雲母峰でヒルスポット捜し | 子どもヤマビル研究会

子どもヤマビル研究会

2011年から市内の小中生とともにヤマビルの生態研究をしています。「ヒルは木から落ちてこない」の著者です。

前回ヒルスポットを見つけて、その勢いで今回は、菰野町雲母峰のヤマビルの分布を調べながら、ヒルスポットを捜そうというプログラムです。

雲母峰周辺は、ヤマビルがたくさん生息していることで有名ですが、一番ヒルの多い所は、旧アメダスの付近という聞き込みから、その辺りを目指してヒルの分布を調べました。

地質資料で詳しく調べると、アメダスがあった場所近くに石灰石の露頭があることを見つけました。多分その辺りにヒルスポットがあるのではないかと、東海自然歩道から雲母峰への旧登山道がその付近を通りそうなので、みんなで登ってみることにしました。

金谷不動尊から上り始めました。少し進んで山道に入ります。

旧道なので古びた道路標識が残されています。この付近には、ヤマビルは見つかりません。

この標識から、左にとって谷川を横切り雲母峰を目指します。

途端に、杉の葉の積もっている登山道から、大きいヒルがにょきにょき出てきました。

沢山います。大きいものばかり取りながら、ヒルスポットを捜して上ります。

付近には、石灰岩が転がっています。やはり、この上の方にヒルスポットがあると確信しました。

面白いことに、この登山道の勾配が急なところはヒルはいません。しかし、緩やかになったところにはたくさんいます。

これは、前回藤原て確認していたことと合致します。

つまり、ここは登山道なので大繁殖するヒルスポットにはならないけれど、流れてきたヒルが、緩やかになったところに溜まっていくモデルです。

登山道右側は急斜面です。この上にきっとヒルスポットがあるはずです。立ち止まっていると、容赦なく大きいヒルが攻撃してきます。忌避剤をスプレーしているので、誰も被害には遭いませんが、周囲にはいっぱいいます。サイズもいろいろで、今まであまり見かけなかった特大物がいます。

さらに上を目指しているとき、道幅が狭くなったところで一人の研究員が足を滑らせ、2mくらい滑り落ちました。足元も湿っていて滑りやすい所で、幸い大事には至らず良かったのですが、けがをしてしまいました。

本人も歩けるようなので、ゆっくり車道まで登りました。

今日のヒルスポット捜しは中止して、車道を下りました。

急いで車に戻り、研究所に引き返しました。シャワーに入り手当をして、昼食タイム。そして、しばらくみんな昼寝をしました。

 

地形的に私たちの力量では、ここの石灰岩露頭を見つけるのは無理と判断しました。でも、一定の裏付けが取れて、今日の成果はありました。

瀬戸川支流(谷川)の左岸は、ヒルがいないが右岸にはヒルかいっぱいいます。その右岸側の山は、急斜面の山です。この上の方にヒルスポットがあって、ここからヒルがずっと下の方に流れていくと、少年自然の家付近に達します。ここにはたくさんのヒルがいます。もう、今では少年自然の家の周囲も、次のヒルスポットになっています。

シカも、たくさん出没しますが、小動物もたくさんいます。それについて広がったのもあるでしょうが、それ以上に大雨などの水の力で拡散したと考える方が自然です。

ヒルが広がるのは、水の力が大きいと言えそうです。

今後、御在所周辺でヒルがいるところがありますので、その辺りを調べて、ヒルスポットの存在を確かめてみようと思います。。