ヤクザル調査隊総括会議2021に参加 | 子どもヤマビル研究会

子どもヤマビル研究会

2011年から市内の小中生とともにヤマビルの生態研究をしています。「ヒルは木から落ちてこない」の著者です。

今日は、2021年度最後の行事になった「ヤクザル調査隊総括会議」でした。

コロナで延び延びになっていたのです。お蔭で本当の意味での総括になりました。

 

さて、今年もオンライン開催です。子どもヤマビル研究会が初めてオンライン会議に参加したのは、この会が初めてでした。それから約1年少々いろいろな所でオンラインに参加させていただき、今日はもうゆとりをもって開始を待つほどになりました。すごいことです。

私たちは今回は、トップバッターなので、10時前にスタンバイしました。

定刻になり、半谷先生からコールがあり、私から今日の発表は中学生研究員2名がすべて担当しますのでよろしくお願いします、と挨拶して、U研究員とH研究員にバトンタッチしました。

あらかじめ用意していたパワーポイントに従って、二人が交代で発表していました。約20分、画面の向こうでは、大学の先生や専門家、大学院生や学部生などの研究者が聞いてくださっています。前回は、緊張して声がふるえていましたが、今回は堂々としたものです。

発表が終わると質問タイムです。これは、専門家からの質問ですから、厳しいものがあります。

最初の質問は、ヤクビルと丹沢などのヒルとの違いがあるか、という問題です。私たちは、屋久島生まれのヒルは、丹沢生まれのヒルよりちょっと弱酸性が好きなようだと発表しました。グラフを見ていた先生方は、有意差があるかどうか計算して調べてみようと言話になりました。こんなこと中学生には無理。でも、先生方は、データーを送ってください。すぐ有意差があるかないかを調べてあげますということでした。後日お願いすることにしました。

 

前回は、藤原側に多く集まるのは、水質のphの違いより生物の帰巣本能ではないか、ということの課題を頂きました。1年間いろい調べてみて、帰巣本能ではないという結論に達しました。それは、認めていただいたけれど、今度はヒルはphだけで好きな方を選んでいるかどうかを調べてみよう、という課題をいただきました。水のph由来なのか土壌由来なのかがはっきりするよ、と。その方法もいくつか教えていただきました。私たちの発表をきちんと受け止めて下さり、次の方向を示してくださっていて、感激しました。研究員二人も、ファイトが湧いてきました。

 

そのあとのセッションは、半谷先生のヤマビルの話でした。この中で私たちができていないことをいくつか研究して成果を出しておられました。いくつか参考にさせていただきたいものがありました。また、私たちの研究成果をご発表の中に取り入れてくださっていて、これは子どもヤマビル研究会の子が調べたことだ、と紹介して下さっていました。みんな、喜んでご発表を拝聴させていただきました。

とても、有意義な午前中でした。私たちも研究者という実感が湧いてきました。

 

昼食は、暖かい日だったので、野外で新調したテーブルでランチタイムとしました。

快適です。今年のヒル研は、新しい楽しみが増えました。

 

午後は、今年のヒル研開講の準備もしなければならず、交代で先生方のご発表を聞かせてもらいました。

準備は、ヒル研会員の証となるバッチづくりです。今年は、桜の木で作りました。

後輩に想いを馳せながら、丁寧に仕上げました。第1回の研究日に、一人一人に配られます。

 

これで2021年度の行事は全て終了して、明日からは2022年度に入っていきます。新しい気持ちで頑張ります。
 

この10月からヤクザル調査隊は法人格を取得して、少し広く調査研究をすることになっています。そして名称も「屋久島いきもの調査隊」という風にかわります。内容は基本的に今までのものを踏襲することになっていますが、少し範囲が広がります。私たちもその中の会員として片隅にお邪魔することになっています。よろしくお願いします。