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子どもヤマビル研究会

2011年から市内の小中生とともにヤマビルの生態研究をしています。「ヒルは木から落ちてこない」の著者です。

あのNHKから、また取材申し込みを受け、その撮影が7月31日と8月2日の二日に渡ってありました。

日常の観察研究に影響が出ないようにしてほしいという条件付きで受けたので、NHKも協力してくださいました。

 

第1日目の取材は、7月31日でした。

前日にカムチャッカの地震津波が発生したので、取材が延期にならないかと心配しました。ぎりぎりの調整でしたので、延期になると困ってしまいます。

夜になっても局から連絡がなかってほっとしました。

 

早朝、取材班はN記者、カメラマン、音声さんと3人体制。

私たちの取材も、そんなに高く評価してもらっていると思うと、嬉しくなります。

いつもの藤原の林道に案内しました。

こんなに猛暑が続きからかになっているので、ヒルは出てこないのではと、恐る恐る林道を上がりました。

道端を探していくと、いますいます。多くはないですか、それなりのヒルは見つかりました。

予定の撮影も順調に進み、私たちもほっとしました。

そのあと、T研究員の補充実験を挟み込んでやりました。

 

その実験とは、落ち葉が流されてきて腐葉土が少し積もっているところで、温度のちがいを計るものです。

陽の当たっている落ち葉の表面温度は、32℃でした。

少し穴をあけて、5cmくらい掘ってみると、25.7℃でした。

腐葉土の中に隠れていたら、6℃近く安全な温度になっています。

つまり、ヒルはこの暑い夏をこのように過ごしているのです。

貴重なデータです。

お昼前になって来たので、決めポーズの撮影をして、現地を離れました。

午後は、研究室の中で二酸化炭素に反応する実験や温度に反応する実験などを撮りました。

U先輩も来てくれていたので、産卵シーンの説明も撮りました。

各自が個別でインタビューを受けていました。

 

第2日目の撮影は、8月2日でした。

ヒルの身体測定の撮影です。とても緊張する測定ですので、記者からの質問は禁止。すべて終わってから質問があればしてくださいと言うことにしました。F研究員のノギスの手さばきは、名人級です。あの、くにゃくにゃするヒルを一瞬にして直立不動の姿勢にさせ、体長を図ります。体重は、精密電子天秤に乗せれば、1秒で終わり。こんなことのくりかえしを60回します。

12時半になり、いったん打ち切りNHK~何とか撮らせてほしいという映像を撮りました。

こんな角度の撮影でした。どのように放送されるか楽しみです。私も初めてのアングルですから‥‥。

昼食をすませて、まだ残りの身体測定を続けました。終了は、14時半でした。

 

さて、ここまでのものをどのように5分程度の中身にして、「東海すごいぜ」の番組とするのか。記者とカメラマンの腕となるのでしょうね。

どんな番組になるのかとても楽しみです。

 

みなさんも、是非ご覧ください。

 

三重県の方は、8月5日18:30~ NHK(3ch) で放送されます。

それ以外にお住まいの方は、NHK+ で2週間いつでも視聴可能です。「まるっとみえ」を検索してください。

 

 

 

 

一昨日アップした「NHKから取材申し込みがありました」 7/29 に誤りがありました。

 

  正しくは、 放送日 8月5日㈫ 18時30分~ の「まるっとみえ」の中で「東海すごいぜ」のタイトルで入ります。

 

各局からのコーナーになりましたので、中部地方の方には放送されますが、それぞれの局の日程になるそうです。

 

三重県内でNHK(3ch)をご覧の方は、8/5日のまるっとみえの時間帯で、ご覧ください。

愛知県内や岐阜県内でNHKをご覧の方は、それぞれの放送スケジュールになるそうです。

 

以上、訂正です。是非ご覧ください。

先々週だったと思いますが、NHKから電話がありました。

「東海すごいぜ」という番組に、ヒル研を取材させてほしいというものでした。

 

研究員に話をすると、ヴィランの言い分の取材を想像したようで、ちょっと大変だという反応でした。

そうではなく、ニュース番組のような取材なので、そんなに時間はいらないとはなしをして、それではと受けることとなった。

 

内容としては、今やっている研究の中身の簡単な紹介。今まで先輩たちが積み上げてきたすごい成果を話してほしいということでした。

 

メールのやりとりで、中身がだんだん明確になって来たので、いろいろ予定の中に組み込んで取材を受けることにしました。

 

今やっている脱皮の研究の取材のときは、集中してやっていて話しかけられたりすると困るということで、2日間に分けて取材に来てもらうことにしました。ちょっとエラそうですねm(__)m。

