8日は、この時期にヒルは吸血しに出て来るか、という実験をしてみることになった。
昨年10月から50匹以上のヒルをいろいろな所に分散して飼育しているので、ある程度の数は生存していることを確認していた。それで、CTYの取材も入ることだから、吸血するかどうかをカメラの前で撮ってもらうことにした。
朝、8時半、予定通り高校生が血液を運んで来てくれた。みんなは、待ちに待った血液が、ある程度まとまって手に入ったので、大喜び。ペットボトルの小さいのに入れてもらってあり、興味津々。凝固防止剤が入っているのでさらさら血液である。
飼育瓶を室内に移し、瓶の仲の温度を上げることにした。春だぞ、とヒルに思わせることになるのかな。
30分位待っている間に、私はみんなの予想を聞いてみることにした。
Q: ヒルは、血液に触れて吸うだろうか、みんなの予想を聞いてみたい。
A1:昨日指を近づけると乗って来たので、吸血意欲はあると思う。でも、動きが夏の時のように素早くないので、少し吸う程度。寝ぼけてる?
A2:絶対吸う。おなかが空いていて食べ物が来たのだから、チャンスという感じで飛びつく。
A3:ヒルも動物なのだから、単に暖かさだけで判断しているのではないと思う。温かさ以外に春が来たということを感じる何かがあると思う。そうなると、今は卵を産んでもダメな時期なので、吸うかどうかは五分五分。
A4:吸うと思う。でも、完全には起きてないので、僕らの朝ごはんのような感じかな。でも、吸ってほしい。
A5:生命維持にも使うので、多少は吸いそう。でも、どくどくパンパンまでは・・・・・、。
A6:私は、よく分からないけれど、単純に吸ってくれそうに思います。
A7:今は交尾してないように思うので、血液はそれほど必要ないのでは・・・・。生きるためだけでいいかもね。
瓶の中でヒルも元気に動き始めたので、本邦初の「新春ヤマビル吸血実験」を開始することになった。
吸血用トレーに1mlずつ血液を注射器で測って入れた。そこに、1匹ずつヒルを入れて、それぞれが経過観察と世話をすることになった。
吸血用トレーは、貧乏研究会なので卵豆腐の入れ物を活用している。
すると、案外簡単に血を認識して吸い始めた。
今から、2時間程度の長丁場。観察も時々メモを取り何がら続けた。
凝固防止剤が入っていても、血のりにはなるようで、1時間近くたったときに、新しい血を追加注入入した。
ちょっと見にくいが、2時間近くたって、少し膨れたヒルになった。(左隅)
吸血量そのものはパラパラだが、少しお腹を満たして本当の春を待つことは出来るだろう。飼育瓶にそっと戻して、経過を見ることにした。
一つだけ心配は、凝固防止剤がヒルにどのような影響を与えるかは分かっていないので、それも合わせて注視していく必要がある。
新年早々の大きな実験は、ひとまず成功としておこう。
皆様には関係ないですが、研究所がわが家の事情でリフォームすることになり、今迄の部屋が使えなくなりました。一応リフォーム後は一定の部屋は確保できる予定ですが、その間、みんなが集まってということがむずかしくなりました。ヒルもお休みの時期だから、しばらく研究もペースダウンとさせていただきます。