ヤマビルは木から落ちてくるのか(第1日) | 子どもヤマビル研究会

子どもヤマビル研究会

2011年から市内の小中生とともにヤマビルの生態研究をしています。「ヒルは木から落ちてこない」の著者です。

やっと雨らしい雨が先日降りました。6月の少雨は、子どもヤマビル研究会にとっては不都合でしたが、やっと恵みの雨が来たと喜んでいます。

やっと降ってくれたので、今日はヤマビルがたくさん現れるだろう、と期待しながら研究員は、いなべ市の西の方にあるポッサムの家に、集まりました。

 

オリエンテーションの後、二台の車に分乗して藤原町の山の中に向かいました。駐車場に車を止めて、林道を進みました。

予定地にブルーシートを広げて、木から落ちてくると言われているヤマビルを捕獲しよう作戦です。

林道に枝がたくさん出ている場所に約3×5mのシートを広げて、周囲からヤマビルが侵入してこないようにヤマビル忌避剤を丁寧にスプレーしました。

 

10時40分実験開始。

気温24℃、湿度78%、ブルーシートの表面温度22℃~23℃、

座っている子ども研究員の体表温度23~24℃

 

経験的に研究員は、ヤマビルは木から落ちてこないと確信しているので、音がすれば見たらいいとばかりに、ゲームを始めていました。

お兄ちゃんグループは、少し離れた場所で同様のセットを準備しました。こちらは、藤井総太君にあやかり、将棋を指して待っています。

 

11時半になったのでランチタイムとなりましたが、もちろん食べるのもシートの上です。

 

一匹も落ちてこないので、さすがの研究員も退屈でたまらなくなりました。

それで、午後は、小中学生研究員がブルーシートの周りやその付近でヒル捕りをする事にしました。息をふっと吹きかけると、今日はさすがむにょむにょとたくさんのヒルが出てきて、とても忙しそうに私たちの方に近づいて来ます。捕れる捕れる、いくらでも捕れるのです。もう、みんな夢中になって捕りました。

30分くらいで100匹は捕りました。誰も怒らないだろう、むしろ喜んでもらえるね、と言いながら、にょきっと首を伸ばしてくるヒルにそっと人差し指を出して、乗り移ってきたヒルを捕獲瓶に移していました。

 

シートの上も気になるので、戻ることにしました。

しかし、シートの上には何も落ちていません。

私たちの仮説通りの結果が出ていました。

 

12時30分もう、変化もないので終わることにしました。

結果として、シートの上に落ちてきたヒルは一匹もなし。

この結果は、世の中の常識になっているヒルは上から降ってくる。木から落ちてくる、というヒルの逸話を完全に覆す結果です。

なかなか信じてもらえないのですが、この結果で明らかでしょう。

 

では、どうして首筋に付いているのかという疑問に、実験で答えることにしました。別のページで、お答えします。

 

 

明日は、雨らしいので、明日もう一度ここに来て同じことをしてみるといいねという話をして帰りました。