ヒル捕り場でヒルを捕ったり、昔の再現実験の簡単なものをやったりして、午後はインタビューや映像での説明にします。

この日は、雑談も含めて楽しい取材を受けることにしました。

そして、脱皮のデータは1週間ごとにとっている日なので集中していますから、カメラマンさんも声掛けしないようにお願をすることにしました。そのために二日間にわたって来ていただくことになりました。

 

それらの日が今週に迫ました。

連日、熱中症アラートが出っぱなしです。ヒルも外出を当然控えているので、ヒルに出会うかどうかすら心配になってきました。

なるようにならなければ仕方ない、と開き直って取材を受けることにしました。

 

この放送は、8月4日月曜日の夕方(18:10~ )です。是非ご覧ください。中部地方限定の番組です。

 

 

去年、E研究員はカエルの血を吸わせてヒルに産卵させようと頑張っていました。その頑張る過程を自由研究にまとめて提出しました。

結局、産卵まで至らなかったので、今年リベンジすることにしていました。

でも、梅雨の時期がほとんどなく、しかも今年はカエルがいないのです。毎回、ヒル捕りのついでにカエルを探しましたが、吸血に耐える大きさのものは見つけられれていません。

 

今回は、宿泊しているメリットを活かして早朝のヒル捕りを敢行してみました。

時計は、朝の4時30分。研究所前の田んぼに出かけました。本当に今年は蛙の合唱が聞かれないのです。というこは、この付近にカエルはいないというこになります。でも、畦道を歩いていくと、小さなサイズのカエルはたくさんいます。小さいのがいるなら、大きいものも1匹くらいはいるだろうと出かけていくことになりました。

懐中電灯で足元を確かめながら、薄暗い田んぼ道でカエル探し開始。

5時になると少し明るくなりましたが、カエルはまったく見つかりません。親指サイズのものは見つかるのですが、それより大きいものは全くいません。

太陽も上がってきて暑くなってきたので、6時10分に本日の捜索は終了としました。

 

朝食を食べながらこの実験は今年はむりだなあ、と話し合いました。何しろ材料が集まらないので、実験のしようがないのです。

また、リベンジは来年に回そうということになりました。

それで、次のテーマに変更することを考えました。

 

E研究員は釣りが趣味なので、その趣味とヒルを繋ぐことを考えてみました。先々週、研究所近くの川に釣りに出かけましたが、河川改修後は魚がいなくなったようで釣れなかったです。いろいろ聞き込み調査の結果ヒルがいて、しかも魚もいる場所も少しずつ分かって来たので、来年本格的にすることにしていたこの研究を前倒しして、今年予備的研究のような形にしようかということになりました。

まだ、手を付けていないので、それすらできるかどうかわかりませんが、一度自分の考えを書いてくることにしました。

 

27日は、今期最後の吸血実験を行いました。一匹ずつ測定しての実験は今日が最後となります。

もう、猟師さんに鶏をお返ししてもいいのですが、飼料を追加購入したので、もうしばらくストック用のヒルに献血してもらおうと思います。ついでに、卵も産んでいただき、ヒル研の食事用に提供してもらいましょう。いま、卵の値段がとても高く、その方がコスパがいいです。実にエゴイスティックですが…。予算の乏しいヒル研ですから、許していただきましょう。

 

ヒルに吸血させているとき、トカゲが前を横切りました。目ざとく見つけたE研究員が追いかけてT研究員とともに捕獲しました。

とてもきれいなトカゲです。

T研究員がトカゲにヒルが付かないかと触っていたら、トカゲが尻尾を切って逃げようとしました。

そこは、ヒル研。逃がすわけにはいきません。

トカゲの尻尾にヒルを付けてみました。

付きました。

ここまでは、みんなの予想通りです。ヒルは、血液中のヘモグロビンを感知して吸血と始めるからです。

10分以上吸っていました。

尻尾から離れて、うろうろし始めました。

吸い終わったのかなと思っていたら、再びシャーレの中を一周して再度吸血し始めました。

ちゃんと尻尾への血管に頭を突っ込み、吸血しています。

吸う前のヒルの体重は測ってないのでだめなのですが、見た目でかなり膨らんでいます。血を吸っているのは確実です。

何度かトカゲから離れたのですが、再び戻ってきて吸血しています。

これって、不思議ですね。

だって、目もないし鼻もないし、どのようにして尻尾がある場所が分かるのでしょう。元のところにちゃんと戻ってくるのです。

この能力確かめるのも面白そうですね。

でも、研究といえどもトカゲを捕ってきて片っ端からしっぽを切ったら、これはちょっと問題でしょうね。自由研究のテーマにするのは、考えものですね。

 

