ヤマビルによる土壌の選好性の研究 | 子どもヤマビル研究会

子どもヤマビル研究会

2011年から市内の小中生とともにヤマビルの生態研究をしています。「ヒルは木から落ちてこない」の著者です。

12月も中頃となり、気温がどんどん下がりとうとうヒルの活動できる気温を過ぎてしまいました。

今まで、時間を見つけては表題の実験を繰り返していました。発表会も迫って来るのでまとめようということになりました。

今までの実験結果を二人の中学生研究員が検討したところ、どうしてもデータが足りない組み合わせがあることに気が付きました。それをやり直すには、余りにも気温が低いのでヒルが出て来るか、元気に動けるのかが問題になりました。

 

先週、高校生研究員がヒルを貸してほしいと言ってきたときに飼育瓶を調べたら、東北宮城県で採集してきたヒルは、とても元気に動いていることが判明していたので、今日もしばらく室温で慣らせば実験できると思いました。

 

さっそく暖かい部屋に運んできて見ると、もう瓶のへりを元気よく上がって来ます。さすが寒冷地仕様のヤマビルだと大笑いしました。これならいけるということで、さっそく実験開始です。

別々の土地の土壌を実験装置に入れて、その中央にヒルを10匹放します。

そして、10分経ってどちら側にいるかを、全部外に出して数えます。実はこれが大変で、簡単に見つけられるのは7匹くらいまでで、その後はどこに隠れているのか何度も土をほじくり回して探します。30分以上探してやっと最後の1匹が見つかるという有様です。

前ヒルの確認が取れると、そのヒルを再び装置に戻して今度は30分後に調べます。この間が束の間の休息で再び数を数えます。

実質40分の実験に3時間以上とられてしまいます。今日出来たのは、宮城県の牡鹿半島のヒルを使った実験とT大の千葉演習林のヒルを使った実験だけでした。

不足していたのはこの組み合わせだけで、後はデータがそろっているので、3時半ころから研究発表用にパワーポイントの作成にかかりました。

途中まで作って時間切れになりました。正月過ぎに再度集まります。

この成果は、屋久島いきもの調査隊の総括会議で発表予定ですが、2月4日に三重生物研究会がありますので、そこでも発表できるように作っていこうと話していました。時間との勝負になりそうです。

 

頑張れ、研究員