昔から、ヒルは、ヒトや動物の血を吸って生きている。吸血鬼のようなものだ。げに恐ろしきもの、と語り伝えられている。
でも、私たち優秀な子どもヤマビル研究会員は、果敢にこの伝説のような噂話が間違いであるということを、確かめている。
第9回子どもヤマビル研究会の夜のプログラムは、ヒルは、本当に生きた動物の血しか吸わないのか、という確かめをすることになりました。
前回、ヒトの血液を皿に取り出して吸血させることを確認しました。
では、他のものでも吸うことができるものなら、吸っているのではないかという疑問がわいてきました。
でも、なかなか、その物の見当が付きません。そこで、まずたんぱく質で液体のものはないかということで、牛乳を試してみることにしました。
吸うか吸わないかの判定基準を一定にするために、次のようなコードを設定しました。
口を対象物に付くまで誘導して、
A.そのものに関心を示し、周囲の者から出る二酸化炭素より対象物に吸い付いている状態がしばらく続いた時、
B.対象物に口を付けて、確実に吸引している時
C.全く関心を示さないとき
ということで、まず牛乳を確かめました。組成から考えたら、牛乳は大型動物の体液ですから、吸引する可能性があります。
4人の研究員の結果は、Aが2名、Cが2名でした。
よく見ていると、吸血するときにする動作の一つに、前の方の体が膨れた後、後ろに移す動作をしますが、今回それが確認できのは、2体だけでした。後の2体は、牛乳に口すらつけませんでした。
まったく、吸わないのではなく、吸うヒルもいたということにしました。これは、今後条件を変えて再実験になります。
その次は、肉汁でした。肉屋さんに動物の血をもらいに行ったのですが、これは無理で、その代わりに解凍したときに出る肉汁をもらってきました。
これは、前回のヒトの血液と同じような行動様式でした。研究員全員 B 判定でした。
最後に、レバーに吸い付き吸血するかという本邦初の実験になりました。
前日、肉屋さんで豚のレバーの冷凍をもらってきてありました。それを半日かけて解凍したものを、できるだけ肉汁が出る部分を避けたいので、大胆に真ん中を切り、レバーの中心部を使いました。
塊にヒルを乗せたら、すぐ吸引開始しました。
しばらく見ていると、口を肉の中まで押し込んで、吸引する様子まで確認できました。
興奮しながらの、1時間半の実験でした。
時計は、10時前になっています。そろそろお風呂に入れて、寝かせないといけないので、整理は明日ということにします。
すごい実験でした。