ヤマビルは木から落ちてくるのか(第2日) | 子どもヤマビル研究会

子どもヤマビル研究会

2011年から市内の小中生とともにヤマビルの生態研究をしています。「ヒルは木から落ちてこない」の著者です。

今回の研究日は、天候に恵まれ、昨日は、曇りだったが、今日は昨夜からの雨で絶好の実験日和になり、昨夜の実験終了時に本日の予定を急きょ変更しました。

合宿研究は、こんなことが簡単にできてありがたいのです。

 

朝、6時に起きて部屋の整理と食事の準備を大急ぎ終えて、みんなで朝食です。時計は、7時を指しています。

ボランティアとポッサムが当番でした。

食べ終わって少し休憩して、8時30分には車に乗り込み、昨日と同じ場所に向かいました。小雨が続いています。

 

藤原町の山の中の林道に向かいます。昨日もたくさんいたけれど、今日は地元の人が言うように、木の上で湧いているのがボタボタ落ちてくる、という場所に向います。さぞかし、ボタボタの様子が見られるのではと、勇んで出かけました。

昨日と同じ場所にブルーシートを広げて、その周囲にヤマビル忌避剤をしっかり撒いて、ヒルが横から侵入しないようにしました。

そして、昨日同様シートの中央でヒルが落ちてくるのを待ちました。

気温24℃、湿度88%、ブルーシート表面温度20~22℃、研究員の体表面温度24~26℃ 

開始時刻は、9時30分です。

今日は、ビニル傘も持ってきました。交代で持ちました。

雨が落ちてきますが、その音はポタポタしています。

一個何かが落ちてきました。

それっ、と手に取ると

それは、1cm位の樹の実でした。

11時になったので、みんな立ち上がって、シートの中を調べました。

シートの上にも、傘の中にも一匹もいません。

 

観察途中で、交代でシート周辺のヒルを探しました。

足元を見ると、いっぱいいます。研究員は、次から次へとヒルを見つけて捕獲瓶に入れていました。

シートの外回り担当のU研究員の長くつには、次々とヒルが上がっています。どんどん上に登り腰の付近まで行っているのも何匹もありました。

撮影担当のボランティアが、U研究員の長靴に付いたヒルを追いかけて、動画撮影していました。首のところまで上がっていくのに3分30秒で上ったと報告がありました。

 

わずか30分くらいの間に、ブルーシートの周りで捕ったヒルの数は、捕獲瓶に入れた大きいものだけでも100匹は超えています。

今年会員になったU研究員は、大はしゃぎ。いつの間にかヒル捕り名人に成長していました。

 

結果的にヤマビルは、木から一匹たりとも落ちてきませんでした。

雨が降ってない昨日も、今日のように雨が降ってくる日も、ヒルは木から落ちてこないことが分かりました。

周囲にたくさんヒルがいるにも関わらず、上からは一匹たりとも落ちてきません。周囲にいるヒルは、木から落ちてきたものではありません。

 

読者の皆さん、ヒルが木から落ちてくるというのはウソです。そんなことが起きるわけがありません。

でも、首筋にいたよ、という人にたくさん出会います。それは、上から落ちてきたものではありません。その検証実験を夜の実験でやりましたので、別ページでお話します。ご期待ください。