いただいた丹沢のヒルで実験(第9回ヒル研) | 子どもヤマビル研究会

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2011年から市内の小中生とともにヤマビルの生態研究をしています。「ヒルは木から落ちてこない」の著者です。

昨日いただいた丹沢のヒルを使って、鈴鹿山地以外の所でとれたヒルでも、花崗岩と石灰岩の好き嫌いがあるのかを確認する実験に取り組みます。

以前の研究では、石灰岩の砂と花崗岩の砂を真ん中に仕切りをして水槽に入れた所へヒルを放したら、花崗岩の方にはあまりヒルが行かなかったという実験結果から、花崗岩層の御在所岳より石灰岩層の藤原岳の方がヒルが沢山いる証拠としてとりあげ、そのように説明してきました。

しかし、動物の習性で産まれた所に集まるという帰巣本能があるので、鈴鹿山系以外のヒルでも実験してみたらと言う助言をいただき、ヤクザル調査隊のご協力でヤクビルをお願いしていました。ところが、今年はヤクビルがなかなか捕れないので、その代わりとして丹沢の釣りの名人にご協力いただき、丹沢のヒルが昨日届きました。

 

今日の研究会は、神奈川県からの長旅に耐え抜いた22匹のヒルに、実験台になってもらいます。長旅で少し死んでいました。

今日はジョニーさんも手伝いに来てくれて、御在所と藤原の環境をまねた実験水槽を準備して、その中央の仕切り板の所にヒルを22匹放しました。

ヒルは、早速どちらに行こうか考えて好きな方に移動して行きました。今回は、入れて間もなく藤原の石灰岩の方に沢山移動していきました。

ただ、時間が短か過ぎて好き嫌い嫌いを判定するには無理があると思います。しばらく数が安定するまで、観察を続けます。前回も1週間くらいで安定したので、今回も最低それくらいはかかると思います。

温度と湿気の管理が大変ですが、研究所を預かる私がチェックしていきます。丹沢のKさん、ありがとうございました。お陰様で、実験に入ることが出来ました。

 

装置を組み上げたたあとは、例によって実験材料のヒル捕りにいつもの所へ出かけました。

先週から結構たくさんの雨が降りましたが、山はそれほどでもありません。川の水もほとんど濁ってないし増水もしてないです。ヒルの増え方もそれと呼応して、あまり沢山捕れません。

ただ、林道は水の流れた跡があり、今日はその中央の落ち葉のたまっているところにヒルが潜んでいます。水の流れで押し流されてきた証拠です。

何時ものヒル捕り場に行くまでに、数十匹捕りました。ほとんど道の中央です。このことは、以前からこの山のヒルの拡散は動物ではなく、水の働きで拡がっているという確かな証拠です。

明日の実験用に大きいものが30匹程度捕れたので、帰りました。

      <この続きは、明日のブログで>