臨時ヒル研は、いくつかの観察経過をチェック | 子どもヤマビル研究会

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2011年から市内の小中生とともにヤマビルの生態研究をしています。「ヒルは木から落ちてこない」の著者です。

自然相手の、特に生き物相手の実験観察は、予定通りになかなか進みません。

本当は、コーディネータの私用で今週はお休みだったのですが、5/13に吸血させたヒルの途中経過をどうしてもチェックする必要が出て来て、集まれるものだけが集まっての研究日となりました。

日帰りでチェックだけということです。

 

先ず、5/13と20に吸血させたヒルのその後ですが、残念ながら、このような状態で死亡しました。

なぜ、死亡したのかが少しでも分かるかも知れないと、解剖をしてみました。

でも血液が一杯入っていただけで、それを拭いたら、いつもの解剖と同じ内容でした。皮は、死んでから時間が経っているのか硬くなっていました。もっと早く死亡したかの判断をして、解剖してみる必要がありそうです。

この解剖は、死んだ血液を触るので慎重には慎重を重ねて、時間をかけてやりました。とても肩が凝ったそうです。2年目の二人の研究員ですが、頑張って腕を上げていました。

 

それ以外のヒルは、苔の下で静かにしています。やっと3週目にはいり、前半分が色が変わってきたものも出て来ました。U研究員の説では、これが産卵に於いての最初の変化だということです。楽しみです。

次のチェックは、先週ヒルとカエル一匹ずつ入れたケースの中のヒルが血を吸っているかを体重で調べてみようということでした。

このヒルを取り出して測定したところ、

0.24gが0.29gになっていました。つまり、0.05gの血をカエルから吸ったことになります。もう1週間続けることになりました。さて、どれくらい吸うでしょうか。

元の飼育瓶に戻しました。午後、飼育瓶を覗くとヒルがカエルの足に吸いついていました。

苔の中に隠れていたヒルが攻撃していました。もう、カエルがはねても、ヒルは落ちません。

さて、どれくらいまで吸うか楽しみです。鶏の血を吸わせたときは、0.20gが0.44gになっていましたから、それくらいまでは行くのではと思います。

 

今日は、たくさんのことするので忙しいです。次は、昨年東大の千葉演習林で捕ってもらったヒルに食事としての吸血をさせています。その飼育瓶をみたら、糸状菌がヒルを襲っていました。3日前に見た時は何もなかったのに、今日は、完全に1匹やられています。

この結論は、菌を大学で専攻された心強い助っ人がおられますので、サンプルとして送って調べてもらいます。

感染するといけないので、あわてて他のヒルを吸血させた後別の飼育瓶に移しました。

 

朝の8時半から16時半まで、いそがしかったです。とても充実していました。ありがとう。来てくれた研究員、お疲れさまでした。