第9~10回子どもヤマビル研究会2日目(概要) | 子どもヤマビル研究会

子どもヤマビル研究会

2011年から市内の小中生とともにヤマビルの生態研究をしています。「ヒルは木から落ちてこない」の著者です。

深夜3時ころ雨音が聞こえた。もしやと、外を見に行くと研究員たちは、テントにフライシートを乗せて雨対策を施し、ここで過ごすと言っていた。

まあいいか、と思っていたら、携帯に防災情報が流れて大雨・洪水・雷雨注意報が出ていることを知らせてくれました。部屋に戻るように指示して、急遽部屋を寝室に変えました。

疲れたとみえて、あっという間にみんなはいびきをかいて寝ていきました。


予定を変更して朝ゆっくり寝さてやることにしました。

早く目覚めた3人に先に朝食を食べさせて、1時間遅れの組と時間差を作りました。




昨日の雨で体調を壊してないか心配したが、みんな元気て゜した。


予定通り8時から、ヤマビルのオペをすることにしました。将来医者を希望する研究員がいて、少々わくわくしているようでした。


8時ちょうど、解剖のやり方の説明を聞き、オペ開始です。

先ず、虫ピンでヒルの片方を発泡スチロールの板に貼り付けます。

度胸よろしくすぐぶすっとさす子もいれは、針を近づけて何度も躊躇して、痛そうやな、ちょっとかわいそうやななんて言いながら針をひっこめる子。その間にヒルは今だとばかり板の上から逃走したりと、いろいろおもしろかったです。


針を両端に刺して、中央を縦にカッターナイフで切っていきます。




そのあとていねいに開いていくと、こんな感じになります。



よくみんなと違うことをしたがる子どももいるのですが、研究員の中にもいました。ヒルを半分に切断した子です。


こんなあまのじゃくのしたことが意外な大発見につながっていくことがあります。


今回も、その通りでした。

実は、半分に切断されたヒルは、ピンを外された後も生きていて動いていくのです。特に前の方は、数mも移動していました。


研究員たちは、栄養をあげようと言いながら、水の中に入れたりしていましたが、底からも這い出て来るのです。すごい生命力です。

約1時間後、結構元気に歩きまわっています。後ろの方はというと、吸盤の力は2時間たってもしっかりしていて、吸いついています。移動は動きの都合でうまくいかないのですが、でも数センチメートルは移動しています。


ミミズの仲間ですから、半分に切っても生きていけるのでしょうが、ヒルも例外ではないようです。

となると、ミミズのように両方が再生するか、調べたくなりますね。来年度の課題かな。


H研究員のちょっとした思いが、大きな研究につながっていきそうですね。


一方、しばらく根気よく解剖を続けていたO研究員が、ピンク色の小さな袋を見つけました。



仁丹より少し大きいくらいの大きさですが、何か分かりません。

引っ張り出して心臓かな、胃かな、ヒルジンの製造工場かな、脳味噌かな、いろいろな想像が膨らみました。


それで、一番可能性が高そうなのは心臓なので、もう一匹解剖して、すぐ心臓をとってしまえば、即死するはずた。

O研究員の推理は続きましたが、残念ヒルの個体数が足りなくなったので、急遽山まで捕りに行きました。

今朝の恵みの雨て゛、ヤマビルはわんさといました7人で60匹ほど捕って、大急ぎで帰ってきました。


そして、O研究員は、すぐ心臓らしきものの摘出に取り掛かりました。結構手早くなっています。さっと、臓器らしきものを摘出しました。外科医になれそうですね。


でも、結果は、死なないですね。1時間以上生きていました。反応を確かめたのは、口に息を吹きかけると、貼り付けられたまま、ヒルダンスをしようとします。


そのころ、Y研究員とボランティア君は再度産卵させたいと、献血を開始していました。Y研究員の記録写真です。

 吸血開始 12:00

体液が流れ出ています。 12:30 

 かなり満腹状態です。  13:00


満腹落下     13:25


と言うことで、90分くらいの献血ドラマでした。

今度こそ、ヒルの卵を産卵させようと頑張っていました。不妊外来で働けそうだよ。


そんな楽しい、今年のヒル研のクライマックスも終りに近づきました。


今回のランチは、ちらし寿司です。みんなおなかがすいたとみえて、あっという間の完食でした。



そのあとノートのまとめと、夏休みの自由研究の取り組み方の話をして終了となりました。



暑さと闘いながら、頑張った二日間。最後は疲れ果ててダウンしそうでした。

でも、新しい発見も含めて、みんなよく頑張りました。次回は、ヒル研のまとめの日です。それまでに、したことをまとめてきましょうね。