研究発表会の報告 | 子どもヤマビル研究会

子どもヤマビル研究会

2011年から市内の小中生とともにヤマビルの生態研究をしています。「ヒルは木から落ちてこない」の著者です。

プライベートな用が重なり、アップするのが大変遅くなりました。

 

10/27は、藤原岳自然科学館の研究発表会でした。10名のエントリーがあり、ヒル研からは3名が発表をさせてもらいました。

前日から集まり、お互いの研究の再確認と発表の練習をしました。なかなかうまくできずに、何度もやり直していました。パワーポイントを操作してくれるボランティアのヒル研OBとのタイミング合わせを済ませて、会場へと出かけました。

 

昨年より張り詰めた空気感があり、発表者はみんな緊張していました。

教育長さんのご挨拶の後、審査委員長からの諸注意がありました。去年は、時間は気にせず思い切り言いたいことを話しなさいという指示でしたが、今年は、持ち時間は10分です。これより短すぎても長すぎても減点します。と、最初に言われて、かなりビビったようです。気楽に言いたいことを言っておいでと送り出しました。

 

小学1年生から始まり、とても楽しい内容でした。ダンゴムシの観察記録、細菌の話やタケクマバチの話などどれも興味がわくものばかりです。

山ビルの話は、誰もやらないテーマなので私たちだけですが、T研究員の藤原でのヒルの広がり方という発表は、会場の皆さんの関心を強く引いたようで、食い入るようにスライドを見ておられました。

 

動物による拡散より、水の力による拡散の方が多いという発表をしました。地元の人がほとんどなので、とても興味があったようです。講評でも、水の力もそうだけど、私の家の周りでもヒルか見られるようになり、来年是非調べて報告してくださいと宿題を頂きました。

T研究員が研究しているのは、藤原の林道を入った山の中のモデルですので、これで全部ヒルの拡散を説明できるとは思っていません。そんな簡単のものではないのです。ただ、はっきりしているのは、シカやイノシシなどがまき散らしているというのは、間違いです。

次に、Y研究員がヒルの一生についての発表をしました。

 

食べ物のこと、たくさんのヒルが自分の生命を維持できる誰の血液を動物からだけで得ているとすると、ものすごい数の動物と出合わなくてはいけない。そんなことは考えられないという疑問からの、調査研究です。でも、残念ながら、結論を得るまでの時間が足りず、途中経過の発表になりました。それくらい、ヒルのことってよくわからないのです。棲み処についても発表しましたが、これも途中経過となり、もう少し時間が要ります。講評では、このまま続けてヒルの一生を解明してくださいとエールを送られていました。

M研究員は、ヒルにやられないためにというテーマでストッキングの効用を発表しました。

毎日悩まされている方も多く、関心を持って聞いていただきました。講評では、ストッキングもいろいろあるので、もっとたくさんの商品を集めて比較したら、企業も喜ぶのではという話があり、会場の笑いを誘っていました。本当は、網戸のような布目はヒルは通り抜けるが、最近のストッキングは編み方が単純なものではないので、ヒルも簡単には侵入できないということが言いたかったのですが、うまく伝えきれなかったようです。

 

発表が終わり、ケーブルテレビCTYの取材を受けたY研究員が、一年が頑張って研究してきたことをみなが真剣聞いてくれたのが嬉しかったと答えていました。後日、テレビに流れていました。とてもにこやかな表情でした。

 

その時、聞きに来てくださっていたCTY-FMのDJから出演の依頼がはいり、研究員はまたマイクの前で話をすることになります。

 

これらの研究は、ヤマケイオンラインのコラム欄に紹介されています。是非、ヤマケイオンラインで検索していただき、コラムから子どもヤマビル研究会をスクロールしてください。現在第二回までアップされています。

 

その晩、サケの半身を豪快にシャンシャン焼きにして打ち上げ会をしました。OBも集まり、楽しい会になりました。

また、来年も頑張ろうということで、お開きになりました。