やっとまとめができました | 子どもヤマビル研究会

子どもヤマビル研究会

2011年から市内の小中生とともにヤマビルの生態研究をしています。「ヒルは木から落ちてこない」の著者です。

2016年の子どもヤマビル研究会の研究のまとめができました。

自画自賛ですが、かなり質の高いものです。

内容は、研究員の研究発表が中心です。

ヤマビルの飼い方調べ

 ヤマビルの生態の研究から、どうすれば飼育瓶の中で長く飼うことができるかを調べています。これば、今後、冬や雨の少ないとき、気温が高すぎるときなどどこに隠れて生き延びているかを調べる足掛かりとなります。

 事実、ヒルが採れる場所に行ってスコップで地面を掘り起こしてもヒルは見つからないのですね。どこに隠れているのかとても不思議です。

 

ヤマビルの食べ物調べ

 動物の血しか吸わないと思われているヤマビルだが、単に吸血鬼ではなく、一度外に取り出した血を吸うか調べています。豚の冷凍レバーを解凍したものから出た肉汁でも吸うことを見付けました。

 そして、偶然血以外のものも食べているのではないかという証拠を発見しました。これは、大発見で、動物に出会わなかったヒルが生き延びている証拠になります。来年、実験的に確認したいところです。 

 

ヒルを解剖しておなかの中を見てみたら2016

 昨年から解剖に凝っている研究員ですが、今年は、ヒスイビルの解剖図を借りることができて、それと照合しながらの研究でした。いろいろな臓器を見つけています。

 特に消化管を見つけたのは大きな発見です。でも、その容量では吸い込んだ血はとても入らないと思うのです。さらに口から液体を注入してそのあたりを来年確かめようとしています。

また、生殖器官がとても発達していて、そのあたりの記述も面白いです。

 来年もぜひこの続きをしてほしいですね。

 

ヤマビルの産卵と卵

 これは、中学生のレベルの高い研究で、生殖の仕組みを解明しようとしています。ヒルについていろいろ言われていることが、どうも噂話のようなところがあり、それを実証しながら否定しています。

 ヒルは血を吸うとメスになる、と昨年オリエンテーションで聞いたけれど、それはとても理屈に合わないことを見つけ、事実で示そうとしています。

 ところがこのレベルになるといろいろな機材や実験材料で手に入りにくいものが必要になってきて、思うように研究が進んでいきません。その悩みを抱えながらの奮闘が書かれています。

 来年は、ヤマビルに大量の血液を用意して、何組かペアーの吸血させたヒルを瓶に入れて卵をうませたい。そして、その産卵の動画を撮りたいという。

 そうすることで、あの体よりずっと大きい卵がどこから生まれてくるのかが解明できる。そして、ヤマビルのライフサイクルが解明できると、ヤマビル被害を激減させる方策が見つかると思うのです。

 

こんな素晴らしい研究ができているのに、資金がなくて困っているコーディネータの叫びが載っています。どなたか資金の援助が機材の援助をして下る方を知りませんか。

 

今一番に欲しいのは、双眼実態顕微鏡です。

 

まもなく、来年度の研究員の募集を始めたいです。この研究の内容まで来ると、小中学生だけでは無理なので、いろいろ考えたのですが、今年までボランティアで生活の支援をしてくれていた高校生枠を研究員枠に変更 して体制を充実させようかと思っています。

 正月休みにじっくり考えて、年明けには発表出来るようにしたいと思います。もちろん、小学生レベルで出来る内容もたくさんあるので、下は4年生からということに変わりはありません。

 

まもなく年が明けます。いろいろお世話になりました。ご覧いただいたみなさんの応援おかげで、ここまできました。来年もしっかり頑張りたいと思います。よろしくお願いします。

どうぞよいお年をお迎えください。

 

 

 

 

いう4本です。