靴下は、ヒル被害を減らせる | 子どもヤマビル研究会

子どもヤマビル研究会

2011年から市内の小中生とともにヤマビルの生態研究をしています。「ヒルは木から落ちてこない」の著者です。

去年の研究発表で、ストッキングはヒルの攻撃から守ることかできると発表しました。ストッキングの生地の目が細かく、ヒルは侵入できない、が普通の靴下は目が粗いので、侵入されることもあります、と発表しました。そこで、日常使っている靴下からヒルが侵入する動画を撮ろうと生まれたての小さなヒルを探して来て、実験をしました。

1cmにも満たない小さなヒルを使って、腕にはめた靴下の上にヒルを乗せます。

 

ヒルは、直ぐ靴下の目から侵入できる場所を探し始めました。なかなか入れないので、場所を少し変えて、また同じ動作を繰り返しました。

でも、残念ながら、侵入できませんでした。

 

靴下より少々目の粗い、いつも使っているビブスに代えてみました。これも、同じように穴を探す動作は、繰り返しますが、侵入は不可能でした。

しかし、何かを感じているらしく、必死に侵入口を探す動作は続きました。あきらめて次に行こうとはしないで、何とか中に潜り込もうとしています。繊維のすき間から出で来る熱を感知しているものと思われます。わずかな温度差を感知して、生地の穴の部分を探っています。これは、確実に獲物だと感知しているように見えます。

<私の技術不足で動画がアップできません。ごめんなさい>

 

靴下を伸ばしてく見ると、靴下生地などは1本の糸を組み合わせただけのものではなく、いろいろな形の化学繊維の組み合わせのようになっていて、穴はあっても、小さな穴の組み合わせになっていました。ですから、靴下会社の努力で、ヒルが侵入できない生地になっているということです。

昔あったような、木綿の靴下のような一本の糸だけで編んだ生地は、田の字型ですき間が多くあり、侵入が容易ということです。

でも、靴下の中で吸血されるという疑問が出てくると思いますが、これは、靴下の上の部分のゴムの所から侵入していると考えられます。

 

この実験の結論として、特に化学繊維を含む靴下は、ヒルの攻撃を止めることが出来るということ、です。

また、時間があれば、靴下のゴムの所から侵入する吸血鬼の写真を撮ります。