本年度第一回のヒル研 | 子どもヤマビル研究会

子どもヤマビル研究会

2011年から市内の小中生とともにヤマビルの生態研究をしています。「ヒルは木から落ちてこない」の著者です。

今年は、更にすごいことやってのけそうなメンバーがそろい、昨年度末からいろいろ準備を積み重ねてきました。

心の準備も万全で、モチベーションも上がっていました。

私も、結構舞い上がっているところがあります。

予定の時刻になり全員がそろいました。もうすでに、親睦登山で紹介は済んでいるのでいきなり、本題に入りました。

簡単にオリエンテーションを済ませて、保護者やお客様の都合があり、詳しい打ち合わせは午後ということで、さっそくヒルをとりに出かけました。

新入会員は4年生の2名です。写真や話では聞いているが、ヒルとはどんなものが分からないので内心不安で一杯でしょう。2台の車に分乗して宮妻峡へ。車の中は賑やかで、歌を歌ったりヒルの話を先輩から聞かされたりと、盛り上がっていました。

 

天気予報では、土曜日はかなりたくさんの雨が降り。日曜日は雨が上がるというヒル研にとっては最高のコンディションの予定でした。しかし、前夜はほとんど雨は降らず、地面はからからに乾いていました。

これでは、ヒルはいないなあ、ということでレインコートを使っての実験は取りやめました。でも、なんとかヒルを探そうと頑張りました。

土の湿り気が出るところまで探しましたが、ヒルは現れません。

やっと先輩が見つけたヒルを瓶に入れなさいと、新会員が捕り方を教えてもらいながら手を伸ばしていましたが、なかなか手が出ないようです。

捕まえたのは、なんと寂しい6匹です。場所をいろいろ変えてみましたが、見つかりませんでした。

新入会員の練習台にはならずに、焦りがでかけていた時、Y研究員が葉の下に隠れていた小さなマムシに指をかまれました。早速吸引したりして応急処置を施しました。

その途中、さすがヒル研のメンバーです。ヒルに血を吸わせたらいいよと、急いでヒルを瓶から出して、絞り出した血のところに近づけました。ヒルはさっと血を吸いに行って飲み込む動作をしたのですが、次の瞬間びっくりすることが起こりました。瞬時にぽろっと下に落ちてけいれんし始め死にました。

指の色が変わり腫れてきたので、急いで病院の手配をして救急車で搬送しました。血清を打ったら戻って来るのかと思いきや入院になってしまい、みんな沈み込んでしまいました。

 

事務所に戻って、本日の予定のもう一つのテーマであったヒルは何を食べているのかという検証実験のセットをしました。みんな気を取り直してYos研究員を中心に作業をしました。

これは、ヒルはミミズの仲間なので、血だけではなく腐葉土も食べているのではないかという問題に対する実験で、腐葉土に食紅で色を付けて2週間飼ってみようということなのです。そして、その色の糞を見つけたら、腐葉土を食べているということの証明になります。さて・・・・

 

ということで、あとは、今日のまとめを書いて終了となりました。

途中でY研究員のお母さんから、もう元気になっています。ご心配かけましたという電話が入り、みんなホッとしました。

 

みんなを落ち着いた環境で研究させないといけないのに、私も含めてかなりハイテンションにさせてしましっていたので、気のゆるみからこんな事故が起こってしまいました。コーディネータとして反省しています。

次回から、落ち着いて実験に取り組む環境を設定していきたいと思います。とにかく、ヤマビルについては最先端の研究をしているのですから、落ち着いて結果を残していかないといけないと肝に銘じました。

みんな、研究に集中して頑張ろうね。