みちのくトレイルフォーラムとの交流事業第2日 金華山調査!!! | 子どもヤマビル研究会

子どもヤマビル研究会

2011年から市内の小中生とともにヤマビルの生態研究をしています。「ヒルは木から落ちてこない」の著者です。

牡鹿半島には本当に何もなく、コンビニまで車で15分という夕方からは静寂無人な素晴らしい世界に変ります。車を走らせていると道路わきには鹿が歩いているし、木の下で休んでいます。衝突事故を起こさないように、低速で最大の注意を払って昨夜はコンビニへ買い出しでした。

ということもあり、第2日の朝は、ホテルのバイキングを注文しました。

船会社から連絡があり、9時発で金華山行きの船が出るとのこと。ヒル採集の準備と島には何もないので飲み物や食料を持って、鮎川の桟橋に向いました。

今から海上タクシーで金華山に向います。

15分の高速船の船旅。初めての体験でドキドキ・・・・。

黄金山神社にお参りして、お邪魔しているご挨拶をしました。

本当はトレイルコースを逆回りしてヒルスポットに先に行く予定でしたが、がけ崩れで一部通行止めになっていて、しかも雨が降っているので危険と判断して、参拝ルート経由で頂上を目指しました。

昨日大六天で沢山ヒルを捕ったので、金華山のは必要最小限の30匹程度にしようと約束して、登りました。このコースはトレイルクラブのHさんによれば、ヒルはほとんどいないルートだということでした。

でも、よく見ると結構大きいのが出て来ます。

余分にはとらないこととしたので、ほとんどは付近にもどしてやりました。<みなさんからは、叱られそうですが、無駄な殺生はしないというのがヒル研のポリシーです>

 

雨の中一番バテたのは私で、子ども研究員はまだ余力がありそうです。1時間半ほどかけて頂上に着きました。

山頂は霧の中。太平洋も全く見れずU研究員はとても残念がっていました。

でも、3度金華山に登ると金持ちになれる、と案内に書かれていたので、彼はリベンジするそうです。

 

ここの地質は鈴鹿の御在所岳とそっくりで、花崗岩ばかりの火山島だとよくわかります。

対岸の牡鹿半島は褶曲した山で、2011年の地震でも5mも移動したようです。ですからこちらは堆積岩層になります。すぐ目の前なのに全く別の地質なんです。

どちらが先にヒルがいたのかは分かりませんが、鹿やサルは半島先端から金華山まで泳いで渡っているのを見かけるそうです。時にはシカの背中に乗ったちゃっかり物のサルもいるそうです。これがヒルを島に運んだと言われています。

 

時間的に来たコースをースを折り返すのが正しい選択と判断して、下山を開始しました。

私がバテているのでみんなも気を使ってくれているのがよく分かりました。嬉しいことです。

とにかく蒸し暑く湿度は100%で、霧の中です。12時半ころ本殿の屋根が見えてホッとしました。すぐ近くにシカが見舞いに来てくれました。

1時半になり迎えの船が来てくれたので、鮎川に戻りました。

そこでドッキリのような場面がありました。子どもヤマビル研究会さんですよね、とにこにこしたおじさんが近づいてこられました。船着き場の係の人もよく知っている人の様で、このお客さんは今ヒルを捕って帰って来たところだと紹介してくれていました。その方は、麻布大学の生物多様性研究所の博士で、鮎川のトレイルセンにかかわっておられる南博士でした。立ち話でしたが、これからいろいろ連携していきましょうと、温かいお言葉を頂きました。

みんなも俺達って結構有名なんだね、とにんまりしていました。思わぬ偶然で何かドッキリの仕掛けにはまったような感じでした。

 

遅めの昼食は、鮎川名物クジラの刺し身を頂くことに決めていたので、桟橋前の黄金寿司さんに行きました。そして、豪華なクジラ刺し身定食をいただきまた。

クジラのいろいろな部位が上手に刺し身にしてあり、特に赤身の所が大変美味しくいただきました。これは病みつきになりそうです。店長が、サービスでくじらの寿司を一人1貫ずつ出してくださいました。

もう一皿くらいは欲しかったのですが、財布との都合でまたの機会にということになりました。

 

おなかも膨れた所で、一度濡れた体をあたためるのにホテルに戻り入浴しました。そして、晴れてきたので夕日を眺めるのにもう一か所のヒルスポット御番所公園に向かいました。

御番所公園からは、先程登った金華山が美しくみえて、U研究員はちくしょうと悔しがっていました。

本命のヒル探しですが、この公園の北側遊歩道は夏は歩かない方がいいというような注意書きがあるほどヒルがいるとのこと。楽しみに地図を片手にコースに入りましたが、下草が刈り取られて乾燥した山肌になっているので、ヒルは1匹見つけただけでした。

今回の調査は、これが最後です。しばらく夕日を待ちながら雑談していました。心癒された時間でした。

癒しをすべて吸収するかのように歩いているU研究員。

 

そのあと、例のコンビニに行って買い出しをして、ホテルでゆっくりしました。

なかなか充実した1日でした。

 

今日の調査の総括として、ヒルを見るのも嫌だからという理由からヒルを避けましょうという雰囲気があり、とにかく夏場はこのコースは歩かない方が良いという常識が作られているように思いました。地元の人と話をしていてもそんな言葉が端々に出て来ます。最近は、夏だけでなく春から秋にかけてヒルは出る。そうなれば、このトレイルコースは、いったいいつ歩くのということになります。大胆な発想の転換が必要の様に思います。明日の名取のレイルセンターでの総括で、そんな提案ができたらいいね、と話合いました。つまり、忌避の対策でなく攻めの対策。

お疲れさまでした。おやすみなさい。