ドラマティック・ショースペース『Rain on Neptune』
作・演出/谷 貴矢
海王星ネプチューンに降る、ダイヤモンドの雨。それは海王星の月、トリトンから、青く輝く氷の惑星へと贈る、ラブレターであるという。
そんな噂を聞きつけ、伝説のトレジャーハンター、シャトーが海王星にやってきた。激しい嵐と冒険を求める彼だったが、降り立った先は数多の宝石と音楽に溢れる、美しき夢の世界であり、意外な歓迎を受けてしまう。月の王トリトンは、戸惑うシャトーに二つだけ条件を提示する。一つは、ダイヤモンドにだけは手を出さないこと。そしてもう一つは、氷の女王、ネプチューンに恋心を抱かないこと。それさえ守れば、ここにいつまでもいてよいと言う。遠い遠い故郷、フランスを想起させる追憶のチューンに乗せ、不思議な住人達と冒険を忘れ安らかな時を過ごすシャトー。だが、雨の彼方に浮かんでは消えるネプチューンの美しい姿に、次第に心惹かれていってしまう。恋が、雨を嵐に変えていく。
舞浜アンフィシアターの空間をドラマティックに活かし、芝居仕立てで紡ぐショースペースと、クラシカルでスペクタクルなフィナーレ。新たな試みによる二部構成で送る、コズミック・コンサート。
[感想]
「ショー作品」かと思い込んでいたが、実際は「芝居もの」であった。ストーリーは、破綻ぎみというよりは、かなりの細部に至るまで、
「完全に破綻」
しているように思われる。それでも、『巡礼の年』のように、
「主役とヒロインの関係性」
が、それなりにまとまっていれば、見終っての満足感があるのだが...それもなかったかな...。
ミニショーは、それなりに楽しめたが、
「昭和アニメソング」
って、一体、今、どこに、需要があるのだろう???(とはいえ、↓でもやっていた (笑))
作品評 ☆☆
② 6月12日 11時30分公演 東京ガーデンシアター
SUZUHO MAKAZE SPECIAL RECITAL@TOKYO GARDEN THEATER
『FLY WITH ME(フライ ウィズ ミー)』
Produced by TEAM GENESIS from LDH JAPAN
構成・演出/野口 幸作
2020年、東京ベイエリア「有明ガーデン」敷地内に、国内最大の劇場型ホールとして誕生した「東京ガーデンシアター」。臨場感溢れるこの夢の舞台に、今なお進化を続ける宙組トップスター真風涼帆が登場、新たな歴史を刻みます。EXILE、三代目 J SOUL BROTHERS from EXILE TRIBEなど数々のアーティストを生み出し、時代をリードするLDH JAPANのライブの企画・演出を手掛けるクリエイティブチーム「TEAM GENESIS」によるプロデュースが実現。想像を超える圧巻のステージに挑戦いたします。
劇場全体を「空港」および「宙(ソラ)」に見立て、大空や銀河などをテーマにした壮大なコンセプトのもと、「Love(愛)」と「Dream(夢)」と「Romance(浪漫)」溢れる構成でお届けするLDH JAPANと宝塚歌劇の初のコラボレーションが、皆様に、未来への希望に満ちた究極の「Happiness(幸せ)」をお届けいたします。
[感想]
幕開きからの
「Produced by TEAM GENESIS from LDH JAPAN」
のパートが、凄く良かった。いつもの
「懐メロショー」
とは、全くレベルの異なる
「現在のショービズのクオリティーの高さ」
に圧倒される。あとは、ゆりかちゃんの
「お化け、こわい」
がおもろかった(笑)。
作品評 ☆☆☆☆
③ 6月25日 午後15時30分公演 東京建物 Brillia HALL
ミュージカル・プレイ『カルト・ワイン』
作・演出/栗田 優香
21世紀初頭のニューヨーク。狂乱のヴィンテージワイン・オークション会場に華やかに登場するのは、高級スーツに身を包んだヒスパニック系の男、カミロ・ブランコ。誰もがその名を知る、若きワイン・コレクターだ。羽振りの良さ、膨大な知識、確かな舌、上品な物腰と人懐っこい性格で信用を得たカミロのコレクションに、人々はこぞって高値をつけていく。
だが、そのほとんどは安ワインをブレンドして作られた偽造品で、カミロという名も偽名だった。
彼の正体は10年前に貧しい中米の国・ホンジュラスから入国した不法滞在者、シエロ・アスール。マラスだった彼は、殺るか殺られるかの暮らしから抜け出すため、幼馴染のフリオと共に命懸けの旅に出たのだった。
シエロは何故ワイン偽造に手を染め、如何にして業界を揺るがすワイン詐欺師となり得たのか?
貧しい一人の青年が、被害総額1億ドルの偽造ワイン事件犯として投獄されるまでを描いた、ちょっぴりビターなスウィンドル・ミュージカル!
