シャッフル後24時間では(第11回ヒル研) | 子どもヤマビル研究会

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2011年から市内の小中生とともにヤマビルの生態研究をしています。「ヒルは木から落ちてこない」の著者です。

昨日夕食後、夏休みの宿題をしようとタブレットを取り出して学校の課題が出されているサイトに接続しようとしたら、なんと二人とも接続できません。ボランティアの技術者が試みてみたけれどだめ。一気に勉強しようというモチベーションが下がってしまいました。

そのところに突然ボランティアOBが訪ねて来てくれました。昔話を聞かせてもらいながら、激励されました。10年前のヒル研メンバーです。忘れずに後輩にエールを送りに来てくれました。「ヒルをやるものはみな仲間だ」故東大の山中先生の言葉です。

 

さて、朝になりみんなの気がかりは昨日の実験経過です。24時間で、藤原側に移動しているのでしょうか。

10時を待って、水槽の前に集まり、まず、ガラス壁に登っているヒルの確認をしました。1匹でした。そっとふたを開けて、30秒ほどすると

僕たちの呼気を察知して出てきました。息を吹きかけて早速数を数えます。

御在所側 6匹 藤原側 7匹 でした。ガラス壁1匹で計14匹ですが、葉の下にもぐっていて出て来ないのもいます。ふたを閉めるころのっそり顔を出して、何もくれないのに呼ぶな!! といいだけな様子でした。

 

さて、今までのシャッフル後の御在所側のヒルの変化に注目すると、

投入数  15匹  6時間後 8匹  12時間後 5匹  24時間後 6匹です。ほぼ半数のヒルが、隣に引っ越して行った感じです。

一方藤原側はと言うと、

投入数  3匹  6時間後 5匹   12時間後 5匹  24時間後 7匹です。確実に増えています。

未だ、時間が短いので行き先がはっきりしないヒルもいると思われます。

突如強制的にpH>7の世界からpH<7の世界に投げ込まれたのですから、戸惑うのは当然で、もしかすると命の危機を感じているものもいるかもしれません。

今までの経験では、3日くらい経つと安定してきます。しばらく観察を続けます。

 

先日,ヤクザル調査隊の半谷先生から間もなく屋久島に行く。9月の初めころヒルが送れると思うという連絡をいただきました。待っています。

 

このシャッフル実験で思いついたのは、御在所岳の山麓でpH<7の世界に棲むヒルを採集して、この装置で試してみようということです。来週のヒル研は、御在所岳山麓の花崗岩層にいるヒルを探して、ここに入れてみようと思います。新しい試みになります。