「刑務所の増設」と「刑務所運営費削減」措置?~日本版プラン・メキシコへの策動(15)~ |   「生きる権利、生きる自由、いのち」が危ない!

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徳冨蘆花「謀叛論」を再発見してたら、
「ソクラテスの弁明」が、なぜ好きなのか、最近になって納得し始めた今日この頃です。


刑務所を作るためには、
おカネが掛かり
そのために公債を発行までしており
また看守をはじめ様々な刑務所運営スタッフの
雇用の必要も、新たに出てくる
――地域雇用創出でもある――にもかかわらず
「監獄制度」関連の従業員数が、
アメリカ国内第3位の雇用者数に
膨れ上がるほどまでに
刑務所の急激な増設が、
なぜ時代的に成立したのか?
について、
前回は見ました。

刑務所増設の裏事情~日本版プラン・メキシコの為の「雇用融解」への策動(14)~

その理由としては、

〇(社会問題の根底にある)
≪「ネオリベ政策」の矛盾を隠し
問題をすり替えてくれる
≫から。

〇「刑務所建設および運営が、
じっさいに地元住民の雇用をもたらす”意味」でも、
また「<貧困層>を収監することで、
統計(トリック)”に
失業者の『数値を引き下げる』意味」でも、
トリック的かつ実質的に
失業率を改善させる
≫から。

〇「刑務所建設誘致および運営が、
環境問題騒音など公害の面
クリーン”な事から、
一時的
かつ表面的には
――結果的かつ全体的には悪循環なのに――、
地元の選挙立候補者選出議員
票稼ぎ
人気稼ぎに繋がる≫ため。


そして今回からは、
刑務所運営」および「刑務所ビジネス」の
模様について、見ていきたいと思います。

今回は
刑務所の運営費用コストが割高なこと」と、
その割高な運営コストへの「対処措置」についてです。


まず、刑務所増設の割には、
刑務所運営には、カネが掛かる事についてです。

”この10年で、カリフォルニア州は
刑務所の建設・改築に53億ドルも費やし
そのために
100億ドル以上の公債が発行された。
4000人を収容する刑務所を一つ作るのに
平均して建設費が2億ドルかかり
1000人の看守を雇用する必要がある。”
(P.83)


大量投獄政策が、
貧困撲滅」の手段としては
きわめて割高な政策であることは
明らかだった。”
収監者の数増加し続け
囚人の高齢化が進み、
投獄にかかる一人当たりの費用
きわめて高額だった。
たとえば、カリフォルニアでは、
囚人一人当たりにかかる費用
年間2万2000ドル
で、
これは4人世帯に支給される
要扶助児童家庭扶助(AFDC)」の額の
3.3倍に相当する


そこで州当局は、
経費削減のため4つの措置をとった。


一つめは、
刑務所内の生活サービスの水準
引き下げである。
こうして教育、スポーツ、娯楽などの
囚人に与えられた「特権や、
すでに大幅に縮小された社会復帰のための活動
(カリフォルニアの刑務所予算の5%以下)
制限または廃止された


二つめは、
ビデオ、情報通信、バイオメトリー、遠隔医療などの
技術革新によって、
看守の業務の生産性を上げることである。


三つめは、
投獄にかかる費用の一部を
囚人本人その家族負担させる
という戦略だった。
すでに約20の州と何十もの都市部の郡では、
囚人
滞在費を「請求され

書類作成費も徴収され
食事代診療費
さらに
洗濯機、作業場、電気、電話などの
サービス利用する毎に
追加料金を支払わねばならなかった

こうして刑務所にいた際
やむなく負わされた借金の取り立てをめぐって

元受刑者が法廷に引きずり出される

という事態が発生するようになった。


4つめ
準備段階のものであるが(1999年刊行当時)、
刑務所
大量の低賃金労働を
再び導入すること
である。

すでにアメリカの刑務所では
実際に、
低賃金労働が行われており
マイクロソフトTWA
ボーイングコニカなどの
大企業
が、
マイナスのイメージを避けるために
下請け企業を介して
頻繁に仕事を依頼している
とはいえ、刑務所産業は
厳格な法的制約に縛られているため、
現在(1999年刊行当時)、
こうした労働に従事する囚人は
15人に1人だけだ。
そこで、
このような制約の解除を目的とする法案
最近、次々に作成された

