作・演出/指田 珠子
令和4年4月10日 東京建物 Brillia HALL 午後15時30分公演 3階上手側A席
午前は、宙組観劇でした。そちらでも、うれしいサプライズがあったのに、さらに、こちらでも...
[解説]
時は19世紀末パリ、ベル・エポックと呼ばれる都市文化の華やかさとは裏腹に、汚職と貧困が蔓延り、一部の民衆の間には無政府主義の思想が浸透していた。
そんなパリの街へ、青年オクターヴが姉のアンブルと共に帰って来る。二人の目的は、幼い頃、資産家の父を殺害した母と叔父達への復讐であった。父の死後、母は叔父と再婚。姉弟は田舎の寄宿学校を卒業した後、オクターヴは新聞記者に、アンブルは歌手となって暮らしていたが、祖父の葬儀を機にパリへ戻った。怪しげな下宿に移り住む二人に、素性の分からない男ヴァランタンが近づいて来る。やがて姉弟の企みは、異父弟ミッシェル、その許嫁エルミーヌをも巻き込んでゆく…。
古代ギリシアの作家アイスキュロスの悲劇作品三部作「オレステイア」をモチーフに、亡霊たち、忘れ去られた記憶、過去と現在、姉と弟の想いが交錯する。復讐の女神達(エリーニュス)が見下ろすガラス屋根の下、復讐劇の幕が上がる…!
とはいえ、どちらも、観劇中は、「誰だろう?」だったかもしれない...(笑)
○ The First Surprise
さて、午前の嬉しい驚きは、
① テレサ 水音 志保(101期・22番・研8 「ひろこ」) 芝居 ☆☆☆☆
「キキちゃんの恋人役」
でしたから、一応、
「娘役3番手」
といったところでよかったでしょうか?
「大抜擢」
とまでは言えないのかもしれませんが、本公演は勿論、新人公演でも、こういった役どころはなかったような気がします。スカイステージの
「ダンス番組」
などではよくお見掛けしていたので
「ダンサー・タイプ」
なのかと思っていましたので、この大切な役どころでの
「とても良いお芝居」
にも驚かされました。これなら...って思いましたが、もう
「新公学年」
ではないのですね...。
○ The Second Surprise
続いて、午後の嬉しい驚きは...
② エルミーヌ・グランジュ 愛蘭 みこ(104期・16番・研5 「たけ」「みこちゃん」) 芝居 ☆☆☆☆
一応、こちらも「ヒロイン」「専科さん」に続いての
「娘役3番手」
的なポジションだったでしょうか (いや、むしろ「娘役2番手」といってもよかったかな)。↑の「ひろこちゃん」同様に、個人的には、以前から、とても
「気になる下級生さん」
でしたが、こうして
「しっかりとお芝居」
を拝見するのは初めて...で、かつ、↑の同様に「とてもよいお芝居」に驚かされました。ちなみに
「一期下さん」
は、すでに、バウヒロイン1回に、これで、東上ヒロイン2回目と、すでに
「新公レベル」
ではない方のようですので、却ってチャンスがある...といいですね...(「持ちキャラ」的には、「まどかちゃん」により近い気がするし...)。
○ The Third Surprise
とはいえ、この日、一番驚かされたのは
③ 指田 珠子 ☆☆☆☆☆
この
『冬霞の巴里』
という
「作品自体の素晴らしさ」
だったでしょう。指田先生の
「2作目」
なんですね。デビュー作
『龍の宮物語』
から、実に3年ぶりの新作。前作は未見ですが、世評は高かった記憶があります。それでも、3年ぶりということは、結構な
「遅筆派」
なのかな...はともかく、とにかく
「非常に完成度の高い」
作品でした。先生の (独特の?)
「美意識」
が、ピッチリと、隙間なく、「冒頭~ラスト」
「舞台の隅々」
まで全てを覆いつくしているような感じは、『ラスパ』のような
「景子先生の傑作群」
に通じるものを感じました。ただし、植田先生の作品が、非常に (TAKARAZUKA的な?)
「純度の高い要素」
で構成されているのとは対照的に、指田先生の作品 (って、この1作しか見てませんが) は、もっと、こう
「濃度の強い要素」
で構成されている感じです (要するに「ド○ド○」してるってことです (笑))。ぶっちゃけ、かなり
「非TAKARAZUKA的」
な要素が強いので、世評がどうなのか、少し気になりますが、個人的には、間違いなく
「傑作」
だと思っています。
● 作品評 ☆☆☆☆☆
そして、芝居にとどまらず、さらに、
「フィナーレ・ショー」
も、とてつもなく
「斬新で素晴らしい」
ものでした。次も、3年後なのでしょうか...早く、次回作が見てみたい...(って、その前に、デビュー作の映像も見なくっちゃ(笑))。
にほんブログ村