簡単に自由研究というけれど、テーマを探すのは大変ですね。テーマがみつかったときには、半分自由研究は終わっていると言えるでしょう。

 

 

 

 

梅雨が明けても自然界のバランスが崩れていて、研究所の庭のモクレンが咲きました。それも一瞬咲いて散りました。あれでよかったのかなあ・・・・。

セミも、全く鳴かないのです。今頃は、アブラゼミやクマゼミの大合唱で、うるさ~いと言っている頃ですが、いないのです。

 

20日の朝やって来たE研究員が、くちなしの木の枝についているセミのぬけがらを二つ見つけました。

その付近を探すと、羽化に失敗したのかクマゼミが植木鉢の中にはまって動いていました。

早速、手を伸ばして救助しました。

そして、二日間朝夕セミの幼虫探しに気を取られていました。

 

この3連休、ヒル研は20日~21日の活動になりました。

いつものようにヒルの脱皮の研究からです。継続中の実験もほぼ終わりに近づき、今日も頑張って飼育瓶を調べました。

「脱皮発見」

今日は、かなりたくさんの脱皮を確認しました。調査個体数36の内13本もの脱皮確認です。なぜ、今日が脱皮が多いのか疑問です。

採れたものを標本にしているので、ていねいに伸ばしてこのテープの上に張り付けています。

もう、かなりの数の脱皮標本を採りました。

 

午後は、E研究員とF研究員の二人なので、研究所近くの川に釣りに出かけました。昔は沢山魚がいたのですが、最近はどうなのか下調べを兼ねての釣りです。

二日前の大雨で川底まできれいになっていて、ちょっと魚はいそうにありません。2時間くらい探してあきらめて帰りました。

実は、餌にヒルを使って魚がつれるかを調べたいのです。

理屈の上では、ミミズとヒルは分類学上仲間ですので、ミミズで釣れるならヒルでも釣れるはずです。

でも今回はだめでした。そもそもこの川に魚がいないようです。

ちょっと仕切り直しです。

 

E研究員は、夕方の帰りなのでまとめを書いて終わりました。

残ったF研究員と、研究のまとめの話をしました。今年の発表の中心を何にするかでいろいろ案を出しました。

やはり、脱皮と強い相関関係があるのが吸血です。それをどのようにすると分かりやすくなるかは、難問です。

 

夜、エクセルを使って少しやってみました。まだ、時間がかかりそうだすね。

 

21日の朝、T研究員がやってきました。足をけがしたそうで、少し引きずっていました。研究には支障なさそうです。

 

今朝の実験は、ヒルの吸血です。例によって鶏から吸血させるのですが、野外でやるので結構大変です。外気温35℃くらい。一応日陰はシートで作りますが、それは太陽の直射光を遮るだけで暑いのはかわりありません。鶏も暑いだろうなと話しながら、3時間ばかりの実験を無事終えました。

 

昼食後は、新しい研究課題の予備実験のようなものを始めました。

吸血中に鶏の羽の中にもぐりこんだして行方不明になるヒルかいます。実験を終えて体中を探すとこの写真のようになったヒルを見つけることがあります。わずか1時間半程度で、死亡してしまいます。

T研究員が、羽の中はとても熱いことに気づきました。手を入れて確かめてみると、お風呂のお湯より暑いということ。F研究員も確かめていました。温度を測ろうと、表面温度計と体温計を持ってきて実際測ってみました。

羽の付け根は特に熱く、40℃を超えています。参考までに、体温計でも同じ場所を図ってみると、ほぼ一緒でした。

胸のあたりの毛の中を見ると、こちらも38℃位いありました。

この写真では見にくいのですが、羽の下に入れたヒルが移動して、この羽毛のところで3匹固まって死にそうになっていました。

よく見ると吸血した跡は残っています。吸血中にアウトになったのでしょうか????

 

いずれにしても、この猛暑の中鶏の羽の中は、更に高温であることが判明しました。ヒルは、そこに突っ込んて行くと生き延びることはできないということのようです。また、誰かが詳しく調べてみるでしょう。

この実験、予定では1時間半で終了でしたが、なかなか終わりが見えずにずるずる延びていきました。

とうとういつもの電車に乗ることができなくなり、1時間居残りになりました。

 

とにかく暑い二日間でした。でも、楽しかったとみんな満足そうでした。お疲れさま。