多くの専門家は、
刑務所での労働は、
ワークフェアによって塀の外の貧乏人
労働を義務づけた(※)以上、
塀の中の貧乏人である囚人にも
同じことを義務づけるのは
いかにも筋が通っている

この四つめの措置は、
福祉国家から刑罰国家への移行に伴って
発生した桁外れの出費抑制
目的としている

それは、
すでに最貧国層に対する
福祉プログラム削減の根底にある

商品化イデオロギー」を
司法の領域にまで拡大すること

つまり、監獄の民営化にほかならない。”
(ロイック・ヴァカン 『貧困という監獄』 邦訳P.84-86)


”最貧国に対して課される福祉プログラム削減
の根底にある「商品化イデオロギー」”とは、
どういう事でしょうか?


これは恐らく、

”開発”のために途上国などが、
先進国の銀行や世界銀行から借りた借金を、
返済できなくなった時に、
IMF(国際通貨基金)が
一時的に建て替える代わりに、
条件として突きつける「コンディショナリティ
構造調整プログラム)のことを指しているものと
思われます。

IMF
が課す「構造調整プログラム」は具体的には
減税」、
資本特権の強化
衛生保健医療教育電気上下水道といった
公的基本サービスへの支出の削減
それらも含めた公共事業公的機関民営化」、
自由化および規制緩和
といったものがあります。

ピエール・ブルデュー「新自由主義は”エイズのようなもの”/征服の武器だ」(『私物化される世界』) 

ネオリベ新自由主義」政策の帰結により、
失業非正規雇用雇用不安定化一般化
もたらされ、
それにより”社会が荒廃化”したにもかかわらず、
それを、
ネオリベ政策を”是”とする
ネオコンシンクタンク>が生み出した
新しい刑罰政策」でもって”穴埋め”する、
という問題のすり替え責任転嫁欺瞞ぶり
を、
これまでの一連記事で見てきたわけですが、
そうした欺瞞的弥縫策
が、
様々な思惑事情が重なって
アメリカ国中に”刑務所の増設”という形で、
広まっていくのですが、
その刑務所建設および刑務所運営は、
経費が嵩(かさ)んでくる為に、
公営刑務所ならば特に、
自治体政府の財政を圧迫しないように
上に引用した文章で見たように、
さまざまな刑務所運営コストの抑制策
運営費用の創出策囚人の低賃金労働の導入)が、
取られるようになる動きを、私たちは見ました。


財政を圧迫させないように”と
表面的には
あたかも筋が通っているかのような措置は、
ネオリベの犠牲である<貧困者
生贄(いけにえ)
し、
そして延(ひ)いては、
社会全体の「雇用融解」と「雇用不安定化」に、
寄与する事になります。

そうした「刑務所」運営方法が洗練化されて、
民営刑務所」が、増加し始めるのでした。


民営”という事ですから、
ビジネス”として成立する
という事を意味します。

――――――――――――――――
(※)”「ワークフェア」によって
塀の外の貧乏人に労働を義務づける
”について


:ニューヨーク大学のネオコン(新保守)政治学者の
ローレンス・ミードなどネオコンの知識人たちは、
貧困を解消するには、
ちょうど徴兵制でもって、軍隊に強制入隊させるように
労働意欲も自発性も期待できない<底辺層>には
労働を義務づけるべきだ”といった主張を展開した。
「貧困」の原因は、社会構造にあるのではなく、
貧乏人の行動や振舞いにある為、
貧困に対する最良の措置は、
「彼らの生活を矯正・指導する」こと
であり、
それでもって国家は、公的秩序を維持することができる
といった主張を展開。
その一環として、
貧困者の低賃金劣悪労働への義務づけ」が盛り込まれた。
また「国家がなすべき事は、
最低賃金の引き上げや、社会保障制度の拡充ではなく、
求められる行動(働く)”を取らない者を”罰する”事であり、
働かない事(政治的行動)に対しては、
権力を行使する必要がある
」という主張さえ、
ローレンス・ミードは展開しているという。
(『貧困という監獄』P.35-36)
アメリカでは、1996年<民主党>のクリントン政権のもとで、
イギリスでは1999年「ニュー・レフト(新左翼)」のブレア政権の下で、
”国家福祉”政策!?として、
「ワークフェア(就労)」が義務づけられた
関連記事
〇 刑務所増設の裏事情~日本版プラン・メキシコの為の「雇用融解」への策動(14)~
〇 HNK取材班『生活保護 3兆円の衝撃』は、「維新」推進のプロパガンダ本かも!?
〇 政府が、あなたのお子様やお孫さんを、傭兵産業(民間企業)や海外派兵に、刈り取っていくための方法

