ヒルの恋のキューピット役 | 子どもヤマビル研究会

子どもヤマビル研究会

2011年から市内の小中生とともにヤマビルの生態研究をしています。「ヒルは木から落ちてこない」の著者です。

6月22日の雲母峰の調査の時、大きなヒルを25匹を捕って帰りました。人差し指の上にいます。

ご心配なく、ヒルは皮膚についてもすぐ吸血はしないので、写真を撮る暇は十分あります。

 

今からするのは、昨年度発表した藤原と御在所のどちらをヒルが好むかという実験です。

二度目なので、研究員たちは、手際よくセットを作り、ヒルを入れます。

セットの説明をすると、「同じ鈴鹿の山なのに、御在所より藤原の方かヒルが多い訳」を調べます。

御在所でとった砂と落ち葉を水槽の半分に入れます。あと半分は、藤原の砂と落ち葉を入れます。そして、それぞれの川で取った水をスプレーして乾燥を防ぎます。

その中央に、今日捕ってきた雲母峰のヒルを25匹入れます。ヒルが、どちらを選んで棲むのかということを、選挙のような方法で調べるものです。

それを作ってヒルを入れました。最初は、どちら側にも適当に動きながら棲み処を探しています。葉の裏側にもぐlり込む様子も見られます。

しばらくすると、今まで見たことがなかった展開が待っていました。それは、水槽のガラスを登っていたヒルが、何組も交接するシーンが始まりました。

中には、交接中のカップルに別の一匹が乗っ取りに行くようなシーンもありました。

山の中では出会えなかったヒルたちが、狭い空間に閉じ込められて交接機会がにわかに増え、このシーンになったと思われます。ヒル研が婚活パ-ティ-会場を用意した感じです。

 

それが、翌日になるとこのようなシーンは、見られなくなりました。互いに、精子の交換が終わったようです。

私達が、ヒルのキューピットをしたことになるのかな、なんて笑っています。

いま、吸血させると産卵すると思うのですが、この実験を中止しないといけないので、ちょっと残念ですが。。。。。

 

もう一つ見たことがない現象がありました。それは、ヒルが、直立不動の姿勢で何匹も煙突のように突き立って、じっとしているのです。

しかも、5分くらいの長時間です。ピクリともしないので、何をしているのか全く想像がつきません。

これも、二日目になったら見られなくなりましたが、さて、何をしていたのでしょうか。研究員の想像は、恋の相手募集中では…?、と。

 

さてさて、肝心の棲み処の件ですが、これは、数日たたないと選挙結果はでません。というのは、どちらも行ってみて決めるようで、数日後から変化が出てくると思います。昨年の実験でも3日目から顕著な差が出ましたので、後日また報告します。

 

ということで、本日の活動は終了して、楽しい夕食の時間です。今日は、Y研究員がシェフです。メニューは、ショウガ焼き定食です。

初めて作ったようですが、何と絶品でした。みんなでおいしくいただきました。