第3回子どもヤマビル研究会(午前中) | 子どもヤマビル研究会

子どもヤマビル研究会

2011年から市内の小中生とともにヤマビルの生態研究をしています。「ヒルは木から落ちてこない」の著者です。

第2回から3回は、宿泊研究会です。昨夜9時過ぎには寝たので、6時前には、さっと起きました。

残念ながら、一人体調が思わしくなく、別室でしばらく休むことにしました。

6時過ぎ、自然豊かな研究所の周りをボランティアに連れられて散歩に出掛けました。私は、台所で朝食の準備。

6時半にもどってきたので、早速朝食となりました。

朝食を終えるころ、O研究員が到着して初めて全員揃いました。O研究員は4年目に入りますが、今年から中学生になり何かと忙しいようです。欠席も多くなりますが、そこは経験でカバーしていくでしょう。

 

今日は、今まで実験してきたことを一度総復習の意味で、基礎的な内容を確認しました。と言っても、参加した年度によってはやってないこともあり、結構新鮮さはありました。

まず、前回のブログで報告した越冬ビルの顔をみんなで見て見ようと、ビンの蓋を開けました。いくら息を吹きかけても出できません。空き箱の中にひっくり返してつぶさに探しましたが、跡形もなし。5月15日には、5,6匹いて写真におさめてあったのです。結構大きいものでした。しかし、跡形もなくなっていました。写真を撮った時、私は、水分を少し霧吹きで入れた程度で、あとは何もしていません。

よく見ると、おびたたしい数のダニが土の上を這いまわっていました。ヤマビルの天敵は、ダニではないか。新しい課題が生まれました。

 

そのあと、時間がかかりそうな実験から開始しました。

環形動物は、皮膚呼吸をしているので、ヤマビルは水の中に入れたらどうなるかという問題です。

フィルムケースに大きさの違う3匹のヒルを入れ、口まで水で満たして空気がほとんどない状態を作りました。8時30分開始。

10分くらいは、3匹とも元気に動き回っていました。1時間単位くらいで様子をることにしました。

 

次に、新会員のT研究員が名付けた「ヒルは熱中症になるか」というテーマで、20℃から10℃刻みでヒルの様子を観察することになりました。

大きなペットボトルを半分にしたものにお湯を入れます。2個のフィルムケースに元気なヒルを2匹ずつ入れて、このお湯の中につけます。

各温度ごとに10分間のヒルの様子を観察します。

20℃・・・・現在の気温で、普通に動いてる。

30℃・・・・元気に動き回ってる。

40℃・・・・お風呂の温度くらい。ぐったりするヒルも出できた。熱中症になりかけているかな。

50℃・・・・縮んで死んでしまった。

解剖名人のO研究員が、中がどうなっているのか見たいと、執刀することになりました。

興味津々。少し硬いと言いながら、さすがです、うまく開きました。

色が少し黄色いというか、たんぱく質が変化しかかっているようでした。

これで、ヒルの活動温度が、上の方は、30℃くらいまでということの見当がつきました。また、時間があれば、細かい温度まで調べてみましょう。これは、T研究員の仕事かな。

 

さて、昨日の夜、急遽シカの肉汁を吸血させたものは、少しだけ膨らんでいるようですか、あまり飲んだ感じはありません。いろいろ考えていたのですが、肉汁は水分と血清が流れでできたものと思われ、赤い部分ではありません。それで、心臓の筋肉を切り開き、そこにヒルを付けてみようということになりました。

ビニル袋から心臓の一部を取り出して、

解剖名人の手で、心筋を切り開き赤身のところにヒルを付けることになりました。

ヒルを付けると、さっと筋肉に飛びつき、吸血動作を始めました。

でも、猟師さんの手できれいに血抜きがされているので、ほとんど血液が残っていません。それでも、私たちの呼気より肉の方がよいようで、簡単には離れません。しばらくそのままにしておくことにしました。

 

空気を断って水中に沈めておいたヒルはどうなったかを確認しました。

小さいヒルは、フィルムケースのそこにいて、辛うじて吸盤で固定しているものの、ゆらゆらとしていました。

後の2匹は上に上ろうと動いていました。(3時間経過)

 

ここで、お昼の時間になったので、食事タイムとなりました。

ボランティア君が作ってれた焼きそばです。豚肉もたくさん入っておいしいです。

<続く>