大雪の予報が出ている三重県北中部。でも、その影響もほとんどない中、津市にある県立博物館で三重生物研究発表会が開かれ、わが子どもヤマビル研究会のY研究員が発表に行きました。
「ヤマビルの卵と産卵」というテーマで、10分弱の発表でした。
小中高合わせて9本の研究発表の中で、ほとんどのテーマが昆虫と鳥でした。
そんな中、ヤマビルはテーマがとびぬけて興味をひくものでした。
スクリーンの映像を食い入るようにしてみてくださる高校生や先生方の姿がありました。
発表を終えて、審査員の講評がありました。三重大教育学部の後藤先生がお話しくださいました。
先生もヤマビルを扱ったことがあるそうで、その経験談をしてくださいました。
面白かったのは、Y研究員のまとめに、私たちの研究が進めば、やがてヒルの撲滅ができるかもしれない、というくだりがありました。そこをとらえて、撲滅させるのではなく、共生できることを考えてくださいというご指摘の中で、三重県には「ひるさがりのジョニー」というヒルの忌避剤を作っている会社かあります。撲滅させるのではなく近づけないようにする工夫をしています。知ってますか、という話が飛び出し、にやりとしていました。
また、講評の過程でY研究員に、ヒルはどうして指を近づけるとそこに上ってくるか調べましたか。と聞いておられました。彼は、まだそこまでは調べていませんと答えていました。すると先生は、私は知っていますかそれを言うより調べてほしいので、言いませんと、自慢げに言われました。
私は、ちょっと苦笑いをしました。先生が用意しておられる答えは、体温と思います。でも、うちの研究員はみんなそれより進んでいて、二酸化炭素や体温だけではないと知っています。もっと複雑な研究対象であることも知っています。だから、彼は、まだそこまで調べてないと答えたのです。ちょっとにんまりしましたね。
あと、卵を口から産むというのはもうちょっと調べてほしいということでした。私たちもそう思っていますが、ミミズの中のヤマビルなので、保々間違いないというあたりを付けています。その仮説の下、これは来年動画でとらえたいと、研究員も課題で述べています。
今回のY研究員の発表は、講評の先生を超えている部分も多く、来年は発表の仕方を工夫することにより、誰もやってない世界をみんなに発表できると実感しました。
最後に、中日新聞社賞をいただき、自信を高めて帰ることができました。
ヒル研の仲間にも力をもらった思いです。
頑張ろうね、来年も。さらに高い研究ができていくぞ。