青天の霹靂とは、こういうもの??? (2) | 子どもヤマビル研究会

子どもヤマビル研究会

2011年から市内の小中生とともにヤマビルの生態研究をしています。「ヒルは木から落ちてこない」の著者です。

撮影二日目の朝、研究員は元気に目を覚まし早速朝食の準備です。

実は、昨年秦野市に交流会で行ったとき、私たちを支援していただいている鈴木さんという94歳のおばあさんのおうちを訪ねました。以来いろいろ交流を深めていて、先日自宅で採れたイチジクでジャムを作って送ってくださいました。みんなで食べてくださいというコメントが添えられていたので、今朝のパンとともにいただきました。

イチジクの実が少し残っていて、まさしく心を込めて作ってくださったジャムでした。

とてもおいしく匂いも秋の感じを感じられる、と大好評でした。

 

さて、8時半になり撮影スタッフが到着しました。二日目の開始です。

昨日の打ち合わせで、吸血に関する撮影から始めることとなりました。今日は狭い研究室の室内なので、個人マイクは付けずに上からぶら下げるタイプのものでした。

私は、今までの取材の時も同様、子どもが中心なので極力その場にはいないことにしています。大人はいない方が責任をもってやれるので、会の趣旨に合っていると考えています。自然に経験の長いものが中心になりインタビューを受けたり実験したりしていました。

吸血のメカニズムやその量、今やっている研究とのつながりなど撮影されたようです。

ヒルは飛び掛かって来たりしないし、付いてもすぐには吸血しない。この歩き方がかわいいでしょう、とF研究員が得意に話をしているところでしょう。

ライフサイクル関係の撮影に移ったのが10時半ころだったでしょうか、私もちょっと呼ばれました。ヒルが50匹くらい飼育してある水槽の中に卵がたくさん産まれています。そのなかのほとんどはもう孵化して幼生となって水槽の中を動き回っています。その様子を撮影されるのですが、あまりにも小さい(5mmくらい)ので持ち合わせのレンズを駆使して撮影しておられました。さすがマスコミのカメラです。

その卵を観察するためccdカメラが欲しいということでセットしました。

結構たくさんの卵が産まれていました。この飼育ケースはストックヒルと呼んでいて、実験で余ったヒルなどを入れていました。いつの間にか50匹以上になり、中には捕獲した時に吸血済みだったり、私たちが吸血させたものを少し放り込んだりしたので、産卵したようです。

 

午前中の撮影はここまでで、今日もお弁当をいただきました。いろいろおいしいものばかりはいっていて、おなか一杯になりました。T研究員はここまでで、部活の都合もあって離れることになりました。

 

スタッフは、食事もそこそこに次の撮影準備に入っていました。

次は、ヒルの移動速度の測定でした。スケールを置いてその横を歩かそうというわけですから、簡単に行くものではあません。ヒルのご機嫌次第というところです。あっち向いたりこっち向いた動かなくなったりと思うようにはコース取りしてくれません。何度も撮り直して、1時間くらいやっていたのではと思います。わたしは、退散して休憩していました。

 

そのあとは、吸盤の力の測定をしていたようです。ヒルにいろいろなものを付けてその力を測ろうというもののようです。

懐かしい実験の再現を求められたようです。この実験は、2011年の第1期のヒル研でやっていたことです。今の研究員にとっては再現というより、最初から実験で確かめるというスタンスです。

いろいろ試しながら、ヒル研の日常実験を再現していました。

いろいろ考えたものをヒルにつけて、持ち上げられるかをテストしていました。写真は、30cmのプラスチックものさしです。持ち上げていますね。このあと、金属製の筆箱を持ち上げることができました。

データの一部をもらい掲載してみます。

0.21gのヒル(大体中くらいの大きさ)が、筆箱68gを持ち上げました。 

68÷0.21=340

ということは、自分の体重の約340倍のものを持ち上げることができたのです。これをテレビの前で、実証したわけですね。多分何匹も試したのでしょうから、テレビに映るときは、ぜひご注目ですね。

 

15時のおやつタイムのあとは、やり残しのチェックなどがあり局の方が撮りたいものの撮影をしていました。私たちは、やっと解放されでゴロンとしました。

 

16時前、全ての撮影が終わり撤収が始まりました。その手際よさに、研究員もビックリしていました。

そして、最後のご挨拶がありクランクアウトとなりました。

 

すっかりスタッフと仲良くなり、「もう明日は来ないの」と別れを惜しんでいました。とても充実した二日間でした。

 

この膨大な資料をどのように編集されるのか楽しみですね。放映予定は2月初旬なのですが、規定により放映時間等はまだ明かしてもらえません。許可が来たら、すぐこのブログでお知らせします。ぜひご覧ください。

 

ヒル研の子ども研究員が全国区のテレビに登場します。これって青天の霹靂というのでしょうね。

去年、科捜研の女Season 23 に登場した時は、ほんの数秒間の解剖だけだったのですが、今度はもっと顔も出るはずです。このデータの集め方をも見ていると、拙書「ヒルは木から落ちてこない」の映像版になる感じです。でも、そこまではいかないでしょう。

それにしても、二日間、子ども研究員はよく頑張りました。2011年以来先輩たちが積み上げてきたものが、まもなく花開くというところですね。お疲れさま。