシコ
米国の安全保障の傘の下に
取り込まれ

ブッシュ政権のテロ戦争に
巻き込まれる
ことになります。
プランメキシコ
テロ対策や国境警備を含む
地域安全保障協定であり、
麻薬戦争を口実に
NAFTAを武装するもの
だと、
ローラ・カールセンは言います。

その目的の1つはメキシコの石油です。
メキシコ政府
石油事業の民営化を狙っていますが

これには国民の大反対が予想されます

そのため社会全体を軍事化し
国家の支配力を
強化しよう
としている
というのがカールセンの見方です。
街頭に軍を配備して
民営化反対の運動
弾圧する準備
であり、
プランメキシコ
警察による人権侵害を
助長する
ことになるでしょう

弾圧されるのは
主に社会運動
です。
チアパス州のサパティスタ運動に例をとれば、
麻薬製造を捜査するという建前
軍隊が入り自治共同体を攻撃
しています

天然資源や自治を守るための闘争で、
先住民が危機にさらされているのです。
(中野)


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オタク夫&妻さんのブログより転載。
”【緊急!】
 高浜町も11月5日(月)に。

岩手県大槌町からの瓦礫です。

抗議お願いします
 

岩手県大槌町 http://www.town.otsuchi.iwate.jp/
大槌町役場 電話:0193-42-2111 FAX:0193-42-3855

環境整備課 電話:0193-42-8722
メール:
kankyouseibi@town.otsuchi.iwate.jp
 
福井県高浜町
 
http://www.town.takahama.fukui.jp/page/seisaku/gareki2-1.html
焼却実施日 11月4日(日)
 埋立実施日 11月5日(月)
 住民課   0770-72-7703
 政策推進室 0770-72-7711

我が家は正直、静岡の焼却より危険です。
一年の半分以上は日本海からの風向きで、
福井の風は岐阜・愛知に流れます。

断固、阻止しましょう!”

引用者付記、昨日11月2日(金)に、
担当窓口に電話で問い合わせてみると、
現状の段階では
焼却」「埋め立て」が行われる予定なのだそうです。
福井県で焼却されるのですから、
「岐阜」や「愛知」にかぎらず
近隣の「京都府」や「滋賀県」や「石川県」
にも、汚染が及ぶのではないでしょうか?
他人事のように傍観していると
きっとアナタが安心して口に入れる事ができる産地も

そして安心して住めるところも

アッと言う間に、この日本から消えてなくなるでしょう

政府は、確かに殺人的で残酷ですが、
アナタを殺すのは
あなたの無関心であることをお忘れなく


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いま、子どもが危ない!
--福島原発事故から子どもを守る
世界市民アクション--

子どもたちを
福島原発事故による被ばくから守るため

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