[感想]
ストーリー展開に必要な情報の数倍はあったように思われる
「ワインの薀蓄」
話にうんざりした (知っていることばかりだったし)。それを除いたストーリーについては、まあまあか...。ただし、ほぼ
「性格破綻者」
の主人公は、ともかく、その他の人物については、いい奴なのか、悪い奴なのか、よく分からないというか、
「行動パターンに一貫性が欠けて」
いて、感情移入しにくいように思えた。まあ、人間って、そーゆーもんだけど(笑)
作品評 ☆☆
④ 6月19日 11時公演
ミュージカル『巡礼の年〜リスト・フェレンツ、魂の彷徨〜』
作・演出/生田 大和
ピアノの魔術師と称され、19世紀初頭のヨーロッパで絶大な人気を博したピアニスト、フランツ・リスト。超絶技巧に彩られた情熱的な演奏と、女性達を虜にしてやまない類まれな美貌でパリのサロンを席巻し、瞬く間に時代の寵児となった彼が追い求めたものとは…。
ハンガリー人である事を自認しながら、その生涯の中で母国語を話すことができなかったフランツ・リスト。自身の本質的なアイデンティティである“リスト・フェレンツ”として生きる事をその胸の内で願いながら、一方でカリスマ性を秘めたスター“フランツ・リスト”であることを自ら欲し、そして周囲から求められ…その狭間で生きる人生に次第に葛藤を覚えていく。
自らの“魂”の居場所を探し、ヨーロッパ中を彷徨い続ける若き日の彼の姿を、運命の恋人マリー・ダグー伯爵夫人とのロマンスを中心に、最大の好敵手でもあるショパンとの友情を交えて描く。自己とは、自分とは。そして、自分らしく生きるとは何か? を問いかけるミュージカル作品。
[感想]
「ひとこちゃん」は、どんな役かな...とか思っていたら、いきなり
「ジョルジュ・サンド」
で出てきて、ちょっとビックリ...とともに
「さすが...」
とも思った。ヒロインの人物像は、勿論、予想だにしないところだったが、それ以上に、中盤以降は
「この話は、一体、どうまとまるの...」
と、「???」を抱えながらの、ある意味
「スリリングな観劇」
となった。一時
「ウエクミ・ワールド」
っぽくなって、かなり唖然としたが、それでも、最後は
「きちんとまとまって」
いるかのように感じさせる...実際のストーリーは、
「全体としては破綻」
しているはずなのに...。このあたり、↑の若手演出家二人とは「レベチ」を感じさせた。ホームズの時も、思ったけど、生田先生って、
「とっても、intelligent」
な方なんでしょうね。
作品評 ☆☆☆☆
あとは、
「マイティー/ショパン」
のはまりぶりにも感動しました。東京で、もう2回見れるはずでしたが...とても残念でした。
⑤ 6月26日 11時公演 7月3日 11時公演 東京宝塚劇場
ミュージカル・エトワール『めぐり会いは再び next generation-真夜中の依頼人(ミッドナイト・ガールフレンド)-』
作・演出/小柳 奈穂子
2011年に柚希礼音を中心とした星組で上演された『めぐり会いは再び』は、恋する男女が織りなす騒動を華やかにコミカルに描きあげたミュージカルとして大好評を博し、翌年には『めぐり会いは再び 2nd ~Star Bride~』を続演。この度は第3弾として、前作で礼真琴が演じたルーチェと、ガールフレンドのアンジェリークを中心としたオリジナル新作ミュージカルをお届け致します。架空の王国を舞台に、個性豊かなキャラクター達が繰り広げる、ミステリー仕立てのラブコメディをお楽しみください。
王都マルクト。オルゴン伯爵の次男ルーチェ・ド・オルゴンは、大学卒業後も定職に就かず、友人レグルスが立ち上げた弱小探偵事務所の手伝いをして暮らしていた。ガールフレンドのアンジェリークとの関係も順調とは言えず、アンジェリークには実家から縁談の話も舞い込む始末。そんなある日、事務所に奇妙な依頼人が現れ、王家に代々伝わる秘宝“一角獣の聖杯”を守って欲しいと頼まれる。捜査に乗り出したルーチェは、いつしか王都を揺るがす争いに巻き込まれて行くこととなる。果たしてルーチェは“一角獣の聖杯”とアンジェリークの愛を手に入れ、さらには王都に平和を取り戻すことが出来るのか!?
[感想]
「主要キャラが多すぎ」
というか、物語が、全体的に
「ごちゃごちゃしすぎ」
ていて、焦点が曖昧になってしまい、登場人物への感情移入が困難な作品。それにしても、ああいった優柔不断な奴は、
「トップに最も不適格」
なことだけは間違いないと思う(笑)。とはいっても、今の国王も、国家安寧のために、絶対に許してはいけない「クーデター犯」たちを厳罰に処す様子もなく、どっちもどっちなので、この王国は、長くはもちそうもない(笑)。
また、前作『めぐり会いは再び 2nd』のストーリーを知っていないと分からないセリフが、結構あったようだが、
「10年前」
の作品のストーリーを、きちんを覚えている人がいるのか? ちなみに、私の場合、7年前くらいに「スカステ映像」を観たはずだが、全く思い出せなかった(笑)
作品評 ☆☆
こちらは、GWにも2回見る予定があったのですが...あまり残念には思いませんでした(笑)。でも、ショーの方は観たかったかな...。それにしても、いつのまにやら、星組は、セリフをしっかり持たせなくてはいけない「スターが沢山」いるようになったんですね。これに「ARIちゃん」まで加わるとなると...そろそろ「組替え」があるのかもしれませんね...。
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