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オタク夫&妻さんのブログより転載。

”【緊急!】 

福井県敦賀市につづき
高浜町も11月4日
)に
岩手県大槌町からの瓦礫です。
抗議お願いします。

岩手県大槌町
 
http://www.town.otsuchi.iwate.jp/


大槌町役場 電話:0193-42-2111 FAX:0193-42-3855
  http://www.town.takahama.fukui.jp/page/seisaku/gareki2-1.html

福井県高浜町

焼却実施日 11月4日(日)

 埋立実施日 11月5日(月)
 住民課   0770-72-7703
 政策推進室 0770-72-7711

環境整備課 電話:0193-42-8722
メール:
kankyouseibi@town.otsuchi.iwate.jp



我が家は正直、静岡の焼却より危険です。

一年の半分以上は日本海からの風向きで、福井の風は岐阜・愛知に流れます。

断固、阻止しましょう!”
【岩上安身より】
IWJの現状のご報告
こちらから
―――――――――――――
岩上安身トークカフェ in 青森
2012年11月3日(土) 18:00~
http://iwj.co.jp/info/whatsnew/?p=17838
―――――――――――――
岩上安身トークカフェ in 秋田
2012年11月4日(日)
http://iwj.co.jp/info/whatsnew/?p=17944


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【拡散希望!】
11/4 プロジェクト99%タウンミーティング in 市川公民館
のお知らせ☆
◆プロジェクト99% 
~99%の人たちのために働いてくれる政治家を探す 
応援する 日本を変える


次の選挙は日本の明暗を分ける大事な選挙
脱原発、脱増税、脱TPPの候補者を選挙で勝たせるための
ミーティング
「タウンミーティング@市川 with 安部芳裕さん」

日時:11月4日(日)
午前10時から12時ごろ(午前9時半開場)

場所:市川公民館 第2会議室
(「虹の天使プロジェクト」の名前で予約してあります)
市川市 市川2丁目33番2号 
電話:047-321-1171(駐車場はありません)
JR総武線市川駅北口から徒歩3分
参加費:1,000 円
定員: 35 名(先着順)
※参加希望の方はお申し込みください。
1)お問合せ・お申込み先:フィンドレィ麻紀 maki.findlay@gmail.com
2)こくちーず http://kokucheese.com/event/index/57556/

【プロジェクト99%とは?】
原発も増税もTPPもいらない。そんな国民の声を完全無視する今の政治。デモや署名活動をしても、
利権を握る1%のパワーは強力で、民意を汲み取ってもらえない。
それなら、わたしたち99%の国民が連帯し、国民のために働く政治家を応援して、彼らに政権を取ってもらうしかない。
民主主義は多数決。おカネでは勝てなくても数なら勝てる!そんな大きな目標を掲げて、
2012年3月28日にスタートしました。
プロジェクト99% <https://project99.jp/vote/>
タウンミーティング全国展開中です
<http://project99.jp/?page_id=3595>

【安部芳裕氏プロフィール】
プロジェクト99%代表。サスティナブル経済研究所所長。ソーシャルアクティビスト。
著作は「だれでもわかる地域通貨入門」「ボクらの街のボクらのお金」「金融のしくみは全部ロスチャイルドが作った」「日本人が知らない恐るべ
き真実」「金融崩壊後の世界」「国際銀行家の地球支配/管理のしくみ」「みんなが幸せになるお金の話」「原発大震災の超ヤバイ話」「原発震災
後の日本の行方~知られざるTPPの真実」「世界超恐慌の正体-コーポラティズムvs国民国家の最終戦争」など多数。
持続可能な自立型経済の構築をテーマに情報を発信している。

主催:ぬちぐすいの会(http://naturalstudio.wordpress.com/
共催:虹の天使プロジェクト
http://maruta.be/nijinotenshiproject