異常気象で、実験ができない!!! | 子どもヤマビル研究会

子どもヤマビル研究会

2011年から市内の小中生とともにヤマビルの生態研究をしています。「ヒルは木から落ちてこない」の著者です。

昨日は熱中症を心配しながらのヒル捕り、BBQでした。夜の実験は、イノシシの血を先週交尾環境に置いておいたヒルに吸血させる実験でした。ところが、どういうわけかなかなかごくごくと吸血してくれません。

イノシシの血液の粘度が高いからか、血液から逃げ出すようなことはしないけれど、ごくごく飲むことはありませんでした。

それで、そのまま、一晩置くことにしました。

朝食を済ませて、7時半から、その結果の確認から始まりました。

あの調子では死んでいるのかも知れないね。、たっぷり吸ってブクブクに太っているかもしれないよ、思いを巡らしながらふたを取りました。

生きてます。動きます。ただ、ブクブク太っているのはいません。少し吸ったなと思えるくらいの太り方でした。

どうしようということになり、しばらく相談して、血液が皮膚にべっとりついているので、呼吸ができなくなるかもしれない、ということで、水洗いしてから、飼育瓶に入れました。

このまま、しばらく飼うことにしました。産卵してくれたら、ラッキーというところですね。

 

9時になり、昨日仕掛けた監視カメラを取りに藤原まで出かけました。この中身を見るのは、午後のプログラムなので、しばらくヒルとりをしてみました。本日の気温は30℃、湿度42%だったので、もしかしてとヒルを探してみました。

昨日の気温は32℃、湿度は27%でした。全く捕れませんでした。違いは、湿度です。先週は、湿度が75%あったので、30匹ほどとれました。今日は、42%なので少々空気は湿っています。すると、ヒルはぼちぼちでてきました。全部で10匹ほど大きめのものを捕まえました。

Y研究員が興味あるものを見つけました。

彼は落ち葉の下に、少し太り気味の吸血していると思われるヒルを見つけました。早速、飼育専用瓶を作り、産卵を期待することにしました。

その他のヒルは、交尾環境を整えるために、飼育瓶に全部いれました。

お昼前に研究所に戻ると、T研究員が到着していました。全員揃いました。

 

午後からは、監視カメラの解析です。2-3秒間隔で昨日の午後3時から今日の午前10時ころまで撮った写真の中から、写っている動物を探します。ちょっと気の遠くなるような仕事です。パソコンのエクスプローラを開き、順に探していきました。2時間くらいで終了しました。

結果は、動物は一匹も映りませんでした。時折、昆虫と思われるものがレンズの前を横切るのが映りました。あと、7時3分に登山者3名が通過されたのが映っていました。

ということで、ヒルがたくさん捕れる場所に昨夜は、動物は全く来なかったということです。この実験は、もっとヒルが捕れるようになったら、数回実施しようと思っています。

ヒルは動物によって運ばれて広がっているという説は、㈶環境文化創造研究所内 ヤマビル研究会のホームページ「ヤマビルはなぜ増えたに掲載されていますが、その説に疑問符が付きそうです。そのためには、何とか蒸し暑い日が続き、昨年のようにヒルが大活躍してくれないと、検証が難しいのです。でも、手応えはいくつか感じています。

 

ということで、第3-4回ヒル研は、当初予定したことがほとんどできず、ちょっと消化不良の研究会でした。でも、その中で、ヒルが出てくる必要条件の湿度の限界が40%付近にあることが確かめられました。

ヒルが捕れなければ、ヒル研は何もできません。次の研究会までに、恵みの雨をください。お願いします。