吸血後の身長の伸びに規則性発見(速報) | 子どもヤマビル研究会

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2011年から市内の小中生とともにヤマビルの生態研究をしています。「ヒルは木から落ちてこない」の著者です。

脱皮の研究をしているF研究員、脱皮する理由を考えているとき、測定結果から吸血したヒルは,まず体を大きくすることを見つけました。

表にして規則性を探していたとき、吸血後2週間は、どのヒルも身長が長くなります。その伸びる割合はグラフにすると驚くような規則性がありました。成長率を2週間後の身長を吸血前の身長で割ると定義すると、ほぼ一定の1.7になります。つまり、ヒルは吸血すると2週間で1.7倍の大きさになるのです。

グラフを見てもらうと、こんな感じです。びっくりしました。

大きなヒルも小さなヒルも成長率は、ほぼ1.7になります。

その後、身長は伸びなくなります。

 

一方、比較対象に一緒に飼育しているヒルは、特に伸びることはありません。

 

 

この発見ってすごくないですか。グラフに成長の様子を描いただけで、このようなことが分かってきたのです。

F研究員は、数学は大事だねとしきりに呟いていました。生物だから数学はいらないなんて言うのは間違ってるね。これから算数数学もしっかり勉強しようと力説していました。

 

この急激な成長が、ヒルも脱皮せざるを得ないことと関係がありそうで、いまそのまとめをしています。

ヒルは脱皮しないと昨年の研究発表会で指摘されて以来、F研究員はこのことにこだわり、とうとう約30匹の吸血したヒルから約70本の脱皮の殻を集めました。見えないところに脱いだものもあるだろうからもっとあるかも知れません。、それにしてもすごい量です。

しかも、吸血させてないヒルからは脱皮がらは見つかっていないということから、

ヒルは吸血したらしばらくの間脱皮を繰り返しながら大きくなる、そして、産卵に至るものもあるということを見つけてしまいました。

 

この結果は、今度9月29日(日)午後 藤原岳自然科学館の研究発表会で発表する予定です。この詳しいことに興味を抱かれた方は、ぜひ当日いなべ市の藤原岳文化センターにお越しください。F連休員が熱弁を振るっていることでしょう。